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教育

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教育に関する雑感、関心のある記事です。
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記事一覧

例の修学旅行の話

例の修学旅行の話

 ルールを破った生徒への指導が妥当で効果的かどうか。学校の説明不足なのか単なるクレームなのか。
 学校の指導に納得せず敵意剥き出しでクレームしてくる保護者が増えた肌感覚と同時に、そうなる要素を作り出す教員の多さも感じている。お互い敬意をもって子供のために何が大事か話し合うべきはずなのに、悪者を決めつけて攻撃する。信頼関係以前に相互に人として払うべき敬意が不足している。
 修学旅行と言えば昔は寝ずの

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コスパ

コスパ

二〇一〇年代の半ばくらいからでしょうか、SNS上で若い教師が教職の大変さを愚痴るようになり始めました。時代の気運は「働き方改革」真っ盛り。そんな情勢の中、それらの投稿には「残業が多い」「土日も出勤しなければならない」「部活動指導が大変だ」「授業準備の時間がない」「子どもが言うことを聞かない」「保護者からクレームを受けた」「何も教えてもらえないまま担任をもたされる」といった内容が多いようです。

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幼稚園教諭、保育士、子どもが就学前の母親は「偉大な教師」

「普通の教師は言わなければならないことを喋る。
良い教師はわかりやすいように解説する。
優れた教師は自らやってみせる。
そして、本当に偉大な教師というのは生徒の心に火をつける。」
ウィリアム・アーサー・ウォードの言葉というこれ、特に最後の段落は面白い。

子どもたちが通った幼稚園の通信簿?を見ると、「どんなことに意欲的に取り組んだか」が書いてあった。上手にできたとかではなく、ともかく意欲を見てると

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人への敬意を取り戻せ

人への敬意を取り戻せ

「人間への敬意を取り戻すべき」まさにこのことをずっと考えていた。
学び続ける教師であるべき我々が、生徒にレッテルを貼り、教師同士でもレッテルを貼り、そんなことで優位性を保とうとするなど愚の骨頂。
人間誰しもいいところ悪いところ、好き嫌いがあるのだから、どこに着目して接していくかが大切であって、ダメ出し一辺倒では何の学びもないのではないだろうか。

家庭でも、母親が父親の不平不満ばかりを子どもに毎日

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教師主体から学習者主体へ

生徒が主体的に学ぶことを支援する仕組みと方法を組織的に確立するためには、ファシリテーションやコーチングの視点が必要だということを最近特に感じます。

心理的安全性という意味では、職員室も危うい気がしていて、会議では結局オピニオンリーダー的な人や声の大きい人の発言だけが目立ち、他は黙ってしらけムード、という印象。
どうしたら教員集団の前向きな対話が増えるのか。生徒に主体的にと言っている我々が実践でき

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篠原信さんに共感

篠原さんの言葉に共感することが多い今日この頃。

採用試験を受けるような若い人たちが口を揃えて「子どもに寄り添う教師でありたい」といった話をするのを聞いて、昔から強い違和感をもっていた。
寄り添うことを強調するあまり、それが目的なの?って聞きたくなるような場面に遭遇することも多いし、どういう意味で寄り添うって言葉を使っているのかよくわからないことも多い。
概念規定が曖昧だからなのか、都合よく使われ

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自分「が」主語になると、不器用になる

最近どうしたわけか、教育系雑誌から取材をよく受ける。私が教育者というわけではなく、農業研究者であることを知ったうえで。なんとも不思議な気分。
たぶん、私の表現も悪かったのだろうけれど、取材を受け始めた当初、上がってきた原稿で気になる傾向があった。

「先生が~してあげる」「先生は~すべきである」「先生は~であるべきである」あるいは、先生が親に置き換わっていたり。これらの表現の何が気に入らないかとい

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教師のリフレクション

教師のリフレクション

 緊張感のなさ、職員室のギスギスした空気。何かと言えば誰かへの不平不満。これじゃ病む人も出てくるよなと思い、職員集会で演説ぶってやった。
 基本は授業、なんでもかんでも生徒のせいにしない、意見の相違は当然のことだから相手の立場で考えてみよう、そもそも誰のための教育か、我々がロールモデルになろう、我々がまずは振り返りの必要がある、対話を大事にしよう、などなど。
 多くの先生から話を聞いて現状把握した

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エドカフェ

茨城県教育研修センターによる、木村泰子先生と語るシリーズが第7回まで公開されています。
ぜひご覧ください。

これが青春か ?!(学級通信シリーズ)

これが青春か ?!(学級通信シリーズ)

 担任時代は毎日学級通信を発行していました。今回は2007年12月,高2の学級通信です。引用が長いですね(笑) この年の学級通信の名前は,「日日是好日」でした。

(以下本文)

 打たれ強さや度量の大きさは,経験によるものが大きいと思います。
 「Oh crazy!! 」と外人さんからカメラ片手に叫ばれたことが印象深いランニング。 毎週土曜日は, 道衣姿で 表参道をむさくるしい男たちが大声で号令

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プロフェッショナル(学級通信シリーズ)

プロフェッショナル(学級通信シリーズ)

 2008年5月の記事です。 

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 あまりテレビは見ないのですが,たまたま見た「プロフェッショナル~仕事の流儀」でとても印象に残ったところがあったので紹介しておきます。
 先月22日の放送は,ファクトリーマネージャーの吉田憲一さんでした。ファクトリーマネージャー?…まずそんな仕事があることすら恥ずかしながら知りませんでした。吉田さんは,アラスカオーシャン号という船で,

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2008.1.8(学級通信シリーズ)

2008.1.8(学級通信シリーズ)

 もう昔話ですね。

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 年末に,15年前に担任した子と会う機会がありました。15年前に高校1年生だから,今年ちょうど30歳になります(もうそんな歳?!)。
 中学時代から英語が好きで得意だった彼女は,高校入学後も英語だけは頑張っていましたが,他の教科には一切面白みを感じることができず,成績は下がる一方でした。一方的に展開される授業にもついていけず,高校を辞めよう

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2008.5.16(学級通信シリーズ)

2008.5.16(学級通信シリーズ)

 学校にはいろいろな業者の方が出入りしています。職員室によくみえるのは,修学旅行関係の旅行代理店の方や,教科書や副教材などをPRしにくる出版社の方,生命保険の勧誘の方などです。先日,営業に来ていた某出版社の方にちょっと質問してみました(若い女性だったので 笑)。すると,「営業職だけは避けたいと思っていました。」と話してくれました。就職活動をする際に,どうしても出版関係の仕事に就きたいと思ってたくさ

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体調管理は自己管理!(学級通信シリーズ)

体調管理は自己管理!(学級通信シリーズ)

 2008年5月の記事です。

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 もう1ヶ月以上前から,担任の愛犬ゴン太は皮膚疾患で苦しんでいます。消毒液で洗ってあげたり,エサを変えてみたりしましたが一向に改善しません。病院にも連れて行きましたが,検査をすると特に何も異常は出てきません。可能性としては細菌感染やカビが疑わしいということで,薬をもらってしばらくの間飲ませています。なにしろ体重が50kg近くあるの

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