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さみしさ

どうしていつも上手くいかないんだろう 私は両親が仲良さそうに笑い合ったり話しているところを見たことがなかった 信頼していた父はずっと嘘をついていて 私が小さい頃…

summer
4日前
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君が忘れがちなのであれば、いちいち記憶に残る種蒔く。

櫻井翔くんの言葉が好きだ。 特に 「サクラ咲ケ」「COOL & SOUL」のサクラップ で綴られている 「種を蒔く」という言葉が好きで、 自分のモットーになっている。 高校・…

summer
4か月前
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病める時も、健やかなる時も

週3回、それぞれ約4時間、1週間に換算すると約12時間。 どんなに仕事でへとへとでも、同僚の仕事が残っていても、定時で退勤して、血液透析を受けに病院へ行く。 生きる…

summer
1年前
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月下美人の様なその人を私は一生忘れられないんだろう。

朝。 静寂な部屋で、初対面の彼は私に「綺麗な名前ですね。」と言い、静かに微笑んだ。 目にかかる前髪から覗く伏し目がちな目が見えて、長い睫毛が上品にゆらめく。 そ…

summer
2年前
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またいつか人と笑って価値の話を。

summer
2年前
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風俗

JR東海道線 高崎行き。冷房効いてるのか?暑い。暑すぎる。疲れきった汗だくの同僚が隣で眠ってしまい、音楽を聴こうとしたら有線イヤホンがちぎれていることに気がついた…

summer
2年前
3

鈍感になっている。数年前まで自転車で走っている時にみた夕陽を見て涙が出た人間とは我ながら思えない。綺麗だなとは思う。でも、きっと多忙な日常に飲み込まれてすぐに忘れてしまう。そういうことにさえなかなか気づけない。いちいち悲しんだり感動していられなくなったことがとてつもなく悲しい。

summer
2年前

病室の魔法

からだを病んだひとから「トイレ行きたい。」と言われて、「オムツでそのまましていいですよ。」だなんて、私は人として、死んでも言いたくないんだ。 「お風呂に入りたい…

summer
2年前
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チーズケーキの唄をもう一度聴きに行きたいな。

昨日は浅草へ出向き、隅田川が見えるテラス席のあるカフェで日光と風を浴びながら美味しいケーキを食べた。時間の流れがゆっくりで幸せだった。 今住んでいる街はスーツを…

summer
3年前
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ようこそNikonfe。

summer
3年前

恋する気持ちをもう一度。

夜勤明け。夜眠れなくなるから少しだけ眠ろう、太陽ごめんね、おやすみ。起きたときに迎えてくれたのは月だった。5月が去り6月になっていた。5月の月曜の日没~20時の間に…

summer
3年前
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看護師国家試験

終わりました。 やっと、やっと、ここまで来た。 2019年1月から就活をして、失敗もあったけど7月に無事憧れの病院さんから内定を頂き、 その間にも在宅実習と養護教諭課程…

summer
4年前
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ばあちゃん家に久しぶりに泊まった

summer
4年前
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きらきら

summer
4年前
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コンタクトの度を上げたら、信号の光の輪郭も、葉の葉脈も、地面のでこぼこも鮮明に見えすぎる。あまりにも鮮明で、靄の中にある意識が、自分の手足が、そんな世界に呑まれていってしまう。霧の中に1人、置いていかれてしまう。

summer
5年前
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世界が変わった日と彼女の話

世界が変わったような朝だ。けれどもう10年以上、こんな日が来るような気がしていた。毎日毎日、静かに覚悟していた。ついに来たんだ。 彼女はずっと特別だった。スラリと…

summer
5年前
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さみしさ

さみしさ

どうしていつも上手くいかないんだろう

私は両親が仲良さそうに笑い合ったり話しているところを見たことがなかった

信頼していた父はずっと嘘をついていて
私が小さい頃から土日も休まず働いているのかと思っていたのに
お家に帰らずパチンコに行っているだけだった

知らぬ間に借金が膨らんでいて
お家に帰ってくる日が減って
とうとう連絡がつかなくなった

母は私が小さい時からずっと
父を馬鹿にする言葉を私た

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君が忘れがちなのであれば、いちいち記憶に残る種蒔く。

君が忘れがちなのであれば、いちいち記憶に残る種蒔く。

櫻井翔くんの言葉が好きだ。

特に
「サクラ咲ケ」「COOL & SOUL」のサクラップ で綴られている
「種を蒔く」という言葉が好きで、
自分のモットーになっている。

高校・大学受験の時、国家試験の時、就活の時、夢を叶えたものの未熟故理想通りに出来ない時…

先の見えない暗闇の中にいる時、ふと、この種蒔きという言葉を思い出す。

なんでも出来る(様に見える)
憧れの櫻井くんは、
暗闇の中でも、

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病める時も、健やかなる時も

病める時も、健やかなる時も

週3回、それぞれ約4時間、1週間に換算すると約12時間。

どんなに仕事でへとへとでも、同僚の仕事が残っていても、定時で退勤して、血液透析を受けに病院へ行く。

生きるために一生行く。

腕に針を刺して、体内の血液を機械の中で濾過し、再び体内へ戻す。

4時間もの間、彼は眠ったり、片手で残りの仕事をしたり、読書をしたりしているそうだ。

そして私は時々、ラストオーダーが迫る時間に集合してお酒を一緒

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月下美人の様なその人を私は一生忘れられないんだろう。

月下美人の様なその人を私は一生忘れられないんだろう。

朝。

静寂な部屋で、初対面の彼は私に「綺麗な名前ですね。」と言い、静かに微笑んだ。

目にかかる前髪から覗く伏し目がちな目が見えて、長い睫毛が上品にゆらめく。
その様があまりにも憂いを帯びていて、美しくて、私は次の言葉を発するのを忘れるほどに見惚れていた。

彼の存在はなんだか異質なものだった。
この部屋もこの現実世界も似合わない…
そんな寂しい気持ちにさせた。

柔らかそうなくすんだ茶色の髪、

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風俗

風俗

JR東海道線 高崎行き。冷房効いてるのか?暑い。暑すぎる。疲れきった汗だくの同僚が隣で眠ってしまい、音楽を聴こうとしたら有線イヤホンがちぎれていることに気がついた。なので新橋に着くまでの1時間で日記を書く。

昨日は、なんと猫さんと一緒にお泊まりができるという夢のような宿に泊まった。
私は小学生の頃から猫を飼っているので、猫がいる生活が当たり前だ。夜中の運動会も、おしっこやうんちのお世話も、容易に

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鈍感になっている。数年前まで自転車で走っている時にみた夕陽を見て涙が出た人間とは我ながら思えない。綺麗だなとは思う。でも、きっと多忙な日常に飲み込まれてすぐに忘れてしまう。そういうことにさえなかなか気づけない。いちいち悲しんだり感動していられなくなったことがとてつもなく悲しい。

病室の魔法

病室の魔法

からだを病んだひとから「トイレ行きたい。」と言われて、「オムツでそのまましていいですよ。」だなんて、私は人として、死んでも言いたくないんだ。

「お風呂に入りたい。もう何日も入っていない。」と言われて「忙しくて人が足りないので、無理です。」なんて言いたくないんだ。

その人から、生活の香りを消す魔法がかかってしまっているだけで、風景がそう見せているだけで、

病室にいて、病衣を着て、さまざまな管が

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チーズケーキの唄をもう一度聴きに行きたいな。

チーズケーキの唄をもう一度聴きに行きたいな。

昨日は浅草へ出向き、隅田川が見えるテラス席のあるカフェで日光と風を浴びながら美味しいケーキを食べた。時間の流れがゆっくりで幸せだった。

今住んでいる街はスーツをぴんと纏ってバリバリ働いている人が沢山いて 格好良くて好きだけど、高層ビルの四角と直線に囲まれて、気持ち悪いくらい綺麗に整備された道しか歩かないで暮らしていると心まで四角く、まっ平になっていく気がするからね。
たまに生活感のある街へ出向い

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恋する気持ちをもう一度。

恋する気持ちをもう一度。

夜勤明け。夜眠れなくなるから少しだけ眠ろう、太陽ごめんね、おやすみ。起きたときに迎えてくれたのは月だった。5月が去り6月になっていた。5月の月曜の日没~20時の間にしか見ることのできない、水色に光る東京タワーがついに見れなかった。2Lの水のストックが切れたのにスーパー閉まっちゃった。ゴミ箱にビニル袋を被せなきゃ。お風呂に入らなきゃ…

5月最終日を寝つぶした罪悪感の中、深夜、都内のワンルームでひと

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看護師国家試験

看護師国家試験

終わりました。
やっと、やっと、ここまで来た。

2019年1月から就活をして、失敗もあったけど7月に無事憧れの病院さんから内定を頂き、
その間にも在宅実習と養護教諭課程の教育実習を終え、
8月のバレエの発表会に向けて毎週レッスンに通い、
怒涛の上半期完全に燃え尽きた中、11月末まで卒論に全力投球していました。

卒論ゼミの先生が凄く熱心に指導してくれたり、取り上げた実習が思い入れの深い事例だった

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コンタクトの度を上げたら、信号の光の輪郭も、葉の葉脈も、地面のでこぼこも鮮明に見えすぎる。あまりにも鮮明で、靄の中にある意識が、自分の手足が、そんな世界に呑まれていってしまう。霧の中に1人、置いていかれてしまう。

世界が変わった日と彼女の話

世界が変わったような朝だ。けれどもう10年以上、こんな日が来るような気がしていた。毎日毎日、静かに覚悟していた。ついに来たんだ。

彼女はずっと特別だった。スラリとした長い手足に、私の半分しかないのでは?というくらいの小さな顔、小鳥のような声。小学校の流し場で、隣で雑巾を洗うタイミングが合うだけで密かに緊張していた。どこかミステリアスで、「憧れ」のあの子。

小学生の頃彼女と、奇跡的に「絵を描くこ

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