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「サイモンとガーファンクル」今も心に残る昭和の洋楽♫/サウンド オブ サイレンス

「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ190枚目

<「サイモンとガーファンクル」 © 2023 画/もりおゆう 水彩/ガッシュ 禁無断転載>


今日は僕が高校時代にすごく好きだったサイモンとガーファンクルの記事をお届けします。サイモンとガーファンクルは、間違いなく昭和の洋楽ポップシーンを代表する忘れられない二人です。

実は、僕としてはこの二人の絵をもっと早く僕の昭和スケッチで描きたかったのです。けれど、ずいぶん遅くなってしまいました(昭和スケッチも早190枚目です)。

きっと、若い頃に本当に好きな女の子の事は友達にも中々話せない・・・、照れますが、そんな気持ちと何処か似ているのかもしれません。話したくて仕方がないのに、そっと心の中にとっておきたい・・・そんな気持ちですね(笑)

映画「卒業」

サイモンとガーファンクルは映画「卒業」の音楽を担当し、この映画を大ヒットさせた立役者です。主人公ベンの心の動きに寄り添うように二人の歌声が映画館に流れ、僕らの胸を打ちました。もう、殆ど泣きそうでした。

彼らは若者の孤独、孤立、やり場のない不安を歌って世界中のティーンエイジャーの共感を得ました。勿論それ以前にも素晴らしいフォークグループは沢山いました。例えば、大好きな「PPM」。彼らは牧歌的で郷愁を誘う美しい楽曲を僕らに届けてくれました。それについては以前にも記事で触れましたね。

けれど、サイモンとガーファンクルは郷愁と訣別し、都会的で完全に新しい時代の音楽(フォークロック)という装いで登場したのでした。

サウンド オブ サイレンス

僕は「卒業」を見た時に、アメリカの同世代の若者もセンシティブで、シャイで自分と同じ人間なんだということを強く感じました。何となく彼らはいつもハッピーでドライな感じがしていたからです。脳天気なほどに。
実際の所そんな馬鹿なことはなく、そのずっと以前にリバイバルでジェームス ディーンの「理由なき反抗」を観てアメリカの孤独なティーンエイジャーの姿にすごく感動していた訳ですが、やはり卒業には僕らにとって圧倒的な同時代感がありました。

卒業の冒頭タイトルクレジットのシーン。
サウンド オブ サイレンスがバックに流れる中、ダスティン ホフマンがどこか不安げに歩くシーンに僕らはぶっ飛びました。あやふやな未来に対する不安、それを僕らと同じようにこの主人公の青年も持っている・・・そんな予感です。さりげない、しかし見事に映画全体を示唆する素晴らしいイントロでした。


他にも、ボクサーやスカボロフェアー、ミセス ロビンソン、アイアム ア ロックなど数多のヒット曲があるのは皆さんご存知の通り。全ての曲に共通していたのは内省的な雰囲気で、それは閉塞する時代にもピタリと呼応していました。

「7時のニュース」は、同じ「きよしこの夜」を歌っても切り口を変えるとこんなにも出来上がってくるものが違うのだ、ということを高校生の僕に教えてくれました。それはクリエイティブな仕事を目指したい、と思っていた高校生の僕には新鮮な驚きでした。


最後は何と言っても「ボクサー」!
サウンドオブサイレンスと並ぶ名曲で、流れてくると今も胸が震えます。


最盛期だったのは1970年頃。
その頃あなたは、何をしていましたか?
もしかして、どこかで彼らの曲を聴いていましたか?



<©2023もりおゆう この絵と文は著作権によって守られています>
(©2023 Yu Morio This picture and text are protected by copyright.)

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