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🌜随筆です🌛

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自分の日々物思いにふけりながら記した随筆です。 よろしければどうぞ。
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📔日常に潜む発見 (随筆・36)

📔日常に潜む発見 (随筆・36)

私たちの日常は、予想もしない発見で満ちています。それは、朝の散歩で見つけた小さな花かもしれませんし、通勤途中のカフェの新メニューかもしれません。私にとって、そんな発見の一つが、古本屋の片隅で見つけた一冊の本でした。

その本は、表紙も色褪せ、ページの端は少し破れかけていましたが、何とも言えない温もりを感じさせる一冊でした。著者の名前も見覚えがなく、タイトルも今ひとつピンとこないものでしたが、手に取

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🗿大黒柱 (随筆・19)

🗿大黒柱 (随筆・19)

家族の船を静かに、しかし確かに導く存在、それが大黒柱です。
日々の暮らしの中で、その存在感はしばしば忘れがちになりますが、その大きな存在は家族の安定と幸せの礎であると言えましょう。

朝、家族が目覚めますと、大黒柱はすでに一日の始まりに備えています。コーヒーの香りが漂い、朝食の準備が整っています。家族の一員一員が、その日の活動に向けて力をもらいます。
大黒柱は、言葉少なに、しかし確かな手つきで、家

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⭕五感 (随筆・18)

⭕五感 (随筆・18)

私たちの五感は、世界との対話を可能にする窓です。目、耳、鼻、舌、肌。これらは、私たちがこの世界を理解し、体験するための基本。五感は、私たちの身体と心を繋ぐ架け橋であり、感情と記憶を紡ぎ出す糸です。

目を開けば、そこには色と光のシンフォニーが広がっています。青空の広がり、夕焼けの温もり、星空の神秘。色彩は感情を揺さぶり、心に深い印象を残します。私たちは、美しいものを見ることで心が豊かになり、新たな

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🍎しりとり (随筆・17)

🍎しりとり (随筆・17)

ある晴れた日のこと、小さな町の片隅で、しりとりが始まりました。
子どもたちの無邪気な声が、空に向かって弾むように響き渡ります。
「りんご」「ごりら」「らっぱ」......と、言葉は次々と繋がっていきます。それはまるで、小さな言葉のバトンが手から手へと渡されていくよう。

しりとりは、単なる言葉遊びではありません。それは、人と人とが互いに心を通わせるコミュニケーションの形。一つの言葉が次の言葉を呼び

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📣ダクトテープ (随筆・13)

📣ダクトテープ (随筆・13)

私たちの生活の中で、ひっそりと、しかし確かに存在感を放つアイテムがあります。それは、ダクトテープです。このシンプルな銀色のテープは、私たちの生活において、まさに小さな英雄のような存在です。

ある日、私は古びた本棚を修理しようとしていました。ネジがゆるんで、棚板が傾いてしまっていたのです。
そこで登場したのが、ダクトテープ。一時的な固定には最適で、その粘着力と使いやすさにはいつも助けられています。

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⭐はたして「人生は死ぬまでの暇つぶし」なのか? (随筆)

⭐はたして「人生は死ぬまでの暇つぶし」なのか? (随筆)

人生とは何か?
その問いは、古来より哲学者や思想家たちを悩ませてきました。しかし、あるフランスの哲学者、ブレーズ・パスカルは、人生を「死ぬまでの暇つぶし」と表現しました。一見、虚無的で無意味な言葉に聞こえるかもしれません。しかし、この言葉には、深い洞察と人生を豊かに生きるためのヒントが隠されていると私は考えます。

暇つぶしとは、一見無意味で目的のない行為のように思えます。しかし、暇つぶしにこそ、

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