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水木三甫の心葉♡♧詩集

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心葉♡♧詩集では、心に感じたままを言葉に置き換えて表現した詩を掲載します。 まだまだ表現力不足で、うまく伝えられない未熟な僕ですが、進化していく姿を追いかけていただき、感想などを…
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#未来

マネキン(詩)

マネキン(詩)

動くこともできず
話すこともできず
それでもマネキンは
世界の未来を人類に予言する
だけど
動くこともできない
話すこともできない
マネキンの予言を
人類は誰も知ることができない

夢に向かって(詩)

夢に向かって(詩)

僕たちはいつも一番高い木を目指して登っていた。そのてっぺんに何があるかもわからなかった時代の風に揺られた枝が折れて土の上に突き刺さった。

自分がわからなくなって頭の中を歩いている連中たちよ、僕たちを向こう見ずの一言で片づけないでくれ。

僕たちには僕たちの夢があり夢に向かう行動それ自体が自信へと変わるのだから。
このままでは未来の首にギロチンが落とされるから、僕たちは夢に向かうのだ。

初めてのビーナス(詩)

初めてのビーナス(詩)

光はいくつもの色を携えて
君の裸体を虹色に染めあげる
君は目の前にいるのに
僕は眩しさに耐えられずに
目を閉じてしまう
気まずい沈黙の後
僕はゆっくりと
君の裸体に視線を向ける
古代彫刻のような
神が与えた至上の曲線に
自然と涙がこぼれる
もし君を抱きしめたら
君が壊れてしまいそうで
僕はただ君を見つめる
君は小さな声で
僕に服を脱ぐよう命じる
僕の不格好な裸を見て
君は初めて笑顔を見せる
僕は君

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最後の花火(詩)

最後の花火(詩)

かすれてゆく景色の中で
僕だけが鮮明になってゆく
僕を見たくない僕が
僕のことしか見えないなんて
僕はどんな罪を犯したの?
どうして償わなきゃいけないの?
過去に戻ってやり直したいのは
神様じゃなくて僕のほうさ
過去の罪を未来まで引きずらなきゃいけないの?
今の変わった僕をもっと見てくれないの?
もしそうならば
自分が大嫌いだった昔のままで
化石にならなきゃいけないよね
そんな未来は嫌だから
今の

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風見鶏(詩)

風見鶏(詩)

いつも風の来る方向を見つめ
風を正面から受け止めて
風の行方を追うことはない

いつも過去から現在までを見つめ
現在が過去に変わっていくのを見つめ
決して未来の行方を追うことはない

君の名は風見鶏

長いものには巻かれるな(詩)

長いものには巻かれるな(詩)

長いものに巻かれて生きて
いつの間にかペラッペラの体になって
脳ミソもペシャンコになって
考えることも
行動することもできなくなっていく

長いものに巻かれて生きて
いつの間にか長いものが善になって
それに逆らうとペシャンコにされて
あきらめることと
流されることしかできなくなっていく

その結果、人生は明るくなったのか
未来は輝きだしたのか
いまや世界はまったく逆の方向へと進んでいる

このまま

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ミラクル(詩)

ミラクル(詩)

ミラクルは未来が来ること
未来が来ることは奇跡なんだ
明日が来ることは奇跡なんだ
そんなふうに考えると
今日という日がどんなに大切なものなのかがわかる
いつ大地震が起きるかなんて誰もわからない
いつ自動車に跳ねられるかなんて誰もわからない
明日が必ず来るなんて保証はどこにもない
今日をしっかり生きること
今日を自分らしく生きること
それができる人にこそミラクルが起きる

(改訂)真夜中の列車(詩)

(改訂)真夜中の列車(詩)

自動運転列車が真夜中の軌道を走る
行き先は未来で、乗客は僕一人だけ
目的地がどこにプログラミングされているのかはわからない

列車はただひたすらに殺風景な軌道を走る
車内には路線図もなければ、夢をかき立てる広告もない

未来の夢と現実とがあまりにもかけ離れていくのは、とてもつらいことだとわかっているから、人は妥協という名の途中駅で降りてしまった
残されたのは僕一人だけ
不安な未来へと向かって、列車

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明暗行路(詩)

明暗行路(詩)

帰り道のない道を歩いていく。
一方通行の道を歩いていく。
過ぎ去ったものはすべて捨ててきたつもりだったのに
新しい世界へ旅立とうと歩き始めたはずなのに
過去の亡霊が足を重くする。

60歳を目前にして病気のために会社を辞めた。
僕の行き先は暗闇に包まれている。
僕はこれから何をすればいいのだろうか。
残りの人生をいかに生きればいいのだろうか。
足を止めることができない以上
歩きながら考えるしかない

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今ここにあるもの(詩)

今ここにあるもの(詩)

今ここにあるもの
若者の不安と大人の傲慢
効率重視の世界とそこからはみ出した世界

今ここにあるもの
占領しようとする国と日々死んでいく人々
核で守られた世界と武器も持てずに殺されていく人々

今ここにあるもの
自然を金としてしか見ない人々と何もなく餓死していく人々
金が第一と考える人々と命が第一と考える人々

今ここにあるもの
愚かな人々と賢い人々
破滅へのカウントダウンとより良い未来を作る最後

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第一歩(詩)

第一歩(詩)

あなたは今日生まれ変わった
あなたは過去をすべて捨て去った
だから新しいあなたに一言
「さあ、今日から第一歩を踏み出そう」

あなたには戻るべき過去がない
あなたにあるのは今と未来だけ
だから若いあなたに一言
「さあ、今日から第一歩を踏み出そう」

一歩踏み出すごとに新しい未来がやってくる
一歩踏み出すごとに輝かしい未来がやってくる
だから迷っているあなたに一言
「さあ、今日から第一歩を踏み出そう

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影を変える(詩)

影を変える(詩)

自分の影のへばりついた道を歩き
僕はどこへ向かっているのだろう

自分の影のへばりついた壁の前に立ち
僕は何を躊躇っているのだろう

影のない人はいないよって
君は慰めてくれるけど
僕はどうしても自分の影が好きになれない
僕の影はあまりにも僕に似ているから
きっと僕は自分の影から逃げたいのだろう

自分の影から逃れて
僕はどこへ向かうつもりなのだろう

影から逃げることはできないよって
君は諌めて

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未来(詩)

未来(詩)

未来は切り拓くものだって?
魚の干物じゃあるまいに
開いたって骨だけしか出てこないさ
それじゃあ、墓掘りと一緒だよ

未来は暗いって
そんなふうに思ってたら未来が明るくなるはずがない
暗いなら暗いなりに明るくする努力をしなきゃいけないよ

未来を切り拓かないで、未来を明るくすることなんてできるかだって?
人間はいつだって切り拓くと言っては破壊し続けてきたじゃないか
破壊された未来が暗くなるのは当た

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前触れ(詩)

前触れ(詩)

誰も気づかない
誰もが他人事だと思い
誰もが忘れ去っている

日常が変わることなど誰も信じない
自分は自分のままに生きていく
それが当たり前

テレビでは毎日のように、
東ヨーロッパの戦争の、中央アジアや南米の大洪水の、中国やイギリスの渇水の、朝鮮半島のミサイル発射のニュースが流れ、
北極や南極の氷は解け、南洋の島は姿を消されようとし、地球の二酸化炭素は増え続け、気温上昇が原因の死者が増え続け、国

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