最後の花火(詩)
かすれてゆく景色の中で
僕だけが鮮明になってゆく
僕を見たくない僕が
僕のことしか見えないなんて
僕はどんな罪を犯したの?
どうして償わなきゃいけないの?
過去に戻ってやり直したいのは
神様じゃなくて僕のほうさ
過去の罪を未来まで引きずらなきゃいけないの?
今の変わった僕をもっと見てくれないの?
もしそうならば
自分が大嫌いだった昔のままで
化石にならなきゃいけないよね
そんな未来は嫌だから
今のうちに全部燃やして灰になりたい
風に飛ばされて
空気の一部になりたい
神様、僕を助けてくれませんか?
神様、僕を原爆に変えて
空で爆発させてください
そうすれば
人類は最後にきれいな花火が見られるから
最後にきれいな僕を見てもらえるから
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