前触れ(詩)
誰も気づかない
誰もが他人事だと思い
誰もが忘れ去っている
日常が変わることなど誰も信じない
自分は自分のままに生きていく
それが当たり前
テレビでは毎日のように、
東ヨーロッパの戦争の、中央アジアや南米の大洪水の、中国やイギリスの渇水の、朝鮮半島のミサイル発射のニュースが流れ、
北極や南極の氷は解け、南洋の島は姿を消されようとし、地球の二酸化炭素は増え続け、気温上昇が原因の死者が増え続け、国連やNPO団体は地球の環境破壊に警鐘を鳴らしている
でも、それはすべて別世界のこと
自分たちが変わる必要などあるものか
日本の未来は安泰だ
だって昨日だって株価が大きく上がったし、
もし戦争になったとしても、アメリカがなんとかしてくれる
だから何も気にすることはない
君らは悲観的すぎるのさ
人生は楽しまなきゃいけないよ
危険な前触れなんて、いったいどこにあると言うんだい?
<絵は岡本太郎の『未来を見た』です。>
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