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脚下照顧ー自分の価値観ー

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恋愛、結婚、離婚、趣味、介護など、個人的な人生に関わることを集めてみました。
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#オンライン展覧会

ナポリの隣人 父に触れる

ナポリの隣人 父に触れる

父が入院した10月2日。肺炎と腎盂炎で…ただいま酸素を10ℓ流している。病院はコロナ禍で面会は禁止。私は自宅で待機しているしかない。

あれは、先月9月の半ばを過ぎた頃。母の夢をみた。しきりに険しい視線を私に投げかけていた。その表情が何を伝えたいのか分からずにいた。絶対何かを伝えに来ているに違いないと、あらゆることを想像してみたが分からずにいた。気掛かりになり過ぎて、なんだか落ちつかなかった。夜勤

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かもめ食堂

かもめ食堂

苦手意識と言うフィルターは、選択を迷わせる。不信感は物事を敬遠させる。食わず嫌いとは食べ物だけではないらしい…

小林聡美さんが苦手だった。笑ってない、批判的な視線が怖いと…と、私は永らく彼女が出演する作品を敬遠してきた。

『かもめ食堂』も実は何度か鑑賞出来る機会があったにも関わらず、最後まで観たことがなかった。何度か途中で退散した経験があった。

もし、この主人公が、例えば鈴木京香さんだったな

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彼女がその名前を知らない鳥たち サオ地獄にいる乙女たちへ

彼女がその名前を知らない鳥たち サオ地獄にいる乙女たちへ

愛なんて見えない。通り過ぎてからでしか気付けないこともある。これこそ誠だと信じてたのに何がが違う。そこにある愛になかなか気付けない。

『あんたは、男に会うと”サオ地獄”にハマる。男に注目されると、自分を忘れて、男の世界にすいこまれる…少なくとも、私はちゃんと自分を見てくれる人を探す。」

”サオ地獄”とは『ワタシが私を見つけるまで』2016年公開アメリカ映画で、主役のダコタ ジョンソンにその友達

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君に読む物語 あしあと

君に読む物語 あしあと

「苦労掛けて、すまなんだな。」澄んだ眼で妻をみつめる夫。目にいっぱいの涙を浮かべ、手を差し伸べる妻。その手をとる夫。

「あの人は職人で、昔カタギで無口で厳しい人。今まで一度として、こんな言葉をかけてもらったことがなかった。初めて」と、夫が去った後も妻は涙を流した。

その後程なくして、妻はこの世を去り、夫も後を追うように天に召された。

ドラマのようなシーンを見かけることがある。

これは夜勤中

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バベットの晩餐会 価値観

バベットの晩餐会 価値観

絵本に登場させる予定の海亀を試し描きしていたら、『バベットの晩餐会』を思い出した。確か映画の中で海亀のスープが振る舞われていた。

『バベットの晩餐会』1987年デンマーク映画。ガブリエルアクセル監督。

田舎の漁村の敬虔な姉妹の家政婦になったバベット。ある日宝くじで大金が当たり、お世話になった姉妹にお礼をしようと晩餐会を開くことになる。姉妹を取り巻く村の方々や知人が招待される。

バベットは実は

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