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ライター・編集者の備忘録的な何か

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見習い編集者がライティング・編集について学んだことをアウトプットするマガジンです。同マガジン「1時間で書くブログ記事」と併せ、平日1本提供します。
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2018年7月の記事一覧

後発の記事だからこそ、面白くできる

後発の記事だからこそ、面白くできる

「編集ってすごいなぁ」と、改めて感じた仕事だった。

近年、ベンチャー企業が急増している五反田。この地に拠点を構えるベンチャー6社が品川区と協定を結び、「シリコンバレー」ならぬ、「五反田バレー」を設立したという旨のニュース記事だ。

「五反田バレー」設立のニュースは、NHKをはじめとした有名メディアにも取り上げられており、見比べると各社のカラーがよくわかる。

先に挙げたように、弊社(ノオト)が運

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友人・知人インタビューのススメ

友人・知人インタビューのススメ

くいしんさんが出した記事が、駆け出しのライターにとって、非常に実用的な内容だった。

昨年11月に独立し、6月末に編集ブティック「QED」を立ち上げたくいしんさん。「QED」のメンバー募集を行ったところ、たくさんの応募があったそうだ。同記事はその選考に漏れてしまった人たちへ向けて書かれたもので、僕自身も駆け出しの身として参考になること、共感できることが多くあった。

その中でも特に共感したのは、「

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たった1記事で、何かが大きく変わる

たった1記事で、何かが大きく変わる

なにげなく書いた記事をきっかけに、何かが大きく変わることもある。

僕の場合、以下がそうだ。

これは僕が大学生の頃に書いた記事である。内容は所属学科のアメリカ人の教員(ビリー先生)に、「ここがおかしいよ、日本の教育」的なことを伺うというもの。

元々、ビリー先生とは仲が良く、しばしば教育についてディスカッションをしていた。そのなかで普通の人では知りえない、目からウロコな情報も多くあったため、「い

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ライターの顔出しをした方がよいパターン

ライターの顔出しをした方がよいパターン

Webメディアではライターが顔出しして、インタビューしている記事が少なくない。

例えば、ジモコロやサイボウズ式では、ライターとインタビューイーの丸写真があり、吹き出しのような形式で受け答えをする構図をよく使う。

参照:ひろゆきさん「天職なんてないんじゃない? やりたい仕事より、苦じゃない仕事を選ぶくらいがちょうど良い」

個人的にはこの形式の記事は読みやすくて好きなのだが、素人のライターが同じ

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言葉を重くしたい

言葉を重くしたい

「書きたいことはたくさんあるけれど、まだこれは書けない」

ここ最近、ライティングや編集についての記事を出していて、そんなことを思うようになった。

それはひとえに、僕が自分の気持ちに嘘をつきたくない人だからだろう。

実感も実践もできていないことを書きたくない僕は有限会社ノオト(編集プロダクション)に所属するライター・編集者である。メディア業界は今年で3年目であり、これまでほとんど我流で記事の執

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Webエッセイの時代になってきた

エッセイを見かけない日がない。

これはたぶん、僕に限った話ではないだろう。Twitterでコミックエッセイはよく拡散されているし、noteを見れば #エッセイ は4番目に人気のタグだし、弊社が運営するShortNoteでも毎日たくさんのエッセイが投稿されている。

そう考えると、いまはWebエッセイの時代である。いや、もうかなり前からそうだった気もする。でも一体なぜ、こんなにエッセイが流行ってい

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Webメディア業界の変遷まとめ

ここ数年の間で急激な発展を遂げてきた、Webメディア業界。その変遷には、ネット(スマホ)の発達、SNSの台頭、バイラル・キュレーション・オウンドメディアの流行、WELQ問題、ネイティブ広告問題、PR問題など、さまざまなものがある。

本記事では、Webメディア業界に関しての知識がない方でも、ざっくりとその変遷がわかるようにまとめて紹介する。

ネット(スマホ)・SNS時代の到来

4マス(テレビ・

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売れないライターに足りないもの

売れないライターに足りないもの

売れているライターって、何が違うんでしょうね。

執筆力や取材力が優れていたり、売り込み(ブランディング)が上手だったり、専門分野を持っていたり、まぁいろいろ挙げられることと思います。

でもこれを見たとき、もっと根本的な違いがあるように思えてきました。

【随時更新】リニューアル記念!人は36時間眠らずに仕事をしたらどうなるか?【まとめ】 | フミナーズ

これは、睡眠情報メディア「フミナーズ」

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SEO対策とは、読者の「それが欲しかった!」を適えること

SEO対策とは、読者の「それが欲しかった!」を適えること

当記事は、前職でライター・編集者の育成に使っていた「SEOの解説書」に加筆・修正を加えたもの。メディア運営におけるSEO対策がよくわからない方におすすめです。

商業メディアを運営していく上では欠かせない、PV(ページビュー)。

「PVを指標にするメディアはダメだ」「PVを指標にすると本質を見失ってしまう」とはよく言ったものですが、それは半分正しくて、半分間違っています。

例えば、1つ1つ丁寧

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『プロフェッショナル』のような文章

『プロフェッショナル』のような文章

渋谷駅、午前9時20分。

改札を通り抜ける通勤客のなかに、棋士・羽生善治の姿があった。
ネクタイにビジネスコート。羽生に気づく人はいない。

この日、10時から対局を控えていた。

――あの電車が多いんですか?
羽生:まあだいたい。あれかもう一本遅いのか。

――結構ラッシュじゃないですか?
羽生:混んでいるときは各駅ので。すいているほうで来るんですけど。

羽生は対局が行われる千駄ヶ谷の将棋会

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ライターが考えたい「企画力」と「調査力」

ライターが考えたい「企画力」と「調査力」

ライターにとって、大切なスキルって何だろう?

執筆力、取材力、企画力、調査力、Webマーケティング、人脈……。なんだか、いろいろありすぎて困ってしまう。

どれか1つが絶対的なわけじゃなくて、どれもが必要なスキル。それは間違いない。

でも、編集プロダクションで働き始めて、たくさん記事を書かせていただいているうちに、この2つのスキルは持っておきたいなと思うようになってきた。

それが、「企画力」

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読まれるリード文には、パターンがある

読まれるリード文には、パターンがある

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった

川端康成著『雪国』の冒頭。あまりに有名な一節である。印象的な書き出しは読者の目だけでなく、心をも引きつけて離さない。

逆にいえば、導入でつまづいてしまった文章は、その後も頭に入ってこない。たとえそれが内容的に良い記事であっても、読み進めていくのは困難だ。

先日書いた記事で、こんな感想をいただいた。

これは自分でも意識していたことなので、かなり嬉しか

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