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読書感想

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基本的に全部いいものですが、その本の面白かったところを備忘録的に書いています。
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【本】「日本の戦後を知るための12人 池上彰 (著)」

【本】「日本の戦後を知るための12人 池上彰 (著)」

戦後の日本には既成の体制に様々な方法で挑んだ人々がいる。本書は毀誉褒貶(きよほうへん)あった人物を取り上げており、各々のやろうとしたこと、その中での挫折がわかりやすく書かれています。週間子供ニュースを見ていた僕はやっぱり池上さんの話はわかりやすいなと思いました。

そして意外と戦後は70年ほどしか経っておらず、「ええこんな最近の話なの!?」と驚くものばかりでした。かなりオススメなので図書館で借りる

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【本】睡眠は【不足】ではなく【負債】と捉えて生きていく「スタンフォード式最高の睡眠 西野精治(著)」

【本】睡眠は【不足】ではなく【負債】と捉えて生きていく「スタンフォード式最高の睡眠 西野精治(著)」

多くのビジネス書には「食事」「運動」「睡眠」の大切さが説かれているが、今回はその中でも「睡眠」。快適な睡眠とはどういうメカニズムで行われるのかとうことが一般の人にも判りやすく書かれている本書「スタンフォード式最高の睡眠」。

一般的に「最近寝てなくて睡眠不足だ」などという表現があるがこの本ではその考え方は変えていかなければならないと提唱している。「食事」と同じで「睡眠」も日々の積み重ねで体に効果が

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【本】自分がここで答えることは、自分がやってきた全てのことと一貫しているのか「岩田さん ほぼ日刊イトイ新聞(編)」

【本】自分がここで答えることは、自分がやってきた全てのことと一貫しているのか「岩田さん ほぼ日刊イトイ新聞(編)」

この本はほぼ日刊イトイ新聞の「岩田聡さんのコンテンツ」任天堂の「社長が訊く リンク集」からの抜粋からできているのだが、気軽にいつでも岩田さんの言葉を読み返したい人向けに編集されている。webのコンテンツはいつの間にかなくなることもある。

僕は任天堂のことが好きだし、もちろん宮本さん、糸井さんのことも大好きで幼い頃はゲームを沢山やってきた人間だ。この本のなかではコンピュータの創世記に岩田さんがのめ

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【本】血糖値のコントロールが最大のカギ「医者が教える食事術 最強の教科書 牧田善二(著)」

【本】血糖値のコントロールが最大のカギ「医者が教える食事術 最強の教科書 牧田善二(著)」

流行にはやった医者が教える食事術の本。今さらながらどんなものかと思い読んでみました。昔カロリー計算しながらダイエットやっていた自分にとっては「カロリーではなく糖質を減らすことがダイエットにもつながる」という理屈は拍手したい。摂取カロリーが消費カロリーを下回らないと痩せるわけはないのはもちろんですが、カロリー信仰の時代に抵糖質、糖質コントロールを打ち出したのはものすごく意味がある。

著者が発してい

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【本】選ぶことの大事さは、本人が手放していることのほうが多い「 エッセンシャル思考 グレッグ・マキューン (著), 高橋璃子  (翻訳) 」

【本】選ぶことの大事さは、本人が手放していることのほうが多い「 エッセンシャル思考 グレッグ・マキューン (著), 高橋璃子 (翻訳) 」

年末年始のお休み。2020年-2021年なんてほとんど家にいることが多かったので普段は読まないビジネス書を何冊か読んでみた。人々をひきつける本には何かがあると思っている。エッセンシャル思考は22万部以上を売り出すベストセラー本で国内外で馬鹿売れしていたのを覚えている。

この本は「より少なく、でもより良く」が大前提にあり、取捨選択の中でもとりわけ「捨てる」「断る」ことの大切さを丁寧に書いています。

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【本】大事なのは自分の幸せを人任せにしないこと「女の子が生きていくときに、覚えていて欲しいこと 西原理恵子(著)」

【本】大事なのは自分の幸せを人任せにしないこと「女の子が生きていくときに、覚えていて欲しいこと 西原理恵子(著)」

私の地元は高知なのでかなり偏見や偏りがあるのですが、西原さんはとても好きで大体のものを読んだら面白いと感じでしまう。今回初めてマンガではなくエッセイ的な自伝!活字!

話も面白いからといって文章が面白いわけではないと思うのですが、とても面白くて読みやすい作品でした。おそらくこの本のターゲットになるのは同じような田舎で生まれ育ち、どうしても環境や他のもののせいにして狭い殻に閉じこもってしまいがちな人

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【マンガ】グラゼニがパリーグまでいってたので一気に読んだら防御率の大事さを痛感した話

みなさんマンガは読んでいますか?

僕はメチャ読んでます。野球で言うとセンバツはじまって元イチローが、、、、

イチローの引退会見めちゃくちゃ感動しました。おにぎりの話はもちろん、自身が外国人になったときにわかる感情、記録はただの記録にしかすぎず、自分のほこりを試合に出られなかったこの一年の練習それがあったから今日があってその日々をほんの少しだけ誇れるといっていたあの変わらぬ姿勢(少し違うかも知れ

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【マンガ】いまさらながら「それでも町は廻っている」を見て久しぶりに作者買いだ!と思った話

【マンガ】いまさらながら「それでも町は廻っている」を見て久しぶりに作者買いだ!と思った話

マンガ好きならみんな知っている石黒正数さんの名作「それでも町は廻っている」実は見たことがなく一気見しました。
「好奇心は女子高生を殺す」の高橋聖一さんっぽくもありますよね。

最近同氏の「天国大魔境」が内容的にはプロローグの1巻までの刊行にもかかわらず「このマンガがすごい!2019」のオトコ番1位になってしまったことは話題に上がりましたね。
普通に「組織票」「そんなばかな」的なことを言われそうです

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[本]歴史を見続けた街の日常 かまくら 谷戸の風 山内静夫 (著)

[本]歴史を見続けた街の日常 かまくら 谷戸の風 山内静夫 (著)

せっかく鎌倉に引っ越したから鎌倉の本を読むかと図書館で借りた山内さんの「かまくら 谷戸の風」

谷戸とは読んで字のごとく丘陵地・台地が谷状に形成された場所のことを指すそうで、そこに吹き抜ける風を想像してください。そう日常の風景です。

山内さんは鎌倉在住の映画プロデューサーで松竹大船撮影所に入社され、小津先生の映画に携わっております。とても読みやすくステキな文体で、自分にあった事柄をこんなに起伏な

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[本]とにもかくにもこのままでいるのが彼らの最大の望みだということだ 「百年泥 石井遊佳(著)」

[本]とにもかくにもこのままでいるのが彼らの最大の望みだということだ 「百年泥 石井遊佳(著)」

芥川賞を受賞した石井遊佳さんの作品「百年泥」を読んだ。個人的に芥川賞は短くて読みやすい、そういった作品は「読書!!!」と気合を入れなくていいところがいい。

まったく予備知識もなく読んだものだからどこまでもフワフワフワフワした感じで読了してしまった。純粋な読み物として物語の世界に迷子になる感覚が嫌いな人はあまり好きではないと思う。

百年泥(ひゃくねんどろ)の中から出てくるたくさんの人々の思い出や

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【本】ものごとに対し共感ではなく感銘をする「影裏 沼田真佑(著)」

【本】ものごとに対し共感ではなく感銘をする「影裏 沼田真佑(著)」

あまり芥川賞は人気がなく最近は面白くないといわれてしまうが、読みやすくて読書離れした人や1-2時間時間が空いた人などには最適だと個人的には思っている。てか面白いし

影裏を読みました。予備知識がなく読んでいたので

「あれ?女性が主人公? ロートレック的な何かがあるのか?」

と思ってしまった。頭が固くていやになる。100頁もなく3回読み返しても新たな表現が発見できる物語でした。

川の流れ、釣り

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