石井遊佳

第158回受賞作『百年泥』(石井遊佳/新潮社)

第158回受賞作『百年泥』(石井遊佳/新潮社)

第158回受賞作『百年泥』(石井遊佳/新潮社)を…番組ラテ欄っぽく紹介! 【80文字】 印チェンナイに百年に一度の大洪水▼道に溢れた川底の泥の中には「人々の百年の記憶」が▼いるはずない「記憶の中の人」や「思い出の品」が続々と▼マジックリアリズム小説 【200文字】 ▼日本語教師としてインド・チェンナイに渡った私▼街に百年に一度の大洪水が▼道に溢れた川底の泥には「人々の百年の記憶」が入り混じっていた▼泥の中から「いるはずない記憶の中の恋人」を見つけ再会する人々や「あるは

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インドねこ女神さま――石井遊佳

インドねこ女神さま――石井遊佳

文・石井遊佳(作家)  私は2015年から約3年、日本語教師として夫とともに南インド・チェンナイのIT企業で働き、そこでの経験を源泉のひとつとして「百年泥」を書いて作家デビューした。現在私は日本に住み、夫は引き続きチェンナイの同じ会社に勤務している。  この夏、2か月ほど再びチェンナイに滞在した。その間日曜日と祝日以外、(本当は部外者禁止だが)夫と一緒に古巣の社員食堂で毎日昼食をとった。 「百年泥」に描いた通り、私たちのアパートから見て会社はアダイヤール川をはさんだ対岸

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[本]とにもかくにもこのままでいるのが彼らの最大の望みだということだ 「百年泥 石井遊佳(著)」

[本]とにもかくにもこのままでいるのが彼らの最大の望みだということだ 「百年泥 石井遊佳(著)」

芥川賞を受賞した石井遊佳さんの作品「百年泥」を読んだ。個人的に芥川賞は短くて読みやすい、そういった作品は「読書!!!」と気合を入れなくていいところがいい。 まったく予備知識もなく読んだものだからどこまでもフワフワフワフワした感じで読了してしまった。純粋な読み物として物語の世界に迷子になる感覚が嫌いな人はあまり好きではないと思う。 百年泥(ひゃくねんどろ)の中から出てくるたくさんの人々の思い出やエピソード。掘り起こされていくつぎはぎのエピソードは自分の人生がいろいろなものと

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芥川賞受賞作、石井遊佳『百年泥』、すごく楽しく読みました。舞台はインド、大洪水によって川底から地上に奔出した夥しい泥の中から、いろいろ不思議なものが姿を現します。超現実的な描写が、日常のものとして淡々と語られる世界観、日本の小説ではなく、南米文学に近い読後感を覚えました。

芥川賞受賞作、石井遊佳『百年泥』、すごく楽しく読みました。舞台はインド、大洪水によって川底から地上に奔出した夥しい泥の中から、いろいろ不思議なものが姿を現します。超現実的な描写が、日常のものとして淡々と語られる世界観、日本の小説ではなく、南米文学に近い読後感を覚えました。

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