記事一覧
デジタル社会と自閉症(ASD)
近年自閉症の患者数が増えているように感じている。アメリカの児童精神科医であるレオ・カナーやオーストラリアのハンス・アスペルガーが独自に見出した症例を報告したのは1940年代。現在は、その他の発達障害の認知度もあがり、必然的に、専門医を受信する頻度も増えることになり、自閉症と診断されるケースも同様に増えたからという理屈はわかる。
デジタル社会は、コミュニケーションをとることに困難を持つという自閉症
プランドハップンスタンス理論
人生は「運」しだい。多くの書物で、自分の実力以上に「運」が成功のカギを握っているとある。運がよくなるように「夏越しの祓」にいってみた。
運についてこんな理論がある。
スタンフォード大学の元教授で心理学者のジョン・クランボルツが唱えた理論で、彼は、ビジネス界、スポーツ界、芸術の世界などで、大成功を収めた人々に会い、その人の「人生の転機」となった出来事について計画的に努力した結果であるか?たまたま偶
ポジティブシンキングの意味を疑え
逆境の時、苦しい時に不安がよぎり、苦しい表情になることや不安になることは自然なことなのに、無理に明るくふるまうことはどうなんだろう。「ポジティブ」は、日本語訳では「楽観的思考」や「良いように考える傾向」などがある。そういった楽観的思考も時には、役立つことがあるけれど、どうもそればっかりじゃ無理がある。もともと、ポジティブ(positive)の語源はラテン語の「今いる場所に自信を持って立てること」「
もっとみる因果関係的思考から自由になるために
ある小学生の男子が学校に行かなくなる。一般的にこれは困ったことだから、何とかしようと思う。そうなると普通、その不登校の「原因」を探し出そうとする。子どもから「原因」を聞き出そうとする人もある。このようなときに本人は、本当はなぜか自分でもはっきりとわからないのだが、何か原因を言わなくてはと思うので、「先生が怖い」とかなどという。実際、このようなときの本人の心の中は、自白さえすれば自由にしてやると刑事
もっとみる仏教の教えとアドラー心理学
アドラー心理学のひとつに「共同体感覚」というものがある。共同体への所属感、共感、信頼感、貢献感を総称したもので、自分の居場所がなく、自分のことしか考えず、周囲の人を信頼せず、他者の役に立とうと考えない人は精神的に不健康な可能性が高い。言っている意味は理解できるけど、以前から「共同体感覚」という言葉がぼんやりとしていて腑に落ちなかった。
とりわけわかりやすい言葉で、子どもでも理解できるように説明で
バズ・ライトイヤーで思うこと
ニュースでバズ・ライトイヤーの映画が中東、アジアのいくつかの国で上映禁止になっている。どうやら女性同士がかるいキスを交わすシーンが原因らしい。LGBTに理解を求めていくこの時代に、まだそんなことあるんだな。
同性愛を禁止している国々では、あまりに当たり前で、それを疑う余地がなく、ほかの選択肢を考えたり、根拠を疑う必要はないと判断してしまう。「かけていることすら気づかないメガネ」と最初はそう思った
落語の視点とマインドフルネス
世界のエリートがやっている「マインドフルネス」って聞いたことある?こここ数年、マインドフルネスについて脳科学的な研究が進み、瞑想することで脳の器質的な構造そのものが変化していくことが分かってもきた。けれど、やるとなると、「呼吸へ集中」「雑念は出てきてもそのままでいい」とか、アップルウォッチに入っているアプリでやってみてるけれどいまひとつ、さらにマインドフルネスの手引書を読んでみてもわからない。
今年もホタルみました
毎年6月中旬ころになると、大阪北部の山間にホタルを見に行く場所がある。今年は大雨や台風がなかったからか、ホタルは約20匹くらいあつまって草むらに隠れて光っていて、そのかたまりがいくつもあった。畦道で、カエルの合唱を聞きながら、30年前、知人に教えてもらって初めてここに来たときのことを思い出していた。今見ているホタルは、そこから数えて何世代目のホタルたちだろう?チャールズ・ダーウィンが「強いもの、賢
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