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教室環境が発達障害のある子どもの行動に及ぼす影響
DSM5(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)「米国精神医学会の精神疾患の診断・統計マニュアル」などの診断分類では特定の行動特性が発達期から持続的に出現することに加え、それらが個人の社会生活を営む上での困難性をもたらすか否かが基準になっています。そしてこれらの行動の生じやすさとそれに起因した困難性は、ともに環境要因に大きな影
もっとみる能登半島地震から二週間が経過して思うこと
被災された方の現状を伝えるニュースが毎日のように流れています。
今日も冷え込みが厳しく、ご本人ご家族、現場の支援者の方の不安やご苦労は言葉にはできないほどかと思います。想像するだけで心が痛みます。
この時期、話題になるのが避難所のことです。先日このような記事も出ていました。
毎日新聞 2024/1/12 自閉症の息子、避難所連れて行けず「限界」 追い詰められた家族
また現在、福祉避
インクルーシブ教育についての誤解(1)
インクルーシブな学校をつくる:北欧の研究と実践に学びながら 石田祥代 (編集), 是永かな子 (編集), 眞城知己 (編集) ミネルヴァ書房 2021 を読んで考えたことを書いておきます。
「インクルーシブ教育」というと、障害のある子どももそうでない子どももみんな一緒の場で学ぶことというステレオタイプなイメージを持たれることも少なくないようです。この本は改めて再考する機会を与えてくれました。
ASD(自閉スペクトラム症)の療育機関の認証を進めようとしている米国のCASPの試み
なんでも諸外国の真似をすればよいわけじゃないし、私は元来心理屋で、制度の専門家でも、それに精通しているわけではないのですが、諸外国の研究論文を読んでいると、その論文の背景としての「制度」を理解する必要がでてくるので時々調べたことを公開メモとして残しておきたいと思います。間違いがあったらご指摘いただきたいと思います。
自閉症サービスプロバイダー評議会 Council of Autism Servi
米国における知的障害・自閉症のある人の自傷行動・他害的破壊的行動の治療ににおける「電気ショックを利用した装置」についての事件・論争からみえるもの(1)治療をめぐる経緯 20210802改訂
イントロダクション
知的障害のある人の10~15%に自傷行動、他害破壊的行動、ステレオタイプな行動など、何らかの行動上の問題があるといわれています(Holden & Gitlesen,2006)。特に、自閉スペクトラム症はこのハイリスク要因の一つとされています。
これらの治療に関するエビデンスは、環境調整や機能的アセスメントをベースにしたPBS(ポジティブ行動支援)、FCT(機能的コミュニ