井上雅彦 行動分析学

鳥取大学医学系研究科臨床心理学講座 教授

井上雅彦 行動分析学

鳥取大学医学系研究科臨床心理学講座 教授

    マガジン

    • 40年以上昔の無線機TS-520で開局を目指す

      少年時代に電話級の免許だけとって「無線機自作からの開局・交信」を断念したおじさんが、40年以上昔の無線機TS-520を手に入れ、修理に悪戦苦闘してアマチュア無線局の開局を目指していきます。その中での失敗・成功談、楽しみ方、考えたことなどをつづります。

    • 発達障害への支援と応用行動分析

      発達障害のある人やその家族・支援者のための情報を発信します。

    最近の記事

    リレーを復活させる

    送信のSENDスイッチを入れるとメーターが変な振れ方をすることがありました。送信と受信が勝手に切り替わっている感じです。疑うべき点としてはリレーが考えられました。520もそうですが無線機のリレーは送信と受信を切り替える役割を担っています。 リレーの仕組みは電気が流れると電磁石で接点を引き付けて、大きな電流が流れる部分のON/OFFを切り替える仕組みになっています。こういうメカメカしい仕組みは、なんか惹かれます。 520にはオムロン製のリレーが2つ使われており、同じ形状です

      • VFO清掃

        TS-520で、VFOを回して周波数が飛ぶという現象があるようです。520系ではよくあることのようで原因は、VFOの中のバリコンのアース部の不具合らしいのです。この動画は外付けVFOですが同じ部品なので参考にしました。 接点洗浄剤と綿棒で清掃して、ベアリング部にはグリスを塗布しました。 https://amzn.to/3IKyK4N https://amzn.to/45x6cW6 復活してもその後埃などを吸着しや酸いので「接点復活剤」は不可で「洗浄剤」です。 矢印の

        • 無線機を洗ってみた

          アンモニア水と毛筆で洗いましたがかなり汚れが落ちました。アンモニアはある程度刺激臭がありますので外の方が良いかもしれません。水で流すと濁った水がでました。しっかり流した後はこれもしっかりと乾燥させる必要があります。組付けてみましたが特に問題なく動作しました(不具合が治ったわけではないですが)。 ホコリのひどいものやタバコのヤニなどがついているものに対しては有効かと思います。

          • TS-520のVFOを外す!

            初心者にとっていきなりの難題です。 ところで、VFOというのはVariable Frequency Oscillatorの略て直訳すると「可変周波数発振器」、簡単に言うと「周波数を変える装置」のことですね。520の場合は、ダイヤルをグリグリ回して周波数を変えるので時計のようなメカニカルなギア機構でこれがまたかっこいいのです。 シールドされた中はバリコンと回路が入っています。 初心者が初めて取り出すというのは、はっきりいって大変です(でした)。 1.パネルを外すためにボリュ

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            ベース機の状態は?

            1.外観  外のケースに錆があるのはもちろん、ケースを空けてみたら中のトランスに錆が浮いているのと、メーター付近のフレームは特にひどい状態でした。この辺りは何かこぼしてそのままになっていたのかもしれないですね。オプションのCWフィルターやマーカーはもちろんなし。DANGERと書かれた金属ケースの中は真空管(S2001A)がしっかり存在していました。その他欠品はありません。ケースは塗り替えてしまうからよいけれど、各部品のダメージはどうなんだろう。 2.通電するも受信できず

            ベース機 TS-520とは

            1973年発売のこの無線機は、トリオ(現KENWOOD)が当時の技術の粋を結集して放ったHFトランシーバで、基本はトランジスタで構成されていますが、ファイナルとドライブ段には真空管を使用した、今でいうハイブリッドな機種でした。 機械式のダイアル機構やダイキャストパネルなど重厚なイメージで、今見ても美しい無線機だと思います。 この当時、小~中学生として「子どもの科学」や「初歩のラジオ」を購読し、「電話級」(現4アマ資格)であった私には、このような市販の無線機はお小遣いで買え

            無線機を洗浄?

             無線についての大先輩にリグを洗浄するというアドバイスを受けました。先輩はUSA製の名機コリンズをレストアされた猛者であり、その経験からのアドバイスです。  その方法とは 1.VFOや真空管などを外す 2.アンモニア水を20倍~25倍に薄めてスプレーしながら、習字の筆で部品    を傷つけないように洗浄する 3.水で洗い流し、完全に乾燥させる というものです。  早速Amazonでアンモニア水を購入、ダイソーで筆とペットボトルにセットして使えるスプレーを購入しました。

            ASD(自閉スペクトラム症)のある子どもにとっての理想の学校・学びとは

             2022年日本自閉症協会全国大会(佐賀)でのシンポジウムで表題の話題提供をさせていただきました。いくつかリクエストをいただいたので当日の話題提供の一部を書きおこしてみました。  ASDのある子どもに対する「特別支援教育」についての議論は、当然ですが、常に現実の教育制度をその念頭において行われます。しかし現実の教育制度にとらわれないで、夢を語ってみるのも悪くないかなと思っていたところ、今回のお題をいただいてこのような話をさせていただいた次第です。    自分の苦手な刺激がな

            米国における知的障害・自閉症のある人の自傷行動・他害的破壊的行動の治療ににおける「電気ショックを利用した装置」についての事件・論争からみえるもの(1)治療をめぐる経緯 20210802改訂

            イントロダクション   知的障害のある人の10~15%に自傷行動、他害破壊的行動、ステレオタイプな行動など、何らかの行動上の問題があるといわれています(Holden & Gitlesen,2006)。特に、自閉スペクトラム症はこのハイリスク要因の一つとされています。  これらの治療に関するエビデンスは、環境調整や機能的アセスメントをベースにしたPBS(ポジティブ行動支援)、FCT(機能的コミュニケーション指導)、AAC(補助代替コミュニケーション)などのABA(応用行動分析

            ASD(自閉スペクトラム症)の療育機関の認証を進めようとしている米国のCASPの試み

            なんでも諸外国の真似をすればよいわけじゃないし、私は元来心理屋で、制度の専門家でも、それに精通しているわけではないのですが、諸外国の研究論文を読んでいると、その論文の背景としての「制度」を理解する必要がでてくるので時々調べたことを公開メモとして残しておきたいと思います。間違いがあったらご指摘いただきたいと思います。 自閉症サービスプロバイダー評議会 Council of Autism Service Providers 以下、HPからの情報をもとに井上が要約したものです。

            周りは困っているけど本人は困っていない、こんな時、通級担当の先生はどうする?

            通常学級ではトラブルメーカーとされているけど、本人に困り感のようなものがない上に、通級という個別の学び環境ではトラブルはおきないということもあるでしょう。しかも担任の先生からは「通級でしっかり見てやってください」と言われてしまうことも。表題のような通級担当の先生の研修会で出た実際の質問について少し考えてみたいと思います。 行動上の問題は個人に内在するのではなく環境との相互作用にあるこのことは行動分析学でも、チャレンジング行動(challenging behavior)の考え

            インクルーシブ教育についての誤解(1)

            インクルーシブな学校をつくる:北欧の研究と実践に学びながら 石田祥代 (編集), 是永かな子 (編集), 眞城知己 (編集) ミネルヴァ書房 2021 を読んで考えたことを書いておきます。 「インクルーシブ教育」というと、障害のある子どももそうでない子どももみんな一緒の場で学ぶことというステレオタイプなイメージを持たれることも少なくないようです。この本は改めて再考する機会を与えてくれました。 実際、進路についての相談は、保護者からの相談としては少なくありません。教育相談の

            今年の目標?など

             国立大学(国立大学法人)の教員になったのが27歳だから、もうやばいくらいの時間が流れている。30代半ばから、なんか焦りを感じ始めた。 今まで自分の書いた本を本棚に並べていっても1mほどの棚に余裕で並んでしまうし、論文だって小さなSDカードに楽勝で収まってしまう。  元来、自分の研究スタイルは、その時に必要とされた臨床(相談ケース)や社会のニーズに合わせて、随伴性に身をゆだねてやってきたから、確固とした自分の専門領域で着実に成果を積み上げていくrule-governedな

            自己紹介

            ココロとは何か?ヒトはなぜそのように考え、行動するのか? 心理学の中でも日本ではマイナーな「行動分析学」を思考や問題解決のツールとして使いながら考えていきます。 大学教員としての自分の専門領域から、社会のことまで自分のNOTEとして書いていきます。