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能登半島地震から二週間が経過して思うこと

 被災された方の現状を伝えるニュースが毎日のように流れています。

 今日も冷え込みが厳しく、ご本人ご家族、現場の支援者の方の不安やご苦労は言葉にはできないほどかと思います。想像するだけで心が痛みます。

 この時期、話題になるのが避難所のことです。先日このような記事も出ていました。

毎日新聞 2024/1/12 自閉症の息子、避難所連れて行けず「限界」 追い詰められた家族

 また現在、福祉避難所の設置が急がれており、現地では既に稼働しているところもありますが、思ったように拡大していないようです。人手不足も深刻なのだと思います。

日本経済新聞 2024年1月14日 能登半島地震、福祉避難所の開設2割どまり 職員も被災

時事通信 2024年01月14日 「福祉避難所」人手不足で疲弊 存在知らず、車中泊も―障害者ら向け・能登地震

 日本自閉症協会が「災害時における防災・支援ハンドブックとヘルプカード」の情報を出しています。

 福祉避難所は障害のある方だけでなく、高齢者や乳幼児など様々な配慮の必要な方が利用されます。ASDのある方の中には慣れない環境の中で大きな声を出してしまったり、うろうろしてしまう方もおられます。また、それらの刺激に過敏に反応してしまう感覚過敏のある方もおられます。

 福祉避難所の運営にあたっては、それぞれのニーズを聞き取り、利用者同士のご家族の相互理解に加えて、部屋や居住スペースの配置などの工夫が大切になります。知的障害や発達障害のある方の場合には、日中の居場所(避難所以外も含めて)や余暇も含めた活動の設定、視覚的な支援が必要になります。
 かつての震災時の福祉避難所では若くて元気なASDのある人で、福祉避難所での活動をスケジュール化して、ゴミ集めやお弁当配りなどのボランティアの役割を担っていた方もおられました。

 生活の場としての福祉避難所ですが、復旧が長引くにつれて日中支援のニーズは高まると思います。日中支援はご家族だけでは難しいことも多く、ご家族が復旧活動をされるためにも、運営者は外部からの支援者の手を借りれるよう声をあげていただき、連携できるとよいと思います。
 また、日中の居場所として、学校や事業所などの日中活動の場を一日も早く復旧させていくことが大事になってきます。

 そして在宅のご家族の方が孤立しないように、親の会やネットワークなどを活用して互いの居場所や状況を共有しあったり、励ましあったり、地域の避難所情報を把握しあったりできるよう、地域の団体の運営する情報サイトなどを勧めていただければと思います。

 支援者の皆さんも被災されている方も方もおられる中でこのようなことを書くのもつらい気持ちです。
 
 現地の支援者の方、ご家族におかれましては、避難生活や復旧活動の中、本当に大変かと思いますが、必要な支援についてはぜひ声をあげていただければと思います。

 東北の時には津波で流されてしまったお子さんの「こだわりグッズ」(グリコのおまけの絵本だったかな)をJDDネットを通してお送りしたことがありました。些細なことですが私もできるだけのことをしていきたいと思います。

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