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リスボンにて発表!『源氏物語』に描かれた嗅覚コミュニケーションへの挑戦
リスボンで開催された「実験的な香りのサミット2024」 において、「香りのメタコミュニケーションの可能性: 日本文学『源氏物語』に描かれたコミュニケーションへの挑戦」を発表しました。
IAOよりちょうど発刊された嗅覚文化ジャーナル「アラバストロン」に書いた、源氏物語に登場する香りと、その香りを使って人々がどのようにコミュニケーションをとったかについてでした。1000年にわたって受け継がれてきたレ
女性が家事育児でキャリアアップするには
先日、オランダ時代に息子をベビーシッティングしてくれていた女性が日本に遊びに来ていたので、うちでのディナーにお誘いしました。
息子は当時、小学校中学年。わたしにとってとても苦しい時代でした。わたしはアレルギーや喘息からくる虚弱により、日本にたびたび長期避難していたのでした。元夫はフリーランスですがフルタイムに近い仕事があったし、わたしが息子のお迎えに行けないのは申し訳なく(オランダではセキュリテ
男に養ってもらおう、貢いでもらおう、は田舎にはないコンセプトかも
いつかの話。アトリエで仕事した後、思い立って、友達誘って街に呑みに行った。
島では友達づきあいをほとんどしてない私だけど、シングルマザーのAちゃんとはときどき遊んだりする。彼女は腹の座った女で、好きな男との間にできた子を産んで、ひとりで育てている。その男は「事情がある」ようで、会わないようにしているし、当然養育費ももらっていない。結婚もしたことない。
世の中には、離婚しても旦那に養育費を要求す
南方見聞録 〜東南アジアの香り(観光)ビジネスの今〜
ひさしぶりに東南アジア遠征してきました。今回は、マレーシアでのワークショップでしたが、シンガポール発着だったため、どちらの国でも香りのネタを探し回りました。
シンガポールは今やASEANのリーダーとしてめざましい発展を遂げ、活気があります。西洋諸国並みに文化・芸術を観光に取り込むことに成功しています。そこに「香り」も含まれます。マレーシアはそれを下支えする陸続きの国。私自身、マレーシアには30年
World Perfumery Congress レポート (5) パワーゲームと民主化 - マイノリティ、インディー、ギルド -
文字数:8,092文字
写真:22枚
レファレンスへのリンク多数あり
WPCは、基本的にはビジネスにおけるパワーゲームの場。プレゼンテーション枠は、基本は広告&プロモーション(or プロパガンダ)の枠であり、いくらお金を積んでもそこは政治で、なかなか枠が取れないとか。プレゼンテーションは基本的に会社名を背負ったものであり、時には会社同士で作るギルドのような「連盟」によるものもあります。枠が取れな
World Perfumery Congress レポート(4) あたらしいナチュラル - サステナブル、トレーサビリティ、バイオテック -
文字数:6,758字
写真37枚
録音へのリンクあり
サンプルフォーミュラあり
「ナチュラル・ジレンマ」というステートメントからの始まり
ここまでのレポートを読まれた方なら、もしかしたら想像つくかもしれません。もし世界中のみんながウェルネスや癒しの香りを必要とし、天然香料ばかり使ったら世界がどうなるか、、、
天然香料は採油率が低いため、それは自然にも負荷が高く、グリーンやらサステナブルやらと
World Perfumery Congress レポート (2) アフターコロナにおけるトレンド - ウェルネスとウェルビーイング -
文字 4665字
写真 45枚
録音へのリンクあり
フレグランスは、特に戦後、歴史的にはファッションの一部に取り入れられ、発展してきました。シャネルやアルマーニなどの大きなファッションブランドは、そのブランドイメージとしてフレグランス・ラインを持つのが当然で、よくよく考えてみれば服装の会社が香水を売るのはおかしな話なのですが、お互いの利害が一致して現在のようなエコノミーになっています。
ですが