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World Perfumery Congress レポート(4) あたらしいナチュラル - サステナブル、トレーサビリティ、バイオテック -

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「ナチュラル・ジレンマ」というステートメントからの始まり

ここまでのレポートを読まれた方なら、もしかしたら想像つくかもしれません。もし世界中のみんながウェルネスや癒しの香りを必要とし、天然香料ばかり使ったら世界がどうなるか、、、

天然香料は採油率が低いため、それは自然にも負荷が高く、グリーンやらサステナブルやらといったトレンドとは矛盾する。これを「ナチュラル・ジレンマ」という言葉で表現した冒頭のプレゼンで、WPCは幕を開けました。

消費者の、高まる天然香料への欲求を、どう「かわす」のか。これが目下、各社の最も高い関心ごとのようで、各社に努力や工夫が見られます。

歴史の中に埋もれてしまった天然香料の発掘

香料は、必要とされるから生産されます。つまりマーケティングに左右されることが非常に多いのが実際です。必要とされなければ、消滅してしまいます。

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