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コンテンツてんこもり

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見たり、聞いたり、読んだり。 主に#コンテンツ会議 の記事をまとめています。
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2018年6月の記事一覧

「ほぼ日の学校」で歌舞伎を学んできます。

どうしようかなあ……。
スマホの画面には「申し込みはこちら」のボタンが光って見える。

申し込み金額だってまあ安いとは言えないし、倍率だって高いに決まっている。また、運良く当選したとして。七月から来年の二月の終わりまで、月に一度仕事を早退させてもらわなきゃいけない。年間スケジュールが配られている町内会の役員としての予定がすでに入っている日もある。他にも、書き出せばいくつでも「やっぱり、申し込むのは

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恋の伏線は二年前から準備されていた。

恋の伏線は二年前から準備されていた。

動画配信サービスのU-NEXTを見ていたところ、「あなたにオススメ」と紹介されているタイトルに引っかかるものがあった。それは「2016年年の瀬変愛ドラマ おっさんずラブ」

2016年……? 「おっさんずラブ」は2018年上期の大ヒット作品じゃないの?
なにやら妙に気になって、動画の紹介文を読んでみた。
そこには「こんな恋愛、ゼッタイに憧れない⁉︎ 冷や汗タラリの変愛ドラマ」というコピーのもと三夜

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物欲が爆発だ!

物欲が爆発だ!

普段買い物を控えていると、何かの拍子に「うぉー! 買うぞー!」という物欲スイッチが入ると制御しにくいのだろうか?

夫は普段、わりと倹約家だ。ちょっとしたスーパーでの買い物であっても「やっぱり高いから買うのやめる」という。閉店間際に繰り広げられるお総菜の割引合戦にも「20%割引じゃ買う気になれない」などと言い、半額で買えると「今日はいい買い物したよ!」とほくほくした笑顔を見せてくる。たまに「半額だ

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森へのパスポートを握りしめて、君に会いにいこう。

森へのパスポートを握りしめて、君に会いにいこう。

「メイちゃぁぁあん」

ある夏の夕暮れ時、ひとりの女の子の行方が分からなくなった。近くに住む大人たちは池のなかから、幼い子供用のサンダルを見つけ出す。どうか、これはあの子のものじゃありませんように……。どうか無事でありますように……。声に出さずとも、みな心のなかで祈りつづけている。蝉の声も遠くなり、夜の帳が下りはじめる。夕闇というにはまだ早い、昼と夜の境目に、ざあああっと強い風が吹き抜けていく。…

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私には、しいたけ占いがついている。

私には、しいたけ占いがついている。

昨日、しいたけさんの「2018年下半期しいたけ占い」が発表されました。いやー、今回も読みごたえたっっっぷりです。

また、VOGUE GIRLから発表されたムック本の「しいたけ占い2018 12星座と愛のさじ加減」も偶然コンビニで発見して、ふらふらとレジへ持っていっていました。こちらも読みごたえあり! まだ全然読めてません。

しいたけさんの占いって、「えっ? なんでここまで私のこと知ってるの?

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おっさんずラブをみて、十数年前の彼の告白を思い出した。

最終回が放送された一週間後に、「U-NEXT」で配信されている「おっさんずラブ」を一気にみた。

話題になっていたのも知っていたし、ほぼ日の「春の連ドラチェック2018」でもイチオシされているのを見ていた。ただ、かなり盛り上がっているお祭りに途中から参加するのもなあ、と尻込みをして「なにかの機会があれば見てみればいいか」と一歩、距離を置いていた。

そんなときに、久しぶりに連絡を取った友人が猛烈に

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自分のためにきれいでいたい

自分のためにきれいでいたい

「お気に入りの服を着るように、自分の好きなメイクをする」
「TODAY'S MAKE UP」に書かれている草場妙子さんの言葉だ。分かっているようでいて、とても難しい。そもそも、自分の好きなメイクって何だろう?

私は過去に、派遣社員として百貨店の化粧品売り場で働いていたことがある。三ヶ月くらいしか続かなかったけれど、その三ヶ月で一生分のファンデーションを顔に塗ったような気になった。毎朝顔にべったり

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盆栽は難しくない。たぶん、きっと。

盆栽は難しくない。たぶん、きっと。

「大丈夫です! ね、できそうでしょう?」できませんと言えば、目の前にある、ワークショップで作ったばかりの盆栽を枯らすことになる。できません、とは言いたくない。もう後には引けない。

ここのところ気になっていた盆栽のワークショップに参加した。盆栽と呼ばれている生き物達を我が家に迎える覚悟を決めたのだ。

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もともと、実家には盆栽がたくさんあって、身近な存在だった。またそれとは別に「散髪は

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ネッシーの正体見たり、見たくなかったり。

ネッシーの正体見たり、見たくなかったり。

幽霊の正体見たり枯れ尾花、ということわざがある。恐怖心や疑いの気持ちがあると何でもないものまで恐ろしく見えることの例えだ。

だけど、うわあ、幽霊見ちゃった! 話のネタになる! と思っている人にとっては、その正体が枯れたススキだったなんて知ったらがっくりと肩を落とすことだろう。なんなら嘘つき呼ばわりまでされてしまいそうだ。

先日、ネス湖のDNA検査を行って、ネッシーが本当にいたかどうかを調査する

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誰だって、きっと一度は孤城を訪れる。

誰だって、きっと一度は孤城を訪れる。

私にとっての孤城は「この小説、そのもの」だったんだなと、ふとした瞬間に気がついた。

2018年の本屋大賞に選ばれた辻村深月さんの「かがみの孤城」を読み終えて、少し経った気がついたその答えは、私の心の中でかちりと音を立ててはまったパズルのピースそのものだった。

八時間もかかる父の手術に立ち合うため、その時間をどんな風にやり過ごすかが問題になった。母と姉と私の三人で立ち合うのだし、順番に外出しても

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