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物欲が爆発だ!

普段買い物を控えていると、何かの拍子に「うぉー! 買うぞー!」という物欲スイッチが入ると制御しにくいのだろうか?

夫は普段、わりと倹約家だ。ちょっとしたスーパーでの買い物であっても「やっぱり高いから買うのやめる」という。閉店間際に繰り広げられるお総菜の割引合戦にも「20%割引じゃ買う気になれない」などと言い、半額で買えると「今日はいい買い物したよ!」とほくほくした笑顔を見せてくる。たまに「半額だったからふたつ買ったよ!」など余分に買ってしまうこともあるので、完全なる倹約家、とは言えないのだけれど。

普段は買い物を渋る夫だけれど、あるシーズンだけ妙に「これ買わない?」「これあったら便利かな? どう思う?」などと食品から家電までのあらゆるものを、私にプレゼンしてくる。

そのシーズンとは「楽天スーパーセール」。欲しいけれどちょっと高いなあと思っていた品物が、楽天スーパーセールでかなりお安く販売されているのを発見して以来、「楽天スーパーセール=すべての品物がお買い得」だと考えている節がある。なんというか、楽天の思惑にまんまと引っかかっている。

しかし、夫が「これ安いね!」とプレゼンしてくる商品はタイムセールという指定された時間中に販売されているものが多く、目玉商品といえるものも多い。
新車が半額(といっても150万近く)とか、高価な家電も半額、など普段なら目に止まらないような商品も「この価格なら買いたいね」とつい思ってしまう。

しかしこのタイムセールはかなり競争率高い。限定二台、とか限定百個など個数制限している。販売サイドもおそらくこのタイムセールに出品しているものは超目玉商品として販売している。ほとんど利益にならない、もしくはその商品だけなら赤字だけれど、スーパーセール期間中の販売総額が黒字になる、というものだろう。

野菜ジュースやマグロといった食品から、化粧品、ブランドバッグ、スポーツ用品、家電に自動車と、いろんなジャンルの物が安い。
そして夫は、そのいろんなジャンルから「これ買わない? これはどう?」と購入をもちかけてくる。

タイムセールの商品を購入するのは、至難の業で、わたしには無理だとすでに悟っている。17時から販売開始の品は17時30秒には売り切れていて、画面には「売り切れました」の文字が光っている。早押しの全国大会にうっかり参加してしまい、初戦敗退というところだろうか。過去に何度かチャレンジしてみたけれど、一瞬で売り切れてしまうため、タイムセールの商品は私の手には届かないものだとわかっている。

しかしながら夫は「半額近く値引きされた価格で販売されてるのを見ちゃうと、定価で買うのがバカバカしい」と悔しそうだ。そんなに言うなら自分でチャレンジしてくれ! と思うのだけれど、仕事だとか、ポイントが分散するのはもったいないなど理由をつけて、結局いつも私がチャレンジしなくちゃいけない。

今回も託された商品を購入すべく全国早押し大会に出場してみたものの、結局初戦敗退だった。そうして、今回の楽天スーパーセールも終了した。夫は購入できず残念そうだけれど、また今度頑張ろうよ! などと初戦敗退の私を励ます。いや、そもそも、もう試合には勝てないと思うからさ、がんばるとかじゃなくてインターネット回線の速度の問題もあるわけだし、がんばるとかじゃないんだけど……。私の反論は夫の耳には届かない。こうして、また次回の楽天スーパーセールに向けて夫の物欲はひたひたと満たされていくのであった。

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