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私の心にあるものたちです。
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#新型コロナウイルス

ANGELS OF FLORENCE

ANGELS OF FLORENCE

サンタ・マリア・ノヴェッラのAngels of florenceの箱には天使が描かれている。
この優しい香りが安心させてくれた場面が幾度もあって、引き出しにある。

フィレンツェを襲った大洪水から40周年の記念を記念して2006年に作られたのだという。

1966年の11月4日、悲劇的な自然災害で甚大な被害を被ったフィレンツェに、この街の心と歴史を救済するため世界中から若者たちが駆けつけました。ぬ

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12月と蝋燭の灯

12月と蝋燭の灯

もうすぐ12月だ。
外は曇っているし、寒さが身に滲みるようになってきた。
蝋燭の灯が好きだけれど、落ち着いて火を灯すようなことは無いまま、一年が過ぎてしまう。

昨年の今頃は考えられなかったことが起きている。
家で心地よく過ごすには、もしかしたら、再びこのようなアナログなことをしてみてもいいのかもしれない。
燭台が好きで、集まってしまったけれど、最近は仕舞い込んでいた。
炎がゆらゆらするのをみてい

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Prayer to One's Guardian Angel

Prayer to One's Guardian Angel

noteを始めたのは、コロナで緊急事態宣言が出た後でした。
毎日書いていると、最初の頃の文章は忘れていました。

投稿4日目に、ウィリアム・ブレイクの天使たちが出てくる詩について、書いていたようで、その時につけた写真が『ディプティックイコン』でした。
木でできていて、携帯用のため、縦が10センチに満たない小さなものです。
旅に持って行けるように折りたたみ式になっています。

このように、折りたたむ

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舞踏会の手帖

舞踏会の手帖

日常に起こったことから、ふと思い出すものがある。
今日は、何をみて思い出したのかしら。

『舞踏会の手帖』は、銀座の映画館で一人で鑑賞した。
大学は午後からでよくて、アルバイトもない平日だったように思う。

『舞踏会の手帖』と『巴里祭』は同じ時期にみた気がする。
古い白黒映画だから、映画館はがらがらだった。
思い出したのは、『舞踏会の手帖』の方だ。

若くして未亡人になったクリスチーネが、孤独や空

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苺パフェの季節

苺パフェの季節

苺パフェの季節だな、と思う。
今は控えておこうと思いつつ、「白洲正子ときもの」展の帰りに娘と食べて帰った、以前のことを思い出していた。

その年の1月14日は、雪がちらつく寒い日だった。
いつだったかを確かめるのに、日記や手帳ではなく、Facebookで遡る自分の行動に、これでいいのかしら・・・と思う。

今の時代、普通のことである気がするけれど、
どうも、丁寧さに欠けた生活をしているような気がし

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梅が香

梅が香

梅雨の季節。
湿気が多くて気怠くなってくると、梅が香を焚く。

雨の日に、
予定が何もないと嬉しくなる。
じっとして、窓の外の雨の音を楽しむ。

『旱天慈雨(かんてんじう)』という言葉ある。

日照り続きに待ち望んでいた雨が降るという意味から、転じて、待ち望んでいたことが叶うことや、困ったときに助けに恵まれることをたとえていう。

「旱」はひでりの意。
「慈雨」はいつくしみ、めぐみの意味。

雨の

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白檀の扇子

白檀の扇子

扇子を持ち歩く季節がきた。

白檀の扇子は、広げても畳んでも美しい。
美しい白い指に支えられた白檀の扇子・・・。
汕頭のハンカチーフ。
そして、日傘。

少し古めかしいくらいの、夏のスタイルが好きだ。

白檀が薫ると、爽やかさで涼しくなるような気がする。
気忙しい毎日の中で、
暫しの時間だけ、扇子を広げて優雅な気分になる。
そうして気持ちをシャンとさせると、背筋も伸びる。

水出し緑茶の中の氷が溶

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