「小雀のお化粧」ー詩ー

水仙たちが　雪の中から　
やっと顔をだし　話す

「雪が積もって　頭が重いの
風さん　ピューッと　吹いて
雪を　払ってくださいな」
風が　白マントを
翻して　吹き散らす

水仙は　黄色の頬紅を　
精一杯　揺らして
雪風に　笑顔で　お礼いう

小雀（こすずめ）と　母さん雀が
水仙の前に　飛んできた
「母さん　私も　黄色の
頬紅　でお化粧したい」と
小雀が　ねだる

母さん雀は　困り顔
「ウゥーン　じゃあ
ひと刷（はけ）だけだよ」

小雀の頬は　黄紅の花粉色
小雀は　興奮して
チュンチュン　チュルンチュルンと
高い声で　さえずる

赤い着物の　山茶花は
小雀の　化粧姿を
すまし顔で　見つめている

空からは　また
粉雪が　舞い散りだした

「もう少しで　春がくるわよ
だから　お家で　春を待とうね」
母さん雀は　小雀に　耳打ちする

固く閉じている　梅のつぼみは
優しく　うなづいた

最後まで　読んでいただきありがとうございます。
これからも　お心をなごますような詩を投稿して
まいりますので、スキ、コメント、フォローなどを
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