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哲学や宗教思想

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2024年1月の記事一覧

「ウザい」vs 「すごいよ」

「ウザい」vs 「すごいよ」

 
多くの人は幼い頃、自己肯定感に満ちていました。
善良な親や親戚や大人たちが、「かわいいねぇ」「かっこいいよ」「よくできたね」「すごいよ」と、いろいろな言葉で肯定してくれてました。自分は周りに愛されていると思っていたでしょう。

自分と同年代と過ごす時間が長くなると状況は変わります。
周りは否定してきます。「ちがうよ」「そうじゃないよ」「ばーか」「へんなの」
肯定されるより否定される機会の方が多

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宇宙から垂れる蜘蛛の糸

宇宙から垂れる蜘蛛の糸

芥川龍之介の「蜘蛛の糸」。
有名な話なのでご存知の方も多いでしょう。

地獄にいるカンダタは蜘蛛を助けたことがあります。そこで釈迦は、カンダタを助けようと蜘蛛の糸を垂らします。
糸を登りだしたカンダタですが、他の罪人たちが下で糸を登ろうとしています。
カンダタは「下りろ」と怒鳴ります。
糸は切れて、地獄の底へ堕ちて行きました。

この話を思い出し、想像してしまいました。
宇宙人があなたに糸を垂らし

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望まない出来事の原因

望まない出来事の原因

日々の出来事の原因はわからないものです。

もし神社に参拝した帰りに交通事故にあったら。
人は、その祭神の怒りだと思うのでしょうね。
では翌日だったらどうでしょう。思い出したらそうだと思いますよね。
では1週間後だったらどうでしょう。
もう何が原因だか分かりません。無理に神社のせいだとこじつけることもできますし、記憶も曖昧です。
それに交通事故で怪我をしても、祭神の怒りをかったのか、祭神のおかげで

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コイントスして決める自分の選択で死に至る病

コイントスして決める自分の選択で死に至る病

何を選択するべきか、多くの人が悩みます。
その時にするある考え方があります。
「自分が選択したものが、正しい」
あれが正しいのか、これが間違ってるのか、ではなくて、決断したものが正しい、という考え方です。

この考え方は後悔を生まず、有効なように思いますが、何か引っかかります。
自己責任という重しが心にドシンと乗っかってきます。
人の選択したものを行うと、うまくいかなかったときに責任転嫁ができ、う

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正月の日本探し

正月の日本探し

お正月には、おめでたい七福神巡り。
まだまだ人気ですね。元祖スタンプラリー、江戸時代から続くブームなんてそうそうありません。
徳川家康の政治参謀で、多分、明智の光りに秀でた人が生き残って名前を変えた天海僧正が、寿命、富財、人望、清廉、威光、愛敬、大量を七福としたそうです。
恵比寿、大黒天、福禄寿、毘沙門天、布袋、寿老人、弁財天。
それぞれがヒンドゥー教、仏教、道教、神道など様々な出身で、we ar

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