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2021年9月の記事一覧

【小説】ロボットと青年 ー時間と心の豊かさについてー

「次の方どうぞ。」

カウンセリング室の引戸が、カラカラと音を立てて開いた。

「先生、ご無沙汰しておりマス。」

一人の青年型ロボットがにこやかに入室してきた。穏やかな動作で頭に乗せていた帽子を取り、軽く会釈する。
帽子の下には、人間ではないことを示すように、通信状態良好を表す青いLEDランプの光がこめかみ辺りを走っていた。

「やぁ、久々だね。さぁ座って」

私は、いつものように、冷蔵庫からお

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与えるだけでは、人は成長しない。人を育てる立場の人へ

先日、与えることこそ大人だ。という記事を書いたが、
そのアンサーソング的な話である。

前回記事は、こちら↓

今回は教育論的な話である。

教育といっても、子供だけでなく、上司と部下の関係でもそうだ。
特定の職業に限らず、人はどんな時でも、教える側と教えられる側になる可能性がある。
自分が教える立場になった時に、持っておきたいマインドの話である。

結論から申し上げると、
「考えさせる余地を残す

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結婚しない人が増えた一つの要因。

以前マッチングアプリを使ってました。

昼間に会って、お茶して、話して、帰る。
という至極健全な使い方ですから、ご安心を。(誰への配慮?笑)

恋愛感情は、自分のコミュニティの中で、1番いいな!と思う相手を選ぶ行為だ。

だから、実在のコミュニティ(会社、学校、部活、クラブ、習い事、近所などの生活圏内)の中から、自分にとっての1番を選ぶ。

しかし、インターネットでいくらでも出会える社会。

コミ

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都合の良い同居人は、蜘蛛。

とある夜、ボーッと考え事している時だった。
白い壁紙にシミがある。黒いシミ。5mmくらいだ。
いつの間にできたんやろ〜と思っていたら、動いた。

蜘蛛だ。

彼の名は、ハエトリクモ。性別は知らないけど。
私の同棲相手だ。

虫嫌いな人も居るだろうから、写真は載せないが、興味があったらGoogle先生に聞いてくれ。
まぁ小さな蜘蛛である。

気付いたら家にいる系の虫の中でも、このハエトリクモは益虫だ

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