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料理と付き合う・記事まとめ

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料理について書かれた記事をまとめています。 料理とほどよく一生お付き合いするために、覚えておきたいな〜と感じたことが書かれている記事、などなど。
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記事一覧

助けたい包みたい按田餃子でございます ▶『たすかる料理』按田優子

助けたい包みたい按田餃子でございます ▶『たすかる料理』按田優子

「助けたい包みたい按田餃子でございます」というごあいさつの餃子屋さんが、東京の代々木上原にある。たしかビブグルマンにも選ばれていたと思うけど、ググって書くと定型文のコピーをしてしまいそうなので、ガマン。

そんなお店の店主、按田さんが書いた『たすかる料理』という本を読んだ。「私は自分のやる気が一番信用ならない」という按田さんが暮らしの中で発見して築き上げてきた”流れのなかにある料理”を、具体例や日

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自分で食事をつくって食べること

自分で食事をつくって食べること

自炊が好きです。

趣味はなんですか?と聞かれると、そう答えています。「料理」ではなく「自炊」。私はこの二つを似て非なるものと捉えています。日本国語大辞典によると、こう。

「料理」と「自炊」の本質は別の部分にあります。辞書にも書かれている通り、「料理」は口に合うように加工すること、つまり美味しく食べられるようにすることがゴールであるのに対して、「自炊」は自分でつくって食べること、その生活そのもの

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【締め切りました】「自分のために料理が作れない」方へ。一緒に本を作りませんか?

【締め切りました】「自分のために料理が作れない」方へ。一緒に本を作りませんか?

想像以上のご応募をいただきました。シェアしてくださった方、申し込んでくださった方、ありがとうございました。いい本にできるよう、努めたいと思います。

「自分のために、料理を作る」って当たり前のことでしょうか? それとも特別なこと?
というのも、料理初心者や料理が苦手とおっしゃる方に自炊を教えている私の元にはなぜか「自分のために、料理が作れない」という声が日々寄せられています。
一体これはどういうこ

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ジップロックと野田琺瑯

ジップロックと野田琺瑯

私はあるときから、家の保存容器をすべて「ジップロックコンテナ」と「野田琺瑯」に変えました。メーカー指定です。

それまでのうちのキッチンではものすごくいろいろな種類のタッパーウェア的なものが、戸棚にしまわれていたんですね。大きいの小さいの、長いの四角いの丸いの、レンジOKのものダメなもの、密閉できるものできないもの……こういう容器って、なぜかどんどん増えます。戸棚を開けるたびにふたがない、中身がな

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「つくる」意識と「奪われている」意識の差が大きくなる

「つくる」意識と「奪われている」意識の差が大きくなる

最近、なにを「つくって」いますか。

もっとも身近な”つくる”は「料理」でしょう。朝食、昼食、夕食と多くて1日に3回も機会があるし、食が身体に与える影響はいつだって直接的です。食ったものが身体を作るからこそ”つくる”ことの重要性は高い。

流行りで言えばDIY。衣食住の「住」を自ら”つくる”ことの満足度は、己の技術と知識の総力戦。だからこそ足りないことに気づき続けられるし、鍛錬のその先には毎日暮ら

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自分で作って食べるということ

自分で作って食べるということ

外食が連日続くと、決まって調子が悪くなる。
その外食それぞれが、いやな予定なわけではない。
それでも、家でごはんを作って自分で食べるということができないと、心にはだんだんストレスがたまり、なんとなくからだが休まらない感じがして、挙げ句の果てに口内炎ができたりする。

食べることは生きるために大切なことだけど、たぶんその大切なことを自分でコントロールできていない状態が、わたしの場合すごくストレスにな

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新刊『料理に対する「ねばならない」を捨てたら、うつの自分を受け入れられた。』から

新刊『料理に対する「ねばならない」を捨てたら、うつの自分を受け入れられた。』から

14日に出る新刊から、3本のエッセイを試し読みで転載します。これは私自身のうつ体験と料理との関係を考えたエッセイ集です。noteで家事について連載していたことがきっかけで生まれた本で、大変だった頃のことを思い出しながら書いています。今日はその1本目。

36歳、うつ発症! 私が「間違いなく自分はうつにかかっている」、と認めざるを得なくなったのは、36歳のときだった。今は「あるよねー。そういう時期」

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このたび、お料理カンパニーの社長に就任しました。

このたび、お料理カンパニーの社長に就任しました。

はい、あなた、今日から社長です。社員ではないですよ。社長をお願いします。スムーズに事業を回すために私がお仕事のご説明をいたします。

事業内容は「家庭料理製造業」となります。ご家族の食事を作っていただく仕事です。ちなみに社員は今のところいないので、社長みずから作業もすることになりますが、状況によって家族に仕事依頼をすること、家事代行を雇用いただくことも可能です。

いけません、いきなり料理をはじめ

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私が自炊料理家と名乗ってやりたいこと

私が自炊料理家と名乗ってやりたいこと

料理の仕事を始めてから約1年。料理の仕事をしているから、「料理家」の肩書きは間違いではないのだけれど、しっくりこなくて悩み続けていた。

料理家と名乗ることで、「料理のことならなんでも知っている」「レシピを作るのが得意」と思われたり、「先生、Aの調理法とBの調理法どちらが正しいのですか?」と正解を求められることが増えていった。

私は正解を教えたいんじゃなくて、じゃがいもが煮崩れてない肉じゃがも、

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料理するように書けばいい

料理するように書けばいい

サラリーマンであることを辞めてもうすぐ2ヶ月。
徐々に、新しい暮らしに慣れつつあります。
この間、

私の“売り物”とは何なんだろうと、ずっと考え続けてきました。

「わたし商店」に並ぶ品揃えはまだ充実してはおらず、
文章、イベント企画、撮影手配、キャッチコピーやネーミング、人選・店選びなど
ご注文いただく内容も様々(というかバラバラ。とってもうれしいことですが)。

いっそ何かの専門店にしたほう

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帰ってきたくなる、自分ごはんのつくりかた

帰ってきたくなる、自分ごはんのつくりかた

世の中の情勢的にお家ごはんの機会が増えそうな今、作っていて疲れない、食べてほっとする料理がますます必要とされていると思う。疲れて帰ってきても、自分の料理に癒される。そんな生活は、ちょっとのアイデアがあれば手の届く距離にある。

🍳🍳🍳

料理を始める人はほぼ必ずと言っていいほど、レシピアプリや本などのレシピを参照しながら作るのではないだろうか。レシピを作る仕事をしてる身として、最初の1〜2回

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料理がつらいあなたへ〜7000人の生徒を抱えるわたしが今、伝えたいこと〜

料理がつらいあなたへ〜7000人の生徒を抱えるわたしが今、伝えたいこと〜

2度目の緊急事態宣言が発令された。
それぞれが違う立場にあり、守るべきものがあり、この決断やタイミングが正しいのかどうかわたしには到底わからない。
ただひとつ言えるのは再びのstayhomeで食事が家中心になることに頭を抱え、しんどい思いをする人が確実に増えるということだ。

前回の自粛期間中はインスタLIVEでたくさんのレシピを紹介した。
当時コロナよりも大きな不安を抱えていたわたし自身も、SN

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