自炊日記 少し遅めに帰った日
夜8時。地下鉄出口の階段を登り切り、青信号が点滅しそうな横断歩道に突進する。お腹が減ってヘロヘロだけど、家にはたしか野菜しかなかった。何か、すぐに食べられてかつ満足感のあるようなものを…と思いスーパーで買ったのは「厚揚げ」
空腹で震える手で家の鍵を開け、手のついでにマスクも一緒に洗い、命からがら台所へたどり着く。冷蔵庫にあったビールをプシュッと開けてグラスに注ぐ。以前は缶から直接飲んでいたけれど、こっちの方がうまいんだというT氏(家族)の影響で、すっかりグラス派になってしま