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あけましておめでとう、2023のおせち備忘録

あけましておめでとうございます。

昨年はあまりnoteを更新できず。書きたいことは山ほどあるものの、上手く書きたいという気張りが邪魔して、ただただ想いと下書きが積もる一年になった。
2023は病める日も健やかなる日も、淡々と書きたいなあ。

ちなみに)昨年読んでぎくっとしたブログの引用

書き手としての成熟は、「自分はいつかすばらしい何かを書く(書ける)はず」という妄執から覚め、「これはまったく満足のいくものではないが、私は今ここでこの文章を最後まで書くのだ」というところから始まる

もっとうまく書けるかもという妄執をやめれば速くうまく書ける-遅筆癖を破壊する劇作家 北村想の教え


さて!今年もおせちを作った。2021年のお正月からおせちづくりにトライしているので3回目。
今回のテーマは、”THEおせち”なメニューへの挑戦。

作ったことのない「昆布巻き」や「伊達巻き」などのトラディショナルな品を自分で作ってみようという試みだ。以前はあまりこれらのメニューにそそられなかったのに、じわじわと滋味深いものを好むようになってきた。

ただし、パートナー氏から「おせちには、から揚げとエビフライを入れてほしい」というオーダーがあったので、孤独なTHEおせちへの挑戦をしつつ、食べ手のポップなニーズにも応えるというスタイルを目指すことになった。

(私が作りたくて作っていて、男子厨房に入らず的な旧習に囚われているわけではないのであしからず)


おせちを作るまでの流れ

おせちづくりは3回目なれど、テキパキと作れるようになったわけではない。ただ、何から始めればいいのかは要領が掴めてきた。作るべき時がたった今過ぎたばかりの年明け早々におせちTipsをまとめるのもどうかと思いつつ、2023年末の自分とおせちを作ろうとする誰かのために✍

メニュー・段取りを決める

まずは何を作るか・いつ、どの順番で作るかの作戦を練る。普段の自炊では全くといっていいほど計画を立てたりしないが、おせちは品数が多い。加えて、具材に味が染みるのに時間がかかったり、乾物を水で戻す必要があったりするので、事前に計画を立てておくと、泣かずに済む。私は30日に着手することが多いので、仕事を納めて間もなくの28日くらいにそわそわと計画を始める。

買ったばかりのiPadで得意気に

ちなみに、このサイトが今年の段取り決めを大いに助けてくれた。


配置を決める

去年から、おせちは母からもらった三段のお重に詰めている。どこに何を詰めるかをざっくり決めておくと、せっかく作ったものを詰め忘れたりすることもないので、安心。



レシピを決める

ふだんはあまり厳密にレシピに沿わず、気分と直感で自炊することが多いけど(なにせ作るものと言えば味噌汁ばかりなので)、おせちは割とレシピに忠実に作っている。初挑戦の品に関しては、そもそも作り方が分からないというのもあるけれど、おせちみたいな「ハレの日」の料理は時間をかけ、材料も少し豪華にできるので、できればあまり失敗したくない。
こういう時、情報量の多いレシピに従って料理すると、調味料を使う意味や、タイミングなどが少しずつ頭に入って、毎年じんわりじんわり料理のコツを掴んでいっているような気がする。だから、選ぶレシピは信頼できる料理家さんのものが多い。

おせちについてまとめてあるレシピ本を買って、全てそれに倣ってみるというのもいいと思う。私も今年はそうしようと思ったけれど、12月下旬に近所の本屋さんに行っても、おせちについて記載のある本が見つからなかった。
おせちを作ることもレアであれば、本でレシピを見ることもレアになっているので、仕方のないことか…と切なく納得をし、結局自分自身もネットでレシピを探すことに。(参考にしたレシピは後述)


買うべきものを決める

上で探したレシピを見て、必要なものをリストアップ。作り始めてみて「あ!これがない…」となると、タイムロスが大きい。リストにまとめて買いものへ行くのが吉。飾りの葉もお忘れなく(私は忘れた)。


段取り、レシピ、必要な材料が揃ったら、あとは計画に従って作るだけ。
私は最初に、出汁をまとまった量とっている。いろんな料理に使うので便利。


塩をひとつまみしておけば、冷蔵庫で数日は日持ちするとのこと。


今年のおせちで参考にしたレシピ

基本は「白ごはん.com」さんのレシピと、私の推しの土井善晴さんのレシピを参考にすることが多い。難しい技巧はないけれど、基本がきっちりおさえられていて、優しい先生のようなレシピ。近所のスーパーで売っていないものを使ったり、腕が3本ないとできなかったりするようなことは書かれていない。


一の重

トラディショナル系はこちらのお重に

・黒豆
今年の黒豆は、最初から破けている豆が多かったり、序盤は全然黒くならなかったりで、かなり不安な出だしだったけど、最終的にはねっとり濃厚・つやつやな黒豆になってくれた。一安心。毎年作っていても、そう簡単にはいかないなと思う。今年もまめまめしく働けますように。

・数の子
うすくち醤油がなくて、濃口しょうゆで作ったので、すこし茶色くなった。ハレの日はうすくち醤油がいるんだなあ。

・昆布巻き
作って見たかったTHEおせちメニュー。おつまみに最適で、三が日用のスペシャルな日本酒と楽しんでいる。実山椒は見つからなかったので粉をちょちょっと。

・たこの煮物
煮汁でごはんを炊いたらこれまた絶品。

・芋きんとん
家にたくさんサツマイモがあったので、栗きんとんならぬ芋きんとん。くちなしがなくても、ほんのり黄色くなる。バターや牛乳を入れるレシピもあるけど、おせちはなんとなく、砂糖とみりんだけのシンプルな甘さのものが合うような。

・伊達巻き
今年のおせちで最も緊張した品だと思う。まあまあ焦げたし、巻くときに熱すぎて逃げ出したくなったが、思っていたよりは難易度は低かった(成功してから言うべきかもしれない)。栗原はるみさんのレシピを参考にしつつ、Youtubeをいくつか見てイメトレして臨んだ。

ちなみに、鬼すだれがなくても外側のウネウネの形を作る方法がCookpadで紹介されていた。インターネットで、見知らぬ誰かの”伊藤家の食卓的なワザ”を見つけると、嬉しくなる。


二の重

揚げ物パラダイス重。こんなにエビ好きなのに初めてエビフライを作った


・紅白なます
人参は、三の重のがめ煮に入れた人参を飾り切りする際に入れる端を使うと、捨てるものが減って具合がいい。ちょっと形はギザギザになるけれど、家のおせちなので。

・鶏のから揚げ
これは揚げもの怖がりさん(わたしもそう)にもおすすめしたい、冷たい油から揚げる、から揚げ。

・エビフライ
ググると、「まっすぐな」エビフライのレシピがたくさん出てきて驚く。おせちなので、”腰が曲がるほど長寿になるように”曲がったエビフライを。


三の重

煮物の重。飾り切りに没頭している時間はマインドフルネスでおすすめです


・がめ煮
がめ煮のレシピはずっと白ごはん.com。私は唯一苦手な食べ物がシイタケで(シイタケ占いは大好き)、近年やや好きになりつつあるものの、依然として干しシイタケを水に戻す香りと友達になれていない。そのため、今年もシイタケ無しで。このレシピ、何年も作っているけど本当に美味しいのでこれからもずっと作り続けることでしょう…


こうやって書くと、レシピに忠実とはいうものの、ちょこちょこ変えていることに気が付く。2023年も、相変わらずのゆるさで料理を楽しみたい。

そしてnoteも、原点に返って自炊が好きだ―!という気持ちだけでコツコツと書いていきたいと思う。


2023おせち



おまけ

2022年のおせちは、ちらしずし。なます入れ忘れたんだよな~。お重に順番があることも知らなかった。
常套句すぎて言うのも悔しいけど、あれからあっという間の1年!職場も名前も変わったなあ。


初めておせちを作った2021年!
どこにさび釘を収納したかまで書いていて、備忘録色が強すぎですが…
激動の2年だったように思えて、考えていることや自分の行動はあまり変わっていなかったりして、面白い。
ハレの日の料理に積極的に関わると、季節や年月の移り変わりを濃く感じられるという楽しみも、ある。


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