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エッセイを書きたかったけど、書けずに、行き着いた場所。

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フィクションです。
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#言葉

ひとりでは多すぎる。

ひとりでは多すぎる。

「ひとりでは多すぎる」

という言葉がある。大好きな言葉だ。一見、意味が分からない言葉だが、ウチは初めてこの言葉と出会ったときから、妙にシックリくる感覚があった。

普通に考えたら「ひとり」と「多い」は結びつかない。ひとりなんだから、多くないだろう、となる。では、なぜ多すぎるのかというと、実は、この言葉の後に続く文があり、そこに理由が隠されている。

「ひとりでは多すぎる。ひとりでは、すべてを奪っ

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【エッセイ】 素直になりたい。

【エッセイ】 素直になりたい。

気をつかって生きるのをやめたい。もっと素直に生きていたい。自分の意見を率直に言える人が羨ましい。「この発言をしたら、相手が傷つくかもしれない」とか考えないで行動したい。

ウチは、いつも他者の中に存在している。

友達と映画の感想を言い合う時だって、ウチは素直に言い出せない。それは本を読んでも、なにをするにも同じこと。心のどこかで、褒めないといけない、なんてことを思っているのだと思う。

ノーと言

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【エッセイ】 期待の美学。

【エッセイ】 期待の美学。

また期待をしてしまった。

自分ではコントロールできないことに期待をするとロクなことはない。

評価とか、他人の気持ちとか。
どれだけ期待をかけたところで、自分じゃどうすることもできないんだから!

期待をすると、「応える」か「外れる」の二択になってしまう。「期待以上」のことって珍しい。ほとんどは期待外れに終わるんじゃないかしら。でも、その分、期待は応えてくれるだけで十分に嬉しいし満足がいく。

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【エッセイ】 山あり谷あり、美しきものなり。

【エッセイ】 山あり谷あり、美しきものなり。

人生、山あり谷ありという。

いい時もあれば、悪い時もある――ということ。でも、たぶん、それだけの意味じゃない。だって山も谷も美しいもの! だから、本当の意味は、「人生、山あり谷あり、美しきものなり」なんじゃないかしら。

いい時もあれば、悪い時もある。
でも総じて見れば、そのどれもが美しい。
だから、どんな人生だって美しいのだ。

・・・そんな言葉に見えてくる。とても元気をもらえる、素敵な言葉だ

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【エッセイ】 枝豆のキャパシティ。

【エッセイ】 枝豆のキャパシティ。

自分のキャパシティは枝豆みたいなものなのかもしれない。ふさに収まるのは、三つくらいが限界。やりたいことが出来れば、すでにあるものを捨てなくてはならない。

本を読んだり、テレビやネットの世界を眺めていると、キャパシティなんて言葉を知らないみたいに才能に溢れた人が多すぎる。次から次へと才能を開花させ、「マルチ」なんて言葉が取り沙汰されるから、つい自分もナンデモデキルと思っちゃうんだけど・・・。

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【エッセイ】 苦手な言葉。

【エッセイ】 苦手な言葉。

子どもの頃から、「勝てば官軍」という言葉が苦手だった。
初めてこの言葉を聞いたのは、中学校の社会の時間だったと思う。社会科の先生は、妙に俗っぽい人だった。

初めての授業の時、先生は「オレ、右手の薬指が麻痺してっから、字が汚ねぇんだけどよぉ、わりぃな」としゃがれた声で叫んだ。教師とは思えないほど言葉づかいが荒く、骨格もガッシリとしているせいか威圧感もあり、全体的にガサガサしていた印象だった。スポー

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【エッセイ】 人も違えば、言葉も違う。

【エッセイ】 人も違えば、言葉も違う。

今朝は、いつもより少し早めに目覚めてしまった。たぶん、緊張が原因だと思う。遠足の前夜でも、テスト前夜でも同じように早めに起きてしまった。

緊張には、ドキドキするものもあれば、ワクワクするものもある。それらが混ざっているものもある。全部まとめて“緊張”と呼んでいるから紛らわしいけど、夜明けの近い空みたいに、グラデーションになっているんだよね。

今朝のあたしも、そんなグラデーションの緊張。ドキドキ

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【エッセイ】 大人と子どもの狭間。

ちょうど、自分が大人と子どもの狭間にいる気がする。情熱の冷静の間とも言えるかもしれない。イエローでホワイトでブルーでレッドでグレーンでブラックなのかもしれない。

自分が若かりし日、世の中が色とりどりであることに感動を隠せなかった。何者かになるための道が目の前に開けていた。この道も憧れる。あっちの道にも惹かれてしまう。青春という爽やかな雨が降り注ぎ、露がきらきらと光り、空には深い青が広がり、若葉の

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【エッセイ】 幸せな、ため息。

【エッセイ】 幸せな、ため息。

整理しても、整理しても、すぐに散らかる。積み上がる。これはぜんたいどうしたもんか。頭をひねる。考える。考えながら、広げてしまう。机いっぱい、広げてしまう。これは病気だ。病気なんだ。そんな言葉で慰める。いつになっても片付かない。いくつになっても片づけられない。そのまま、一息、コーヒー啜る。

ひとりがけのソファに腰掛け、しばらく思案。体の中を血がめぐる。少し苦めの血がまわる。どう考えても、時間がかか

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【60分エッセイ】 “分からない”との付き合い方。

【60分エッセイ】 “分からない”との付き合い方。

潔く諦めた方がいいこともあると思う。
ギリギリまでは頑張ろうとは思うけど、最終的には諦めちゃう。気持ちを放り出しちゃうイメージ。そんな感覚をいつも持っている。

時には、都合よく受け取られてしまうこともあるんだけど、仕方ないじゃない。例えば遅刻ね。これは、もう、仕方ないと思うんです。そんなこともあるさ! 人間だもの。

なるべくなら遅刻しない方がいいのは分かってるし、ウチは絶対に遅刻しない主義で生

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【30分エッセイ】 いい加減に生きる!

【30分エッセイ】 いい加減に生きる!

おはようございますん。
どちらかというと冬は苦手です。
真夏と真冬が苦手です。春と秋が好き。

いろいろ調整できる時期が好き。
服を着たり脱いだりね。
暑すぎるとか、寒すぎるって、やっぱりよくないよ。

季節の話から飛躍するけど、
何事も“極端”ってのは危険だと思ってる。

昔の人はすごいね。
それをちゃんと言葉にしてくれてるんだから。

孔子さん、
よくぞ言ってくれました!

その通りだよね。

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