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【エッセイ】 期待の美学。
また期待をしてしまった。
自分ではコントロールできないことに期待をするとロクなことはない。
評価とか、他人の気持ちとか。
どれだけ期待をかけたところで、自分じゃどうすることもできないんだから!
期待をすると、「応える」か「外れる」の二択になってしまう。「期待以上」のことって珍しい。ほとんどは期待外れに終わるんじゃないかしら。でも、その分、期待は応えてくれるだけで十分に嬉しいし満足がいく。
そんな期待に一喜一憂してしまうからイケナイ。もちろんウチは立派な大人だから、それをいちいち表現はしない。ガッツポーズはしたとしても、ガックリうなだれたりはしない。「まあ、そんなもんだよね」なんて飄々とした様子をつくろう。そして心の中では「もう期待なんてしないっ!」と何度も何度も叫ぶ。
これまでに幾度となく同じ問答を繰り返して、同じ結論に辿り着いてきたのに、またまた期待をかけてしまった。そして、期待はずれの結果にうなだれている。枕に顔をうずめて叫びたい。カラオケにでも行って、歌い、叫び、泣き腫らしたい。それくらいガックリきている。
期待するのは自分だけ。
期待するのは自分だけ。
自分が自分に期待をかける。たぶん、期待って、そんなもんが丁度いい。自分が自分にかける期待は外れる可能性が低い。だって、なんとしてでも期待に応えようとするから。
自分自身のことだったらコントロールすることができる。動くことができる。対処することができる。睡眠時間を削ることになってしまうかもしれないし、休日を返上することになってしまうかもしれない。
でも、自分の期待には応えられる。応えようと努力ができる。自分が納得できて、満足いくカタチにできる。もし、期待外れの結果になっても、改善方法を探すことができるし、次なる一歩に繋がる可能性だってある。期待は、こんなもんが丁度いい。
期待するのは自分だけ。
期待するのは自分だけ。
頭の中では分かっている。誰かに期待をしたところで、期待は外れるし、裏切られることの方が多い。それでもウチは誰かに期待を抱きたい生き物らしい。夢でもみたいのかしら。たちの悪いロマンチストなのかしら。期待を抱かない人にはなりたくない、なんて美学が隠れているのかしら。
なんにしたって、期待外れの結果になるのはツラいもの。
でも、期待しちゃうんだから、仕方ないじゃないか。
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