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💠コラム的な : 拘留生活は実はストレスフリー

留置所にいたときにすでに思っていたことだが、拘留生活って実はストレスフリー、つまりストレスがないのだ。タバコも吸えず、酒も飲めないのに、これはいったいどういうことなのか。

当初、私も一刻も早く出たくて出たくて仕方がなく、自分を欺し欺し、何とか1日1日を凌いでいた。やがて、あきらめることによって逆に開き直ることができ、ようやく精神が解放される。

さらに、これは皮肉にも、先に触れた実際に起きた凄惨な事件を題材にした小説📖『ケモノの城/誉田哲也』(双葉文庫)から学んだ部分もあるが、

人間はどんな劣悪な環境にも自然に適応する習性を持っている

ようで、拘留という環境に次第に心も体も慣れてくるのである。

そうなってくると今度は視点を変えるまでもなく、働かなくても買い物に行かなくても、飯は配膳人(おまわりさんや職員や刑務官)が持って来てくれるわけだし、風呂には週2~3回入れ、少し体調が悪いくらいであれば、医者に診てもらえて、簡単な薬ももらえる

(ただし、大変な病気の場合はそうはいかない。そこを勘違いしないようにしなければならないし、実際、私もそれをとんでもない恐怖に感じている 👇 例えば📖『こころにしみる日々(下) ~ 刑務所からの脱出、そして壮絶な日々 ~


やはりもうここでは住めない

でも取り上げている事件がある 🔗受刑者にも適切な医療を!刑務所医療過誤事件

。そう考えれば意外にストレスは感じないものである。

実際、拘留開始以来、それまではひと晩に2本立て3本立てといった夢を見ていたにも関わらず、ほとんど夢など見なくなってしまっている(夢を見るのは、ストレスが一因という説がある)。もっとも、起訴され、裁判で判決が下るまでの心理状態は大変なものだったが、それも、いずれにしても通らなければならないのだから何とかはなる。ま、こんなこと書くと、

「なんだ、捕まっても楽しそうじゃないか」と勘違いされそうだが、あくまでもそうではなく

やはり

シャバは自由で最高に素晴らしいもの

だと思う。拘留生活を何とか乗り切るために、そういう面もありますよ、ということを言いたいわけである(2/25)。

🔗️📖P. 82『2022.12.14~』

リンク元コンテンツ 🔗📖「法定のなかの人生/佐木 隆三』(岩波新書) ~ また戻ってくる恐怖


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