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横書き「生ぐさボウズ」

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丁寧。
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#育児

自分の弱さにつまづいてかいしゃをやめたはなし

自分の弱さにつまづいてかいしゃをやめたはなし

僕は会社をやめて、29年生きてきてはじめて、自分で人生を歩みだした気がしています。

会社をやめたとき、自分の中の「自分」をできるだけ深く見つめようとしました。その時のことを、できるだけ赤裸々に書いた文章です。

正しいことは書いていないと思います。

一人でも、読んでくださる方がいれば、うれしいです。

(これは3/29に投稿済みの記事を、キナリ杯にあわせ、再投稿したものです。多くの方に届くかも

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親の葛藤

親の葛藤

20220530

土曜日、小川村小学校の運動会があった。娘のういは保育園の年長さんだけど、来春から入学予定ということで出場種目があり、一緒に参加した。

運動会の1週間ほど前から、彼女は嫌がっていた。同級生のお友だちと連れ立って遊ぶこと、運動会の最後に予定されていた小川音頭を踊ることは楽しみみたいだった。でも種目への参加は嫌がっていた。参加しない、ただ見てると言っていた。

小学校に行くこと自体

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嫌い

嫌い

20220516

「ういって嫌いって言わないよね」と、娘について妻が言う。

確かにと思う。ういさんの口から何かを嫌いって言葉を聴いた覚えがない。

「大好き」はよく言う。
好きであることに真摯なんだと思っている。「大好き」って言い続けていてれば自分のモノになると思っているだろう節もある。

幸運なことに、僕たち親なり、どこか他の場所から、ういさんが欲しいと思っているモノはうまいこと集まってくる

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勉強

勉強

20220425

このところういさんが、いわゆる勉強らしきをしたがるようになった。ひらがなや漢字をはじめとした文字を書きたがったり、足し算や引き算なんかの数字をいじってみたり。

勉強をしていく中で受験アスリートの道に迷いこむことの困難は身をもって知っているから、我が子にそれをオススメしようとは思わない。

たぶんそれは妻もそうだと思うけれど、とはいえ、みずから勉強したいと言ってくることには何か

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給水係

給水係

20220418

小川村に引っ越して、3週間が経とうとしている。

2月、3月と荷物を移動させ、4月頭は生活できるよう荷解きをしていた。まあどうにか暮らせるくらいにはなっている。

このところ、ういさんが保育園を休んでいた。

日頃のバタバタに、通い慣れていた保育園から新しい保育園への転園での緊張が重なってか、保育園を行きたがらない日が続いた。

妻と僕とで、その日その日のスケジュールを変更させ

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子在らしめる親

子在らしめる親

20211129

娘のお友達のママと、子育てについて雑談する。

「勉強しろっていうのもダメっていうしねえ」と聴いて、せやなあと考える。
“親”と“子”の関係について。

“親”が“子”に、ある方向性を強制してしまうことは、残念ながら常にある。

というか、その強制力のみをもって「“親”と“子”という関係」は成立する。“親”と“子”の成立の条件に強制力がある。

ここでの“親”と“子”は親子に限

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世界平和

世界平和

20210913

夕方は娘の保育園のお迎えに行く。

娘は園庭で小一時間ほど園庭で遊ぶ。僕は僕で、ボールを持参して、子どもと蹴るなり、ひとりで蹴るなりする。子どもたちがやる気になってくると、鬼ごっこやらの走り回る遊びに誘ってもらって、全力疾走する。

おおかたはお母さんたちがお迎えにきてる中、しょっちゅう父親がきていて、しかもマジなテンションで動き回っているもんだから、奇異な視線を感じることもめ

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貧乏性

貧乏性

20210719

このところ将棋の勉強をはじめた。キッカケは5歳の娘だ。

半年ほど前からだろうか、彼女はボードゲームにはまっていて、世界各国の子ども向けのボードゲームの動画を見漁っていた。簡単に手に入るモノは買って遊んでいた。

それで先日、たまたま僕が将棋の動画を見ていて、彼女も隣で見ていた。

あっそういえばと、「このしょうぎっていうのもボードゲームなんだよ」と伝えると、ワクワクした顔で、

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ていねい

ていねい

20210511

先日、娘に対して、久々に大声を出した。
ゴールデンウィークの最終日。

娘と妻が胃腸炎にかかり、見事に僕にもうつって、見事に全員苦しむ連休を過ごす中で、無事体調が戻ってきた、病み上がりの日だった。

車で出かけて、娘はお昼寝した。
起きるや否や寝起きの不満が爆発して、泣き叫んでいた。

いつもならサラッと流した対応ができていると自分では思うのだけど、疲れもあってか、うるさいって

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義務教育

義務教育

20210430

先日、娘が保育園の放課後の時間をあまり楽しくなさそうにすごしてるようにみえると、書いた。

そのことを書いた、当日だったか次の日、彼女はこれでもかと楽しそうに遊んでいた。

その様子をみて安心する。

そうだよね、いつも楽しくないなんてことはないよねと。

そう思いつつ、まあいつも決まって楽しいわけもないかとも思う。

というより、保育園が楽しい/楽しくない、保育園に行きたい/

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それぞれ

それぞれ

20210421

娘は保育園のお迎えの後、大体30分から1時間くらい、他の子どもたちと遊ぶ。

僕はそこに混じったり、ひとりで体を動かしながら、子どもたちの様子をみてる。

このところ、どことなく楽しくなさそうにしてる彼女の様子をみる機会が増えた。

他の子どもたちと一緒にいながらも、どこか手もち無沙汰にしてる場面をよくみるようになった。

イジメみたいなことはないだろうし、仲良くしてる友だちも

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生まれ直す

生まれ直す

20210324

先日、娘がうまれた助産所に行った。

お久しぶりな面々と話をしているうちに、娘が生まれた時に、僕は泣いていたことを思い出した。

助産師さんが忙しなく動く中、お布団に横になった妻が、娘を産んだ。

その隣で、僕はただ泣きながら、いた。マジで何の役に立つこともなく、いただけだった。

妻が、娘を無事出産してくれたのは、朝4時くらいで、夜中の12時くらいから本格的な陣痛がはじまった

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娘と父親

娘と父親

20210310

このところ、娘は声を張り上げる。

何かうまくいかないことがあったり、自分の意図していたこととは違う方向にモノゴトが進んだりすると、イライラを盛大にぶちまける。

その勢いと音量になかなかついていけない。

もうすぐ5歳になる人間の、声のボリュームってやつがそれまでの4年ほどと比べて大きくなっていて滅入ってるってことなのかもしれない。

にしても、イヤになる。

テレビのない我

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在ることを損なわない

在ることを損なわない

20210227

朝、外に出る。

フッと見えた景色をキレイだなあと思う。

いつも目にはしてたはずの場所が、なぜだかステキに見えた。
首を左右にふれば別の景色も見えるはずなのに、キレイに見えたのはついさっきの角度だった。

そのことを不思議に思う。

見えてるモノも聴こえてるモノも触れるモノも、淀みなく流れているような気がするのに、なぜか急に気になるモノが浮かび上がってくる。

やってきた感動

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