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給水係

20220418

小川村に引っ越して、3週間が経とうとしている。

2月、3月と荷物を移動させ、4月頭は生活できるよう荷解きをしていた。まあどうにか暮らせるくらいにはなっている。

このところ、ういさんが保育園を休んでいた。

日頃のバタバタに、通い慣れていた保育園から新しい保育園への転園での緊張が重なってか、保育園を行きたがらない日が続いた。

妻と僕とで、その日その日のスケジュールを変更させながら、娘と一緒の時間を過ごしていた。

結構久々だった。

僕が仕事を辞めたばかりの、2年前とかの3歳頃は、ういさんは結構体調を崩しがちで、急に休んだり保育園から帰ってきたりする日がよくあった。

そんなことがよくあったことを忘れてしまっていたくらいに久々だったからか、今回の娘との時間が中々にしんどく感じてしまった。

娘にキツい言動をしてしまった。普段ならしない口調で言葉を発していた自覚があった。

つい先日、娘の入園式で、代表挨拶をした。その時に、「自分のうれしいや悲しい、まわりのうれしいや悲しい、それぞれの想いを大切にして欲しい。僕もそうする。」みたいなことを話した。

カッコつけてそんなことを言っていた奴がすぐコレである。娘はみずからの心身の具合を大切にした結果妻と僕と過ごしただけだったのに、そのことに対して、親の権力らしきを不当に振りかざしてしまった。猛省。

娘が寝た後に、一人自己嫌悪になりながら、ビールを1缶飲んで、ポテチを食べて、寝た。

翌日「昨日はキツい言い方してごめんね」と娘に謝る。ケロッとした顔してゴキゲンしている。

妻にも昨日ツンケンしてごめんと伝えると、「昨日怖かったよ〜、まあ怒っちゃうことはあるけどね〜」と言ってもらいホッとする。

それで話をしていると、娘はこの休みの間に「ういは将棋する人になるの!」「十段になるの!」なんてことを言っていたと聴かされる。

娘が将棋にハマってもう少しで一年経つ。何がそんなにおもしろいのかはわからないけれど、常に関心をもっているようではある。

我が家はテレビがないから、流行や藤井聡太さんの動向を知る由もない。なので基本的には娘の中で何かおもしろさがあって取り組んでいるのだと思う。

娘が自分で口にした夢というか目標というかは、これで3個目だろうか。

植物屋さん、ボードゲームカフェの店長、将棋指す人。

頼もしいことこの上なし。

自分のペースで、いろんな道草をして、娘が変貌していることを実感する。あくまで、そのつどの道草それ自体を楽しんで味わって、結果的に変貌していくその様を尊く想う。

娘が将棋にハマって1年ってことは、僕がハマってからも1年ほどになる。

絶賛将棋ウォーズ5級から昇級できない父親は、どうやって道草中の給水係くらいにはなれるだろうかと考える。

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