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#自由律俳句
俳句10番勝負「今日もどこかで」vol.9
トラックの過ぎ去りし音冬の風
トイレットペーパーの空空空
石油をセンキューっぽく言ってみる
お風呂上がりは林檎みたいな顔してる
生き物のような湯気なのかそれとも米が生き物なのか
スポットライトを浴びて空を見上げた UFO
冬の空に釘をかざす
うまくいかないなあ うまくいかないなあ それが、楽しいなあ
壁にバンソウコウが貼られてゐる痛かったのかな
外の寒い空気がバンバン入って来る
自由律俳句10選「ダイヤモンド・ダスト」~詩の創造シリーズより~
エンジニアっぽい動き
テクニックという名の形骸化か
ナッツちょっと多くない?
アルファベットBと蜂のBee
ルンバに一時期あこがれていた
花瓶の花が新しい花になってる
静かに蜘蛛の巣にかかる
メリーゴウランドの回る方向と反対方向に歩く
捨てるのが名残惜しい鍵
ぬいぐるみと目線が合ったこっちを見ていた
詩の創造シリーズNo.6「追憶メロディ」~自由律の源より~
砂浜に○をたくさん書く
この海をずっと見ているわけにいかない
古びたメモ帳の一枚剥ぎ取る
小判のやうな皿だ
切符落として踏まれる
ポップコーンの弾けるノリに付いていけない
薬飲まずにはいられない現代社会
まるまると太った猫だ
幼少期/果物の種を植えてみる
タブレットのピアノ化
詩の創造シリーズNo.5「冬の風」~自由律の源より~
お腹が空いているのは事実
老齢の柿の木に日差し
笑わない人が笑った変な笑い方だった
洗濯バサミのパッチーン
背伸びして背伸びして疲れて腰掛け
みかんは両手で温めること
階段をモーグルみたいな降り方の猫
絵本のような豚カツの味
トラブルメーカートラブルから多くのことを学んでく
朝になりプラスチックのプラチナチック
詩の創造シリーズNo.4「パラボラ・アンテナ」~自由律の源より~
よく考えてみればいつも無機物と向き合っている
下り坂なのに何故のぼる
君はシュールな猫だね
センサーや電波はきっと繊細
そばの日という記念日は何かの宣伝か
野生動物のようにその場を去った
あの人は一体誰だったんだろう
ミニーマウスの置物にスポットライトが当たってゐる
アロマの香りで目が歌舞伎のように
虫が友達ではない君と秋の夕暮れ
詩の創造シリーズNo.2「真夜中の午後」~自由律俳句より~
斜めに静かに祈らせて
「論理的に理解できなくても、この音楽はいい曲じゃない?」
ほんとうは君たちこどもがヒーローなんだよ
2位のほうが良さそうやん代わって
コスモスが揺れている雨に打たれて待つ午後
自由律まとめ1「覚醒」
地に落ちたシャンデリアの灯野良猫が闇の道をひたひたと
食パンの四角のきゅっ
時を刻まず命刻まず時計は意味を刻み付ける
いままさに覚醒する虹色の眼だ
隠されたものはいずれ爆発すると