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精神疾患を持ちながら働く私の仕事での工夫

※この記事は精神疾患や身体疾患、障害などセンシティブな話についての記事です、ご注意ください※


初めに

私は多数の心身の疾患を持ちながら、現在、精神障害枠の障害者雇用で働いています。
今回は働く上での工夫を認(したため)めました。
誰かのお役に立てば幸いです。

現在抱えている主な疾患や症状としては

メンタル
うつ病
ASD(ADHDの随伴性あり)
社会不安障害
解離性健忘
離人症
パニック発作(障害レベルの頻度では起こりませんが、一度起こると心身共にかなり消耗します)
チック

フィジカル
IBS
側弯症

があります。

仕事上の困難

1.曖昧な表現やニュアンスが分からない

これは私のASDの特性です。「まぁちょっとねぇ、、」「いい塩梅に」「あの件よろしくね」など言われても私には何をどういい塩梅にしたら良いのか、何の件なのか、それをどうしたら良いのかが分かりません。
来客対応で「感じ良くね」と言われても、何をどうすれば“感じ良く“映るのか皆目見当もつきません。

2.対人恐怖が酷い

これは二次的な症状ですが、私はかなり強い対人恐怖を持っています。
そのため障害者雇用と言えど、人の中で働く上でこの症状は本当に辛いです。
世の中、障害者だからと寛大な目で見てくれる人だけではありません。
障害者だからと明らかに見下す人、嘲笑う人、粗を探す人、自分の仕事のミスを“障害者だったらミスしやすいからバレないだろう“となすりつけてくる人、、、色んな人がいます。
その多種多様な玉石混交の世界で生きることは、私の対人恐怖を刺激するには十分なものです。

3.疲れやすい

これはASDの過敏さ、コミュニケーションの偏りと、言語性凸故にほぼ常に互換性を意識して人に話を合わせエネルギーを振り絞る頭の過活動、うつ病のエネルギーのなさ、対人恐怖ゆえ二次的に人に気を遣いすぎてしまうことからきています。
今でも業後は何もできないことが殆どですし、夕食も摂らずお風呂にも入れず薬だけ飲んで寝ることもよくあります。

4.体調が悪くなりやすい

ADHDの常に頭が騒がしいような頭の過活動、うつの疲れやすさ、ASDとADHD双方で起きる過集中の反動、睡眠状態が悪いと起こりやすいパニック発作、トリガーに接すれば起こる離人症、これらから私は普通の人の倍以上に体調不良に陥りやすく、今でも最低でも月に一度は倒れて何も出来ない日があります。

5.過剰に不安に苛まれる

これもASDの白黒思考やADHDの周囲の刺激に次々と反応してしまうこと、うつの悲観性、更には障害者雇用はかなりの薄給なのでそもそもが貧困状態で生活に不安が増えやすいというところから発していると思います。

物理的な面では将来の生活不安(薄給の貧困によるもの)、身体疾患が悪化し寝たきりなどになる不安(親族内に脊髄損傷者や先天・体質的なⅠ型糖尿病患者などがいます)、、

心理的な面ではASD故に人とうまく繋がれず、いつも一人きりでうつ故に強まる孤独感、誰かに迷惑をかけていないかと言う恐れ、、
書き出せばキリがないほどの不安が噴火の様に吹き出して自分を呑み込むときがあります。

6.視覚過敏でPCスクリーンが眩しくて吐き気がする

これはASD特有かもしれませんが、私は前列で映画を観ることができません。近すぎて眩しすぎて吐き気がするからです。
スマートフォンも常にブルーライトをかなり抑えないと使用ができません。
そのため職場のスクリーンもブルーライトが眩しすぎて吐き気がします。

7.聴覚過敏と対人恐怖で人の賑やかな雑談に耐えられない

人は他人の話が本当に好きです。誰が付き合った、芸能人の誰が離婚した、職場の誰が嫌われている、、、。
ASDで世間話に興味がなく、対人恐怖で人の噂話に花を咲かせる時の人間特有の頭の痛くなるような甲高い声と陰湿な笑い声には、毎回冷や汗と動悸がします。
職場とは言っても仕事をしながら隣の人と雑談をする人は多いですし、それは普通の事だと思います。
ただ、その“普通“が私には辛いものでした。

工夫

1.具体的に言ってもらえるよう配慮を貰う 聞き返す

私は障害者雇用で働いているため、具体的な指示や言葉で説明をもらえるように合理的配慮としてお願いをしています。
それでも人間、繁忙で忘れ去られてしまったり「これ位は大丈夫でしょ」と何となく頼まれる事もあるので、その場合は「お忙しいところ恐縮ですが、確認させてください。〇〇ということでよろしかったですか? 勘違いしていたらすみませんが、教えてください。」と頼みます。
この言い方で角が立ったことはないので、テンプレとして重宝しています。

2.薬を飲む

対人恐怖については、これはもう仕方のない症状なのでお薬に頼ります。酷い時の頓服ももらってるので、辛い時は頓服も飲みます。

3.平日は何もしない 休日も月に一度は何もしない日を作る

私はASDとうつの特性で疲れやすい割には、ADHDの特性であれもこれもしようと、頭の中のToDoリストが一杯になることがよくあります。
また仕事がある日は、常に帰宅する時にはぐったりと疲れています。
そのため平日は何もせず、月に一度は休日も頭のToDoリストをオフにして、意識的に何もしない日を設けています。
こうすることで、少しずつ勤怠の安定も軌道に乗せられるようになりました。

4.原因分析と対策のPDCAを回す

体調が悪くなる原因は様々です。元々、睡眠状態が悪かったところに(私は気象病も持っています)爆弾低気圧が来てしまった、折り合いの悪い苦手な人と同じプロジェクトメンバーになり、自分のことを色々根掘り葉掘り聞かれてしんどい、、、。

私の場合、大抵の体調不良は複数の要因が重なっているので、その要因を徹底的に洗い出します。

その後、その中でも対策できることは対策をして負荷を減らしていきます。
例えば根掘り葉掘り聞かれることが困るなら、上司に相談をして角が立たない様にその方に質問を控えてもらうよう配慮を貰う、梅雨は低気圧の日が多いので、予め定期的に有休を組んで、ゆっくり休んで仕事にいかない日を作る、、。

実際にするのは大変でしたが、これを繰り返すことで勤怠の安定も少しずつ軌道に乗りだしました。

5.何がどう不安か書き出す それを主治医に見せてアドバイスをもらう

不安と一口に言っても様々な不安があります。その不安をスマホのメモやノートにとにかく書き出します。
エクスプレッシブ・ライティングという手法で、書くだけでも少し楽になります。
それをそのまま主治医に見せ、客観的視点から「それは心配のし過ぎ」などアドバイスをもらって認知の歪みを出来るだけ正します。

それでもどうしようもない時は頓服薬に頼ります。
症状ですから。

6.スクリーン設定をナイトモードに変更する 

これは視覚過敏に効果的でした。
通常の状態では3時間も仕事をすると吐き気にみまわれる目眩がしていましたが、ナイトモードに切り替えて以降すっかり症状が消えました。

7.イヤーマフやヘッドセットの使用

どうにも雑談の声や甲高い笑い声が辛い時に使用すると、いくらか辛さを軽減できます。
それでもダメな時は休憩を取って静かな場所で呼吸を落ち着けます。
それで孤独感が強い時には、静かな会話が出来る貴重な同僚と静かに特定の話題について雑談をすると、少しずつ元気になります。

最後に

以上が私が働く上で困っていることと、その対策・工夫でした。
同じ様な症状や特性でお悩みの方のご参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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