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アメリカ大統領選挙と不法移民問題

今年のアメリカ大統領選は、私たち移民にとって単なる政治の話題ではありません。私は元々DV(家庭内暴力)夫の駐在に伴いアメリカに移り住み、今も合法的にここに居ます。
一度も現金払いの仕事もせず、税金もちゃんと納めているしDVからの脱出後も厳しい条件で仕事を探し、ずっと働いています。
そのため、不法移民に対する私の感情は非常に複雑です。

私はアメリカ国籍を持っていませんが、合法的にここに滞在し、何の支援も受けずに自立しています。
自分の手で稼いだお金で子供を養ってきました。
ものすごく大変で、DV夫の元に戻った方がマシだと思えるほど過酷な日々でした。

その経験から、不法移民が犯罪を犯したり、補助金を受け続けることに対しては強い反感を抱いています。
国は法の下で運営されるべきであり、誰もが公平な扱いを受けるべきです。

私は政治家でもアメリカ人でもありませんが、アメリカは私の生活の場であり、子供たちはここで成長しています。
ニューヨークやロサンゼルスでも不法移民が警察を襲ったり、犯罪を犯しているのを目にします。彼らは困難な状況下で自国で暮らし、非現実的な幻想を抱きながら国境を越えてきます。

そして彼らは手厚いサポートを受け、マンハッタンのど真ん中のホテルに無料で滞在し、1日3食付きの生活を何ヶ月も送っている人もいるのです。
そして毎日ベビーカーをおして周辺を散策し、英語が話せないから仕事もないと言います。

英語が話せても職につけない人もいるし、話せなくても職につける人もいます。
来る前から英語が話せないことなどわかっていたはずだし、英語を話す国に来ることをわかって来ているわけなのにそれを言い訳にするなんて信じられません。

結局は他力本願で、怠け者ではないのか?と思ってしまいます。


合法的にアメリカに住み、高い税金を支払いながらも何の支援も受けず、精一杯の生活を送っている私にとって、不法移民に比べて自分が劣っているように感じます。
そうしたニュースを見ると、再びトランプが大統領になるべきだと思う気持ちもわかりますが、私も移民であり、将来の不安もあります。

私自身は犯罪に手を染めたこともないのに、なぜ不安を感じなければならないのかという思いが腹立たしく感じます。だからと言って、私自身がトランプに再び大統領になってほしいとは断言できませんが、バイデン政権下で不法移民が増え、治安が悪化していることは事実で、それが私たちの生活に影響しているのも確かです。

こちらは物価も高いですが、お給料はその物価上昇についていけてはいません。

私がもし余るほどお金を持っていて、生活に余裕がある立場だとこのような考え方にならず、移民を可哀想だと思い寄付をするのかもしれません。
そう思うと、トランプはあんなにリッチだけどお金だけ渡してみて見ぬふりをしないのは何か裏があったとしても素晴らしく見えてしまいます。

最近は中国からの不法移民の数が急増したと言います。
彼らは中国からトルコなどの、中国人でもビザのいらない近隣諸国を経由し、南米のビザのいらない国に入国してなんと30−40日かけて徒歩でメキシコからアメリカの国境を越えます。

その中には幼い子供や妊婦さんやお年寄りの方々もいました。
そんなに長い時間、行ったこともない南米の山々や、川や森、、どれほど過酷な道のりか。。
その途中に亡くなってしまう人や、現地警察に捕まってしまう人もいます。

私たちには想像もできないことです。
そしてそこまで過酷な環境を生き抜いて辿り着いたから補助を受けて当然、だって私たちは苦労してきたのだから。

そう思っているのでしょうか?

でも貧乏であろうが裕福であろうが、頑張っている人は頑張っていて、自分を養うことですら精一杯な人がたくさんいるのです。
それでも毎日働き、なんとか暮らしている人がたくさんいるのです。

私も逃亡後すぐにそういう方々の補助や寄付で助けられた一人であり、その後サポートのない生活を始めて、どれほど過酷かを思い知りました。
普通の人の普通の生活も大変なのです。
それなのに寄付をしてくれて、高い税金を払ってくれている人たちに感謝しかありません。
普通の暮らしがどれほど大変かを知った今は、私はもう彼らのお世話にはならないと強く思います。



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