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北欧ヴィンテージ家具の店舗立ち上げに先がけ、オンラインストアの運営をしています。

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    Hans J. Wegner / RY100 システムシェルフ

    自立するシステム家具ウェグナーデザインの箱物担当ともいえるパートナー、RY mobler で製作されたRY100。横方向への展開性を備えるシステム家具としてデザインされたこのモデルは、シェルフ、キャビネット、デスク、チェスト、TVボードと多彩なパーツを暮らしと好みに合わせてセレクトできたもので、内寸1mのスパンは二連、三連…とセレクトでき、金属製の脚部を上手にセットアップされたことで自立構造成しているのが大きな特徴。ルームディバイダー、つまり間仕切りとしての役割を果たせるのも魅力で、そんなRY100は二連〜三連仕様で出てくるものが自ずと多い。今回の個体は珍しく単体のもので、コンパクトなスペースで設置できるのが嬉しいところ。上部はオープンシェルフスタイル、下部は無垢の引戸でととのえられたキャビネットが備わっており、見せたいもの、仕舞いたいものを一台で上手に振り分けることができる嬉しい一台。あめ色へと経年したオークの質感がなんとも嬉しい、軽やかで慎ましやかな一台です。maker : RY moblerdesign : Hans J. Wegnermaterial : oakfrom : Denmarkyear : 1950〜60'ssize : W1050 D540 H2060maintenance : oil finishno : 2312DK063ex : 家財便 Fランク扱い(組立状態で搬入が可能な場合)こちらは大型家具のため、事前に搬入経路の確認をお願いいたします。分解状態での搬入と組立設置も別途費用にてお承りが可能です。
    ¥440,000
    𝐟𝐥𝐨𝐨𝐫
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    Hans J. Wegner for Andreas Tuck / コーヒーテーブル

    魅せる構造美潮流の変化か、はたまたウェグナー自身の探究心からくるものなのか。ウェグナーがデザインした多くのテーブル製作を担った Andreas Tuck の作品としてポピュラーなコーヒーテーブル、AT10やAT11、そしてAT15に共通する丸みを帯びたフォルムから、モーエンセンの家具のようなスクエア型のフォルムへと移行するさまは、GE290やGE236から時を経てデザインされたGE370やGE375、GE40など彼のデザインにおける中期〜後期のソファとリンクするものを感じられ、時代の変革をはじめとした様々を想像させられる。このデザインは、同じ基本構造を持ちつつ幾つかのサイズバリエーションがあり、Andreas Tuckが閉業したのちPP Moblerへ引き継がれ、PP7やPP11(いずれもサイズ違い)として展開されたよう。今回の個体はレイアウト性と使い勝手に優れる1300幅のもので、柱と梁の構造美、木造建築の様式を家具デザインに落とし込んだと思われ、インセットする部分とオフセットする部分に仕込まれた巧みな遊び心がスクエアフォルムのデザイン=重厚さに浮遊感を添えている。特に幕板と天板縁が織りなすそこには、ウェグナー上手いな〜と声を出して唸らされてしまうほど。すべて無垢材で構成されており、量感の充実ぶりも見逃せないところ。スクエアデザインをウェグナーが上手く昇華したお手本とも言える一台です。maker : Andreas Tuckdesign : Hans J. Wegnermaterial : solid oakfrom : Denmarkyear : 1970'ssize : W1300 D620 H480maintenance : oil finishno : 2312DK062
    ¥231,000
    𝐟𝐥𝐨𝐨𝐫

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飛行機の遅れからバタバタのスタートとなった初日を終えて、ホテルへチェックイン。 夕飯を食べに出るつもりが、そのまま就寝してしまいました。 時差ボケもあり、深夜に目…

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ヨハネス アンダーセン

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50年以上の時をへて

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3年前
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from Denmark ②

from Denmark ②

飛行機の遅れからバタバタのスタートとなった初日を終えて、ホテルへチェックイン。
夕飯を食べに出るつもりが、そのまま就寝してしまいました。
時差ボケもあり、深夜に目が覚めたり。
二日目も早朝から馴染みのディーラーへ訪問。
郊外の、森に抱かれたそこへはもう5〜6年ぶりくらいの訪問でしたが、新しく加わった若手のスタッフさんに駅まで迎えに来てもらい、お昼過ぎまで買付。沢山の家具や照明を譲ってもらうことがで

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from Denmark

from Denmark

4年ぶりにデンマークへとやってきました。

デンマークへ渡航する際の定番だったSASのストライキにより、Finnairでフィンランドを経由しての長旅。
ほぼ24時間近くかけての入国ゆえ感慨にでも浸りたいところ、ヘルシンキからコペンハーゲンへ向かう飛行機の遅れで息つく間もなくアポイントの時間ギリギリ。
滑り込みの買付スタート。

初日は勤めの頃からお世話になっているディーラーを巡るスケジュール。

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ヨハネス アンダーセン

ヨハネス アンダーセン

もっとも優美なチェストの一つじゃないかなぁ。
そう思わされる Johannes Andersenのチェスト。

ベッドサイドにちょうど収まる小さなサイズの二段タイプもあるけれど、このラージサイズは目にする機会がうんと少ない。
彼は流線的なシルエットのデザインを得手としていて、ダイニングテーブルやチェアでその感性を存分に見せてくれているけれど、角=エッジがあるのが当然の箱ものと呼ばれるチェストやキャ

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50年以上の時をへて

50年以上の時をへて

巨匠ウェグナーがデザインした数多くのチェア。
そのうちの二脚であるCH36とCH38は兄弟のようなモデルで、CH36がデザインされた翌年にそれをリデザインする形でCH38が誕生している。
その間をとるようにしたCH40というモデルもありそちらは不在だけれど、そんな兄弟のようなモデルを同じタイミングでオンラインストアに掲載できることも珍しく、ここぞとシャッターを切った。

製造された年もたまたま一年

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STOCK ITEM

STOCK ITEM

オンラインストアに掲載前のストックリストです。

【SEAT】
・Johannes Andersen model.16 ダイニングチェア チーク × 2(Uldum Mobelfabrik)

・ Svend Aage Eriksen イージーチェア チーク(Glostrup Mobelfabrik)

・ Arne Vodder model.164 & 164F ハイバックチェア オットマンセッ

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美しさ

美しさ

ゆっくりと更新をしているオンラインストア。
良い商品をちいさな規模でセレクトしていると、デザイナーが明瞭なアイテムがメインとなってくる。
そんななかで、はじめてのアノニマスデザイン。

誰がデザインしたか、どこのメーカーが作ったか。

失敗しない、確実なもの選びをするのに有用な情報ではあるけれど、情報はないのに美しい事実を帯びた家具が稀にあって、そんなチェアをみつけた。
デザインはもちろんのこと、

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とどける

とどける

さまざまなタイミングが重なり、ちいさなオンラインストアでモーエンセンのデイベッドを見つけてくれたご家族へ、直接お届けに伺うことができた。

かたちのないオンライン上でのやり取りが、はじめて現実になる納品シーンはとても大切で、とても愛おしい。

家具も、使い手の日常空間でより活き活きした表情をみせてくれる。

使ってこその道具。
良い時間でした。

引き継ぎ

引き継ぎ

偶然のきっかけから、オンラインストアへ掲載する前にお求めを頂いたモーエンセンのデイベッド。

つぎにどのような環境で使われるのかが分かり、いつも以上にお届け後の姿や使われるシーンを具体的に想像することができて、とても豊かな気持ちでメンテナンスにあたることができた。

遠くデンマークで数十年も前に生み出され使われてきた家具を、快適な日常道具として使い続けてもらえるよう準備する時間。
しっかりと最後ま

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お手本

お手本

2021年。
年が明けた最初の更新がこの一脚になったのは偶然だけれども、デンマークモダンデザインの歴史をつくったと言っても過言ではないコーア クリントが教会のためにデザインしたこのチェアは、凛とした佇まいやクリントというデザイナーの歴史的な立ち位置を考えると、新年のスタートにとてもフィットしているように感じる。

彼のデザインしたアイテムの多くは英国クラシック家具をリデザインし、その佇まいを帯びた

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使ってこそ

使ってこそ

さまざまなスタイルの家具があるけれど、自宅においても、そして商品として買付をするときも僕が家具を選ぶにあたって大切にしているのは、インテリアとして美しいのはもちろんのこと、使い心地が良いかどうかという点が大きい。
使い方を決めてかからず、でも、こういうふうに使ったら使い勝手が良いのではとか、生活の動線を邪魔しないかな、など小さな想像を積みかさねる。
使い心地がよくて、使っている姿が美しければもはや

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撮影中の一コマ

撮影中の一コマ



シャッターを押す人差し指がぎこちなくなる冬も、すぐそこ。
そんな寒さがやってくる前にとオンラインストアの掲載にむけてJ39を撮影している最中に、ふと思い立ってCH36を持ってきた。

この二脚は、とても近い。

J39は1947年に発表されていて、かたやCH36は1962年。
生まれ年は15年ほど違うけれど、J39をデザインしたモーエンセンと、CH36をデザインしたウェグナーは同い年の親友であ

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これから

これから

ひょんなことからインテリア業界へと足を踏み入れ、はや数年。
買付をきっかけにデンマークへ訪れ、何気ない日常を大切にする北欧の人々の暮らしと、そこで生み出されたヴィンテージ家具と触れ合い続ける中で、自分自身の価値観やライフスタイルが変化していった。

好きだからこそ、仕事と家具を切り離したい。

そんな気持ちを抱いた時期もあったものの、暮らしにそっと寄り添う実直な
家具と、それらを生んだ北欧諸国の懐

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