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創作物

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思いを込めた、思いつきでできた、小説や詩などが連なっています。
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#恋愛

Re;音

Re;音

ひどいことされたよ 何度も
だってあいつはクズ I know
飲み明かすと決めたのさ金土曜
ぶちまけるのは愚痴&希望

見るも見えない先は暗い
欲望が渦巻くのれん街
別れるのとかまじ余裕でしょ
なんて外野はいうでしょ

お口チャックでtik tak
沈黙が時を刻む
もったいないなんてないんだって
だって私が明日を選ぶ
みんなは言うのさあんなヤツ
だけどわたしにはonly love
一部の望みに期待

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はじめてのカレシ

はじめてのカレシ

ほどけなくなった 絡まる指先
いたいけなままじゃ 胸が苦しいよ
ハザードランプが 僕たちを急かすけど
最後の最後が 永遠になった

優柔不断なリズムが 心臓を壊してきて
ビューティフルな瞳が チクチク喉を突き刺す

いつかどっかで会えるようなそんな気がしていたよ
僕はそう はじめての彼氏で
君のすべてを奪いたい 君にすべてをあげたい
こうしてまた好きになる

お前は知ってるか? 本物の恋を
誰も見

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告白がえし

告白がえし

「あぁ、まさにここだよ! このベンチでフラれたんだよね。ここから改めて見ると、結構、綺麗な景色だったんだなぁ」

光太は、休憩所にある二人掛けのベンチに勢いよく腰かけて、目の前に広がる噴水広場を見渡した。神代植物公園の噴水広場は、真紅、薄紅色、橙色と、色とりどりのばらに囲まれ、遠くから一望すると、まるで異国に訪れたような心地になる。

「へぇー。素敵じゃん」

私は、手前にある一人掛けのベンチを避

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恋愛システム

恋愛システム

朝の学校。涼しい風が吹いた快適な教室に、誰よりも早く入った。

誰もいないせいか、教室のすべての窓を開けると、吹き抜ける風が気持ちよかった。スカートがめくれても気にしなくていい。一応、中にスパッツを履いているので心配はないが、大胆にスカートがめくれているのは恥ずかしい。さらに言えば、大きく両手を広げていることも恥ずかしいことだ。しかし、こんな快適空間でこれをやらずにはいられない。

「おい、どうし

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東京タワーの君に恋をした。

東京タワーの君に恋をした。

「大和、なんで東京タワーなの?」

「なんとなくだよ。違うとこがよかった?」

芝公園駅から東京タワーまで歩くのは、これが2回目だった。初めてこの道を歩いた2年前は、莉音が隣にいることに緊張して、震える手をポケットにしまって歩いた。今日は高梨がいるせいか、あの時の緊張はない。

「ううん、私は東京タワー好きだよ。高梨くんは、東京タワー見飽きてるもんね?」

「まぁ、俺の小学校がこの辺でさ、毎日東京

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幸せになりたい

幸せになりたい

面白くなりたい。それが、僕の大きな目標だ。僕の人生はこれを必死に追っている。だって、面白ければ辛いことを忘れられるじゃないか。笑って生きていけるじゃないか。ただそれだけなんだけど、僕は面白くなりたい。

僕の学生時代は最悪だった。中学三年の時、両親は離婚してしまった。僕と兄は父に引き取られ、三人で生活をすることになった。そして僕が高校生になり、三つ上の兄・章介が高校を卒業してからはさらに酷くなって

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ドアに塞がれない恋

ドアに塞がれない恋

「ドアが閉まります。ご注意ください」

ホームから彼を見つめる彼女。

彼はスマホの画面とにらめっこ。

電車が進む。距離が離れる。

彼女は目で追う彼の瞳。

僕は右手の荷物を落とす。

気づいた彼は視線を向ける。

窓の外にいる彼女と目が合い、彼は咄嗟に手を振った。

彼女は笑顔で右手を上げた。

僕はおせっかいだったかな。

各駅停車の恋

各駅停車の恋

以前君と会った時、次の駅で乗ってきた。

ぼさぼさ頭を風になびかせ、私と目が合い、手を振った。

別に、次の駅だけじゃない。

君が通う歯医者がある駅も、好きな本屋がある駅も、

ドアが開くたび、期待する。

各駅停車が心を震わせ、君が幻想になっていく。

窓ガラスに映った私は、すっかり惨めになっていた。

次は終点・三鷹駅。

輝かしくも痛々しい僕ら

輝かしくも痛々しい僕ら

「今までの中で、一番好きかもしれない。これ、本当に」
親友の風間は、俺の熱弁を聞いてはくれるが、どこか疑っているようだった。
「お前、惚れやすい性格だからな。いくら麻里のことが好きって言っても、所詮すぐに諦めるんだろ?」
確かに風間の言う通り、俺はすぐに人を好きになる。しかも、すべて失敗してきた。
「でもな、今回は少し違ってて、明日、デートすることが決まってるんだよ!」
俺の自信に満ち溢れた声に、

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