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各駅停車の恋

以前君と会った時、次の駅で乗ってきた。

ぼさぼさ頭を風になびかせ、私と目が合い、手を振った。

別に、次の駅だけじゃない。

君が通う歯医者がある駅も、好きな本屋がある駅も、

ドアが開くたび、期待する。

各駅停車が心を震わせ、君が幻想になっていく。

窓ガラスに映った私は、すっかり惨めになっていた。

次は終点・三鷹駅。

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