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塩谷武士「罪の声」

面白かった〜!!!!

まさかまさかの1日で読めると思っていなかったので
びっくりです🙀

感想 . - . - . - . - . - . - . - . - . - . - .

めっちゃ泣きましたねえ…😅

教育関連の勉強をしているので、こどもが理不尽に
犯罪に巻き込まれ、被害者でもあり加害者の家族でも
ありながら生きていくのは………
聡一郎の人生を思うと、涙が止まりませんでした

家族の形見が犯罪の証拠というのは
本当に可哀想で、悲しみの底が見えません

映画化されているのは知っていましたが
帯やポップを見ていなかったので、
実際の事件を基に書かれたことを巻末で知り
とっっっても驚きました
(勉強不足💧)

昭和の未解決事件が題材だと思えないぐらい
内容が壮絶壮大で具体的でよく作り込まれていて
ノンフィクション性がすごかったです


印象深い文↓

「僕は……、母親を……、母を置いて逃げてしまいました。」

それは灼熱の炎から逃れ、母を捨てて生きることにした少年の、悲痛な心の叫びだった。聡一郎は、呪われた一家に絡まった負の連鎖をどこかで断ち切りたいと願っていたはずだ。たとえ、それによって自分と母とをつなぐ糸が鎖とともに切断されたとしても。火を放ったのは津村ではなく、神だとすら思ったかもしれない。(p.398)

「母を捨てて生きる」というのは子どもにはなかなか
考えられない、ありえないこと。
それだけ辛いことの多い人生だったことがうかがえます。

母親は聡一郎と再開後、テープから流れる亡くなった娘の声を聞き、声を張り上げて泣き続けました。
そのシーンが本当に苦しいです。



聡一郎は人を知らない。社会を知らない。そして、時が移ろうときに吹く風を知らない。彼が存在するのは、決して陽の昇ることのない最果ての地。
その身に数えきれないほどの不幸せを刻み、碑のように佇んでいる。(p.399)

犯罪の最低さがよくわかります。苦しいです。

今でもそんな子どもがいるかもしれないと思うと、
どうにかしたいという気持ちでいっぱいになります。

そのために、勉強をたくさんしたり、社会で生きづらい人々について考えたりしたいと思いました。



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