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Durres2 夕凪テンダネス、星屑ロンリネス

星屑ロンリネスは知っていましたが、夕凪テンダネスは知りませんでした。

見出しの写真はアルバニアのドゥラスという港町で良い夫婦とアドリア海を撮った写真です。

タイトルもそうだし、ここ最近の呼吸の浅さもそうだし、思いやれてない感が出ていて反省しています。

皆様とはぐれそうで、びびってます。

これが載るのは週明けか。いろいろあったなぁ。

今年のSNSチャレンジでそりゃちょっとかっこつけてるけど、ポンコツは常に入ってますから、そこは、あぁこいつも頑張ってんだなと、ご理解頂きたい。必死なんですよね、なんか。あれからいろいろあったじゃん。

このタイミングだったってのもあるし、半強制的に挑戦させられてるって感じもある。ちょっとでも気を緩めると、のまれそうになる。

アドリアの海に溶けたいもの。なんなら水になってしまいたい。

その気持ちよくわかるし、毎日新しくムケてもいるよ。

旅の青年はどうしてそんなに気楽なのでしょうか。

本日も観察させていただきます。早速本編に行きましょう。

編集後記で待ってます。

Durres2 夕凪テンダネス、星屑ロンリネス

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しばらくこの街にいた。三週間くらいだっけな。その間にモンテネグロに行ったり、首都ティラナに行ったりした。

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この街でも友達が出来たりして、この後マセドニアに行くんだけど、そこでお世話になるドラガンとバーで会った。なんだか、ヒューゴの事も知ってるアルバニアの女の子、アドリアナアンともバッパーで会ってて、話してたんだけど、その子が金髪に染めてバーに来た時にはびっくりした。夏休みでもあけたか、気分が変わったらしいね。

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いつだか7、8人で飲んでいて、その後アルバニアのナイトクラブにみんなで行ったんだけど、もうたくさん飲んでて気持ちよくなっちゃってて、ナイトクラブで踊るのかと思っていたら、その意味が違って。なんか先生が一番前で踊っててそれに合わせてみんな踊るみたいな。あれ、これただのエアロビクスじゃねって思って、俺も参加してたんだけど、これが飲んだ後だから余計疲れて、「俺が思ってたのはこういうナイトクラブじゃない」って、アルバニアンの友達に行ったんだけど、「ここではこれがそうなのさ」って、言われちゃって、もうお手上だった。
そこで超楽しくて、俺はただただビール飲んでた。これがまた安いんだ。

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住み込みで働いてたから宿代は勿論ただ。食費もスーパーで買って簡単な自炊をしていたし、物価も安いからのんびりできた。

約九ヵ月間のヨーロッパの旅で、七ヵ月くらいは宿泊費かかんなかったもんなぁ。だから旅を続けられたんだけどさ。俺の運の良さだろうな。

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働いてたって言っても客が来ないから毎日の掃除くらいで、それもカナダマンとマーティンと一緒にやるからすぐ終わるし。庭に猫居るし。オーナーも誰も居ないからコーヒー飲んだりしてやってた。悠々自適ってこういう事だったりして。

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広場の前のモスクからは時間になると「アーアーアー」ってサイレンみたくイスラム教の祈りの時間かなんかを知らせる音が鳴りだす。俺も耳が慣れてきてたから、その時間が来ると外に出て日光浴しながらその音浴びてた。

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モスクの横に屋上に上がれるカフェがあって、ゆったりしたイスと、パラソルとかがあるんだけど、そこでコーヒー頼んでオランダで買ったノート開いて本のプロットを何か適当に書いてたりした。

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本にする為にどうするか。そしてどういう風に売り出すか。そんなこと。この旅をパート毎にまとめて、本にしたい。どうやってかなんてこの頃わからなかったし、出来るのかもわからなかった。イメージ先行型、取り組む前に一応大まかな流れだけ整えてた。それの延長が今この文字を打ってる一文字一文字なんだ。時間かかってるだけ。

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気の利いたカフェだったから、コーヒーのあての水も持ってきてくれた。俺って作家さんみたいだなぁなんて、こうやってイメージしてる時は本当に楽しかったなぁ。

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アムステルダムで買った黒いナイキのスニーカーと、髭のついた臭いジーパン。色褪せたパーカー。安いサングラス。小さい方のチャックの閉まらない手持ちバッグ。全然かっこよくないんだけど気落ちだけは満たされていた。

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裏っかわの遺跡のある広場でなんか開催されてる。地元のお遊戯会かも。そんな日々の中で、俺達はたまに市場まで出かけて野菜とか、フルーツ、食料を買ったりしてた。段ボールに山積にされたオレンジ。まだ葉っぱが付いてる。

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マーケットでたむろしてるおっさん達を適当にいじって写真撮らせてもらったりした。おっさん達昼間っから酒飲んでんだ。日本酒じゃないだろうし、どうやらウォッカかなんかだろな。つえぇ酒を薄めずに飲んでらぁ。

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雑に売られてる野菜。その場で切ってるのか、テーブルの上から切り落とされた葉っぱがそのまま脇に捨てられてて、ダンボールに値段書いてあるんだけどその置き方も雑だから、どれがどの値段だかわからない。おーい誰か、コンサルタントの人呼んで教えてあげて。
路肩の車のホイールは埃だらけだし、家の中もさぞかしきたねぇんだろうな。ガラクタたくさん売ってるし。ガラクタって言ったら失礼か。

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この街は造りかけで放置された建物がたくさんある。1階は営業してるのに、2階になるとテナントどころか壁すらない。柱だけでなかすっからかん。柵もないから酔っぱらいだったら、そのまま転落しちゃうような建物がごろごろある。途中で資金つきて作れなくなったのか。もう飽きちゃったのか。

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昔、もう30年くらい前とかに日本の街にあったでっかいゴミ入れとく置物覚えてる? そんなのも今だにこの街にはある。そんでそこにゴミがこれまた山積になってる。誰がこれ面倒見てるの。

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次の街はプリズレン、コソボって国を通ってマセドニアに行くことにしていた。日記帳を広げながらだいたいの旅程をイメージする。

どんなことになってもいいようになんの予約もしないで、どこにでも行けるようにしておいた。その街にどの位ステイして、あそこの国にいってから、あの国へ。みたいな感じでとてもゆるく。

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街を歩くと犬がいる、犬が柵から手を出してこっちを見てた。ブルドックみたいな犬で不細工だった。ワンとも吠えないでブスっとしている。

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アルバニアの文字は「36文字」あるらしい。アルバニアンが教えてくれた。英語は「26文字」だからちょっと英語より多いね。

この街を案内してくれたマリオって言う19歳の青年が俺達にいろいろ街の事を教えてくれて、もうすっかり忘れちゃったんだけど、景色のいい所を教えてくれたから、朝日を見たり夕日を観に行ったりした。

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海もいいけど、高台もいい。時間はたくさんあった。

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いつかこれを書こうとしていたけど、いつ始めたらいいかわからなくて文章は一行も書けていなかった。それでも雨でどこにも行く事が出来なかった日は、適当に掃除を終わらせた後にコーヒーを淹れてリビングの大きな机でノートを広げて構想だけは練っていた。

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絵をかいて、地図を書いて、行った都市、行った国を順番にえんぴつで書いてたりしていた。

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積み重ねってのはすごいね、いつの間にかたくさんの国、たくさんの都市を旅していた。まだまだ行けたこの頃は。

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雨の日の楽しみ方が増えた。本も読むし、自分の足跡追ってみたりもした。本当はこれを書き始めたかったんだと思う。でも方法がわからなかった。何かきっかけが必要だった。

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晴れた日にはセンチメンタル拗らせたりできるから何度も海に行っていた。幾つになっても海は青い。アドリア海の上で太陽は輝いてた。

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浜辺で波の心地よいリズムを聞きながら、ビールを飲んで陽が沈んでいくのを待ってる。座り込んでる老夫婦の後姿がやけに沁みる。

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アドリア海を眺めてる。空も嘘みたいに青い。水平線の向こうはイタリア。イタリアの旅がもうずいぶん昔のように思えた。

オランダを出てから一ヵ月は経ってた。4月になっていた。

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いつまでも旅は続けられない、どこかで落とし前を付けないと。

この先何がどうなるかもわからない。

ビールをのんびり飲んでいたら日が暮れてきた。

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空の色も、海の色も変わってくる。

変わらないものなんかない、刻々と変わっていく。

忘れ去られたように移動式本棚がプロムネードの上に置いてあった。

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夕日が真っ赤に燃えて海に沈んでいく。それを見つめてるカップルが黄昏れてる。自転車で夕日を見に来た子もいる。

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夕日が海に沈んでいった。みんな安心して歩き出す。

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これが世界で一番美しい時間帯。

空がだんだん静かになって夜が来る。

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猫のいるバッパーの庭に放置された錆び着いた自転車。チェーンもサドルもハンドルもタイヤも全部えらい錆びてる。誰か持ち主のわからない帽子が石の上に乗っかっていた。

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いつかの昼、マリオが連れてきてくれた高台からまたこの街を見渡すことが出来た。これもまた、舗装されてない民家の間をすり抜けたところにあった。モスクが割と近くに見えたってことは俺が寝泊まりしてるバッパーはあそこか。チェスやったり、本読んだり、酒飲んだり楽しくやってたなぁ。

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この高台はモスクからも近くてすぐに行けたので、日の出のタイミングを見計らって、朝一で行ったりした。

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遠く空が真っ赤に燃えてくる。月はまだぼやけて俺の頭の後ろで出てた。港の街灯もまだついていて、うっすら朝が近寄ってくる。

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いつの間にか出てた飛行機雲。月はまだそこにある。空には鱗雲がたなびいてる。そいつらが朝日に照らされてくる。もう山の向こうまで来てる。

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新しい朝がこうしてやってくる。

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夜中にも海に行ったことがある。でも真っ暗でそんなに面白いもんじゃなかった。海に突き出たモニュメントからは、足場を照らすライトが光ってた。そこだけは白く夜の海に浮かんでる。

もうそろそろ次の街に行く。バスの手配は今もう済ませた。

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街の職人はホテルの壁に沿ってなにやらタイルを剥がして土を掘っていた。重労働なんだよな土掘るの。旅に出る前電気工事士として働いてた僕は、「電柱を埋めるからお前穴掘れよ」って、恐い職人さんに言われて掘ってたっけな。きついんだあれ、みんな頑張ってる。

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旅しちゃってる俺はだいぶ自由なんだな。

もうみんなしっかり働いてるもんなぁ。

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マリオに連れられてまた高台に来ていた。ここから見る景色ももう見納めかもしれない。港も全部綺麗に見渡せた。

要塞の屋上にあるテラスでまた僕等はコーヒーを飲んだ。

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昨日の夜中にはもう荷物をまとめていた僕は、早朝まだみんながすやすや寝ている間にドアの外に荷物を出して身支度を整えた。昨日の夜にバイバイしたものの、もう一回心の中で念じてバッパーを後にした。

メイン通りを通ってバスターミナルに着いた。なんだか全てが懐かしい。ここでの生活はとても有意義だった。これから行く国では何が起こるんだろう。コソボ、この街ではオーストラリアのパースで出会ったチャリダーのりょう君と偶然落ち合うことになっていた。
りょう君は上海からポルトガルまで自転車で旅をしているいかつい男だ。
ギターを担いでテントで野宿して、信じられないくらい旅人だ。連絡とりあってたってわけじゃないんだけど、タイミングってのはあるみたいで、俺のイメージしてた日と同じ日にプリズレンに来ることになってたらしい。

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プリズレン行きのバスに乗り込む。まだ辺りは暗くてバスには数人しか乗っていない。自由席らしい。バスって言っても小型のもんだ。

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移動中また気の利いたカフェに停まったからふかふかのソファに座り、広々としたテーブルの上でコーヒーを飲んだ。この国ではコーヒーばっかり飲んでた。

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ティラナから人をたくさん乗っけたのか、バスが混んできた。
胸はずっと躍らせてたまんま次の国へ向かう。

編集後記

ほらまた。踊ろうって言ってる。

下手くそでもいいから踊ろう。

お前は作家さんみたいだって言ってるけど、その気持ちのいい勘違いは持ってていいと思う。それ続けてまだステージに立ててんだから、良しとしてやる。日記の体で書くってのは、ある意味無敵だよな。

誰もこれに口はさめない。良いも悪いも、しったこっちゃない。

お前、さてはなかなかやるな。

ありがとうございます。褒められて嬉しいです。

この前の新月の時にね、空を見上げてたっけ、やっぱり月は見えない。

みえないんだけど、あるのさ。あるんだけど見えないの。

そんで、はっと気が付いた。

これはひょっとして、その一点がなくなったら、他全部があるんじゃないかって。

ちょっと何言ってんのかわかりません。

巡るじゃんこういうのって、じっと観察してたら時間だったり、場所だったり、自然と動いて行くから、変わるのさ。

あの時も、そうだった。いつも旅の中で。

僕と一緒にまた新しく始めましょう。毎日それでいいじゃんか。

大丈夫だからさ。

本当は毎回びびってんだろ、だからすぐ寝るようにしてる。

そうでもないと続けられない。餃子食べてくる!! 

おでんにしました。

俺もみんなの夢聞いてみたいよ。みんながみんな夢追えないってのはわかる。

編集中に本編から彼らを抜きました。生意気でしょ。こうして散々今を生きていると、知らない間に誰かを傷つけてることがある。これ聞かれたら辛い人がいるんだってこと、痛いほどわかる。

編集後記であえて残します。追いまくって、ふと立ち止まった時、急激にビビる時もあるから、お互い様だな。そっちの安心、こっちの孤独、今の時代、どっちとも向き合って混ぜて、新しく始めようとしてるんだべ。

ちょうどよく、上手い具合に捉えて、気持ちいいことしたい。

この前、一瞬開いたと思ったんだ。第三の目、開けるもんなら開きてぇよ。

これは終章のインドの話でお伝えします。

彼は本編で、好きなように踊ろうって言ってる。

まずは、小さく変化します。

スキ、フォロー、コメント、応援頂きありがとうございます。

この週末を乗り切れそうで、僕は元気になりそう。

noteを書いている人々の優しさに助けられてます。

次回は、コソボと言う国のプリズレンと言う街の話をするよ。またね。

次回のライブのお知らせ

『光の中を旅してた』を書いている僕がドラムを叩くバンドSSIZEも稲毛K's Dreamの26周年を祝います。

Premier Live Ticket
11/28/2021 (Sun) 18:00 JST
K's Dream 26th ANNIVERSARY
Available Period: until 12/12/2021 (Sun) 23:59 JST
K's Dream⚡️
@ksdream1995
■配信日時
2021年11月28日(SUN)18:00~START
@稲毛K's Dream
■配信内容(動員&配信)
K's Dream 26th ANNIVERSARY
■出演者
大谷のスワンダイブ
SSIZE
ant*
TONY BAND
full full full
OPEN 17:30 START 18:00 | adv¥2,000+D doors¥2,500+D
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