葉月

フリーランスの編集・ライター。 猫と旅と酒と歌、風と直太朗とバンタンとセブチが好き。 …

葉月

フリーランスの編集・ライター。 猫と旅と酒と歌、風と直太朗とバンタンとセブチが好き。 取り急ぎ、noteは映画や書籍のレビューを中心に、好き勝手書きたいことを綴るツールとして利用するつもり。 https://www.hazuki-works.com/

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  • BTS深掘りまとめ

    これまでに書いた、BTSに関するコラムをまとめています。

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固定された記事

BTSはなぜこんなにも愛されるのか?~メンバー全員「GIVER」説~

#BTS #防弾少年団 #ARMY #GIVEANDTAKE与える人こそ成功する時代   【はじめに】30代最後の年、ものの見事に、韓国のグループ・BTSにハマった。 最初は彼らの美し…

葉月
3年前
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BTSはなぜ努力し続けられるのか?

2月18日が「なんでもない日」から「特別な日」に変わって4年。私らしいソンムルを贈りたいと、これまで3年連続で“書き物”を捧げてきた。あまりに忙しく、今年は無理か…

葉月
2か月前
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2023年映画ベスト10

無念の未鑑賞作品がたくさんあるのが残念で仕方ないけれど、せっかくなので、発表します。上半期ベスト5と被っているものが多いものの、下半期もステキな作品と出会えまし…

葉月
2か月前
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3年ぶりの海外! 世界遺産 ベトナム フエ&ホイアンの旅

ここ10年ほど、年に1~2回ほど海外へ出かけ、心のリフレッシュをはかることが恒例になっていた。最後に行ったのは、コロナの脅威が迫りつつあった2020年2月のミャンマー…

葉月
4か月前
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2023年上半期 映画ベスト5

今さらながら、今年の上半期ベスト5を発表。34本しか見られていないので、選び抜いた感じがしなくてちょっと残念だけど、この5本は胸を張っておすすめできる。意図してい…

葉月
8か月前
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I’m your hope. 誰かの「希望」であることを「天職」と呼ぶ男、J-HOPE

先日読んだ『世界は贈与でできている』(近内悠太著)に、こんなステキな記述を見つけて、私は思わず3回も読み返した。 それは、「天職」について述べているくだり。 >>…

葉月
1年前
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2022年映画ベスト10

2022年に劇場公開されたもののうち、見ることができたのは84作品。100を目指していたのだけれど、下半期に失速してしまい、無念…。今年こそは! 上半期のベスト10と照ら…

葉月
1年前
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2022年8月 映画レビュー

8月、めちゃくちゃ忙しくて、候補に挙げていたのに見られなかった作品がいくつもある…。無念…。幸いにも鑑賞できた6作品の所感をまとめました。 プアン 友だちと呼ばせ…

葉月
1年前
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2022年7月 映画レビュー

7月に見た10作品の所感を、ざっくりまとめました。順不同で紹介します。 (文章量の差は、お気になさらず…) 戦争と女の顔 (監督:カンテミール・バラーゴフ 主演:ビ…

葉月
1年前
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2022年上半期 映画ベスト10

2022年1月~6月に日本で公開された作品のうち、劇場へ足を運んで見ることができたのは48作品(作品リストは最後に記載)。そこから個人的ベスト10を選んでみた。 正直、1…

葉月
1年前
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BTSと「感情労働」~世界で一番有名なアイドルの健全な選択~

はじめに 「BTS活動休止」。先日、メディアにはこんなセンセーショナルな見出しが躍り、ファンのみならず世間がざわついた。しかし、それに関してメンバーたちが話した動…

葉月
1年前
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BTSはなぜこんなにも最高のチームなのか? ~「多様性」×「心理的安全性」×「謙虚なリーダーシップ」のある組織~

はじめにちょうど1年前、私は『GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代』という本を頼りに、BTSがこれほどまでに世界で愛されるグループである理由を、自分なりの解釈で…

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2年前
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2021年映画ベスト10

2021年に日本で劇場公開された映画のうち、私が見ることができたのは66本(リストは最後に掲載)。 そこから悩みに悩んで、ベスト10を決めてみた。もったいぶって10位から…

葉月
2年前
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MOVIE REVIEW 「すばらしき世界」

(監督:西川美和 主演:役所広司 2021年・日本) 正直、役所広司に興味はなかった。主演すれば、その年の賞レースに名を連ねるのは当たり前。そんな持て囃され方にも疑…

葉月
2年前
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MOVIE REVIEW 「SEOBOK/ソボク」

(監督:イ・ヨンジュ 主演:パク・ポゴム、コン・ユ 2020年/韓国) BTSメンバーとも仲が良い、韓国の国民的俳優、パク・ポゴムが、遺伝子操作で作られた死なない人間…

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2年前
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MOVIE REVIEW 「ドライブ・マイ・カー」

(監督:濱口竜介 主演:西島秀俊 2021年/日本) 179分という長い上映時間に正直だいぶビビッていたのだが、全く苦ではなかった。どうしてこんなに集中して、飽きずに…

葉月
2年前
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BTSはなぜこんなにも愛されるのか?~メンバー全員「GIVER」説~

BTSはなぜこんなにも愛されるのか?~メンバー全員「GIVER」説~

#BTS #防弾少年団 #ARMY #GIVEANDTAKE与える人こそ成功する時代  

【はじめに】30代最後の年、ものの見事に、韓国のグループ・BTSにハマった。

最初は彼らの美しいビジュアルに、そして目を見張るほど素晴らしいパフォーマンスに魅了され、次第にその考え方、生き方に感銘を受けるようになり、今や「好き」を超えて、「リスペクト」。

自分よりひと回りも年下の、しかも異国の男の子たちに

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BTSはなぜ努力し続けられるのか?

BTSはなぜ努力し続けられるのか?

2月18日が「なんでもない日」から「特別な日」に変わって4年。私らしいソンムルを贈りたいと、これまで3年連続で“書き物”を捧げてきた。あまりに忙しく、今年は無理かも…とあきらめかけたが、私のプライドが許さない。自分との戦いに勝利し、今年も懲りずに私なりの考察を文字にして、大好きなホビへ贈ります。

はじめにデビューを勝ち取る、1位をとる、賞をとる、大きな舞台でパフォーマンスする…。そうした軌跡を重

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2023年映画ベスト10

2023年映画ベスト10

無念の未鑑賞作品がたくさんあるのが残念で仕方ないけれど、せっかくなので、発表します。上半期ベスト5と被っているものが多いものの、下半期もステキな作品と出会えました。

10位 怪物

カンヌ映画祭で脚本賞。なるほど、納得。前半は母親、中盤は教師、後半は子どもの視点で描かれており、同じ出来事なのにこんなにも見えているもの、感じているものが違うのかと、呆然とさせられる。ユニークな展開の妙。

怪物とは

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3年ぶりの海外! 世界遺産 ベトナム フエ&ホイアンの旅

3年ぶりの海外! 世界遺産 ベトナム フエ&ホイアンの旅

ここ10年ほど、年に1~2回ほど海外へ出かけ、心のリフレッシュをはかることが恒例になっていた。最後に行ったのは、コロナの脅威が迫りつつあった2020年2月のミャンマー。あれから約3年。パスポートを持って旅に出たくてウズウズしていたが、久しぶりにGO!

行き先は、世界遺産の街、ベトナムの古都「フエ」と「ホイアン」。縦に長いベトナムの、ほぼ中央。4泊6日とショートトリップの始まりだ。

12/23(

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2023年上半期 映画ベスト5

2023年上半期 映画ベスト5

今さらながら、今年の上半期ベスト5を発表。34本しか見られていないので、選び抜いた感じがしなくてちょっと残念だけど、この5本は胸を張っておすすめできる。意図していないが、社会課題がテーマになっている作品が胸に残っているのだなと、自分の興味関心を再認識した。

(ランキングの最後には、上半期の最優秀主演男優・女優も発表!)

5位 告白、あるいは完璧な弁護

絶対にネタバレなしで見るべき。だから、感

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I’m your hope. 誰かの「希望」であることを「天職」と呼ぶ男、J-HOPE

I’m your hope. 誰かの「希望」であることを「天職」と呼ぶ男、J-HOPE

先日読んだ『世界は贈与でできている』(近内悠太著)に、こんなステキな記述を見つけて、私は思わず3回も読み返した。
それは、「天職」について述べているくだり。

>>
「天職」とは、自分にとって効率的に稼ぐことのできる職業、職能ではありません。天職は英語では「calling」です。

誰かから呼ばれること。誰かの声を聴くこと。これが天職の原義です。

もちろん、西洋の考えでは、その声の主は神です。で

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2022年映画ベスト10

2022年映画ベスト10

2022年に劇場公開されたもののうち、見ることができたのは84作品。100を目指していたのだけれど、下半期に失速してしまい、無念…。今年こそは!

上半期のベスト10と照らし合わせつつ、年間ベスト10を決めてみた。

特に意識しなかったのだけれど、上半期5、下半期5とバランスよく選出された。「もう一度お金を払って見たいか」というのが、ベスト10の決め手だったように思う。
(ランキングの後には、勝手

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2022年8月 映画レビュー

2022年8月 映画レビュー

8月、めちゃくちゃ忙しくて、候補に挙げていたのに見られなかった作品がいくつもある…。無念…。幸いにも鑑賞できた6作品の所感をまとめました。

プアン 友だちと呼ばせて

(監督:バズ・プーンピリヤ 主演:トー・タナポップ、アイス・ナッタラット 2021年/タイ)

はぁ…やっぱり、バズ・プーンピリヤ監督はすごい。展開の巧みさや登場人物の繊細な描き方、カメラワークのユニークさなど素晴らしいところばか

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2022年7月 映画レビュー

2022年7月 映画レビュー

7月に見た10作品の所感を、ざっくりまとめました。順不同で紹介します。
(文章量の差は、お気になさらず…)

戦争と女の顔

(監督:カンテミール・バラーゴフ 主演:ビクトリア・ミロシニチェンコ 2019年/ロシア)

戦争から帰還した人に対して「命だけでも助かって良かった」などと言うのは、なんと軽率なことかと思い知らされた。戦地での壮絶な経験は、日常を取り戻してもなおトラウマとして深く心を蝕み、

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2022年上半期 映画ベスト10

2022年上半期 映画ベスト10

2022年1月~6月に日本で公開された作品のうち、劇場へ足を運んで見ることができたのは48作品(作品リストは最後に記載)。そこから個人的ベスト10を選んでみた。

正直、1位と2位はとても迷った。決め手となったのは、血縁関係を介さない人同士が集って、自己開示をして心の傷を癒していく「回復共同体」という関心のあるテーマだったという点。

それでは、もったいぶって、10位からどうぞ。
(ランキング発表

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BTSと「感情労働」~世界で一番有名なアイドルの健全な選択~

BTSと「感情労働」~世界で一番有名なアイドルの健全な選択~

はじめに

「BTS活動休止」。先日、メディアにはこんなセンセーショナルな見出しが躍り、ファンのみならず世間がざわついた。しかし、それに関してメンバーたちが話した動画コンテンツ「BTS FESTA 2022」をちゃんと見ると、グループとしての活動をやめるなんて言葉はひと言も発されていない。

動画内でメンバーが泣いた理由を「活動に疲れてしまったから」という文脈で書いたり、SUGAが作詞における産み

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BTSはなぜこんなにも最高のチームなのか?
~「多様性」×「心理的安全性」×「謙虚なリーダーシップ」のある組織~

BTSはなぜこんなにも最高のチームなのか? ~「多様性」×「心理的安全性」×「謙虚なリーダーシップ」のある組織~

はじめにちょうど1年前、私は『GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代』という本を頼りに、BTSがこれほどまでに世界で愛されるグループである理由を、自分なりの解釈で紐解いてみた。それは、メンバーそれぞれが、そしてグループ全体が見返りを求めず他者に与えることができる「GIVER」だからだろうという仮説に基づいた内容だった。

その後、『他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ』という

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2021年映画ベスト10

2021年映画ベスト10

2021年に日本で劇場公開された映画のうち、私が見ることができたのは66本(リストは最後に掲載)。

そこから悩みに悩んで、ベスト10を決めてみた。もったいぶって10位から発表してみよう。

(見たけれどレビューを書いていなかったものが6本もあったため、新年に頑張って書いた!そちらもぜひチェックを!!!)

第10位 太陽の子(監督:黒崎博 主演:柳楽優弥、有村架純、三浦春馬 2021年/日本)

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MOVIE REVIEW 「すばらしき世界」

MOVIE REVIEW 「すばらしき世界」

(監督:西川美和 主演:役所広司 2021年・日本)

正直、役所広司に興味はなかった。主演すれば、その年の賞レースに名を連ねるのは当たり前。そんな持て囃され方にも疑問を抱いていて、彼が出ている作品はこれまで積極的には見てこなかった。

けれど、『ゆれる』の西川美和監督の作品だもの。これは役所広司がどうこうではなく見に行かねば。そう思って劇場に足を運んだ。

そうして思った。役所広司さん、ごめんな

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MOVIE REVIEW 「SEOBOK/ソボク」

MOVIE REVIEW 「SEOBOK/ソボク」

(監督:イ・ヨンジュ 主演:パク・ポゴム、コン・ユ 2020年/韓国)

BTSメンバーとも仲が良い、韓国の国民的俳優、パク・ポゴムが、遺伝子操作で作られた死なない人間・ソボクを演じている。

余命わずかで自暴自棄な生活を送る情報局員のキボン(コン・ユ)は、ソボクの不思議な力を利用しようとする悪い奴らから彼を守ることを命じられる。

設定は完全にSFなのだが、「生きること」「死ぬこと」をテーマにし

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MOVIE REVIEW 「ドライブ・マイ・カー」

MOVIE REVIEW 「ドライブ・マイ・カー」

(監督:濱口竜介 主演:西島秀俊 2021年/日本)

179分という長い上映時間に正直だいぶビビッていたのだが、全く苦ではなかった。どうしてこんなに集中して、飽きずに見られたのだろう。考えてみて、2つの理由が思い浮かんだ。

一つは、いくつもの世界観が折り重なって、立体的な構造を生み出しているから。
村上春樹の原作、主人公の妻で脚本家である家福音が綴る物語、劇中で演じられているチェーホフの戯曲。

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