星をめぐる物語

幻冬舎宛にいただいたお手紙のなかに、お守りを入れてくださった方がいた。長野の北向観音のもので、北斗七星と星雲が散りばめられたデザインだ。調べてみると、北向観音はその名の通り、寺社にしては珍しい北向きだという。善光寺が南向きで未来往生を、北向観音が北向きで現世利益を願うからという説、ほか「北斗七星が世界の依怙(よりどころ)となるように我も又一切衆生のために常に依怙となって済度をなさん」というお告げに

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20年後、ナディッフモダンで

渋谷のナディッフモダンでふと目について、河合隼雄『こころとお話のゆくえ』を買い求めた。そこに出てくる「同一視」という言葉が気になってずっと考えている。少し長くなるが引用しよう。

「同一視」とは、誰か他の人に対して、自分も「あの人のようになろう」と思ったり、その人の真似ばかりしたり、するような状態をいう。「なんだ、そんなことか」と思う人があるかもしれないが、これは人間の成長にとっては非常に大切なこ

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雪の成人式と私のPC

天気が良かったのでPCの移行作業をした。3代目のMacBookAirの挙動が昨年の夏くらいからどうも怪しかったのだ。パートナーのMacBookProを譲り受けるかたちでデータを移し、ブックマークをインポートし、パスワードなんだっけ的な作業を粛々と行う。こういった作業は陰鬱な寒い日よりも晴れた休日の午後にやったほうが似合うと思う。かつてのブックマークから、当時の恋人との苦い思い出が蘇ってきても平気で

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サーカスの象と冬のホットサンド

サーカスの象の話を聞いたことがあるだろうか。
小さな頃から鎖につながれて育った象は、大きくなってその鎖を簡単に引きちぎることができるだけの力をつけても、逃げることはないという話だ。自己啓発的な本ではよくこの象のエピソードを引いて「過去のできなかった記憶に引っ張られて、自分はできないと思い込んでいる。でも実はできるのかもよ、やってみようよ」というストーリーが導かれる。こんなのはお話のなかのことで、実

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ボコボコと自己肯定感

ようやく快方に向かってきたので書くのだが、昨年の秋に突如、顔中に100個くらい吹き出物ができた。いやもっとあったかもしれない。もう面白いほどボッコボコである。2年ほど前の晩秋にもなったことがあるのだが、仕事を詰め込みすぎて食事が簡素なものばかりになると――私はほとんど外食をしない――発症するようだ。とにもかくにも憂鬱である。ちょうど原稿が詰まっている時期でもあり、外出したい気分がまるで湧かないのは

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ため息の効用

益田ミリさんの『すーちゃん』という漫画がある。そのなかに出てくる

「ため息ひとつで幸せもひとつ逃げるって誰かが言ってたけど、ため息までガマンしたら窒息するよ」

という言葉がずっと印象に残っていた。まいちゃんという、主人公の友達のことばである。この言葉には「ストレスなんか誰にでもある/ストレスがあって当たり前 って思わないとやってらんないよ」と続く。「若いブスより自分のほうが女のランキングでは上

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思い出はすべて頑張った自分のかけら

お正月に3日かけて、半年あまりも放置していた書斎を片付けた。書籍をあるべき場所におさめ、書類を分類して処分する。ただそれだけの話なのだが、やっと床が見えた。そもそも、夏に引っ越しをした際に700冊以上の本を電子化し、1000冊ほど処分し、おおかたの書類を整理した。それにもかかわらず、箱という箱から、棚という棚からモリモリと紙の束があふれてくる。よく熟成された書類になると、もう前の前の前の住所で前の

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人生という旅をゆくために

2020年はインプットを増やすと決めた。決めたならさっそく動くべし、ということで東京国立博物館の特別展「人、神、自然」を観に行った。東洋館の「東洋美術をめぐる旅」をコンセプトにした常設展の充実ぶりも素晴らしく、想定の3倍くらいの時間をかけて大いに楽しんだ。途中、足を止めたのが「アジアの占い体験コーナー」である。「東洋館をめぐる旅の途中に、オアシスで一息ついて、旅の行方を占ってみてください」とのこと

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2020年の運勢記事まとめ

2020年がスタートしました。「本物の努力」が確実に自分の力となる1年、どなたも充実の日々でありますように。1月1日時点で公開/発売されている記事をまとめました。ご参考にしていただけますと幸いです!

ネット上で無料でお読みいただけるものと、電子書籍と、雑誌と、手帳への参加(少しだけ)があります。

『2020年上半期 12星座別あなたの運勢』
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クリスマスツリーと門松のあいだで

2019年最後の打ち合わせはクリスマスの朝だった。穏やかに話を終えてロビーのクリスマスツリーを見ていると、その向こうに門松の姿があった。ふたつのイベントの端境期だなあ、と思わず感慨深くなる。青竹を鋭く尖らせたクラシカルなデザインの門松は、近代的なビルに据えられると周囲の空気まで清浄になるようだ。明日の朝にはもうツリーは影も形もなくなって、門松だけが「もう正月ですから」というオーラを放って佇んでいる

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