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求職リアル‼

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人生何度目かの求職活動。 生活の大半を占める仕事という、生きて行くための居場所探しは、社会に出て働くという現実の難しさと厳しさをまざまざと見せつける。 働くことは生きることなのか…
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#電話

3月15日

 短期の仕事が決まったところから、一度職場へ来るように言われたので渋々出掛ける。本来の出不精に、コロナが作用して更に拍車がかかり、一度の外出でより多くの用事を済ませようとするケチ根性が定着してしまった。
 今月に入って、何度か携帯に着信があった。留守番メッセージはなく、複数の番号の所在は、全て同じだと調べてわかった。
 ただでさえ携帯を携帯しない。自宅にいれば尚更で、そもそも電話嫌いなのと、電話を

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1月19日

 在宅中の日中にかかってくる電話に、ろくなものはない。大方セールス。ナンバーディスプレイに表示される、見たことのあるような番号を無視すれば、留守番電話に変わっても、メッセージが録音されることはない。迷惑な電話に対し、居留守を使うことに罪悪感さえ抱かなくなって久しい。
 遅めの昼食中、電話が鳴った。出るかどうかは番号を見てからだが、恐らくいつものセールスだろうと覗き見た表示パネルには、ちょっと知って

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1月8日

 月末に受けた面接の結果が届いた。久々に【不採用】という文字を目にする。久々なのは、ずっと【採用】だったからではなく、ずっと働きたい仕事に応募する機会がなかったからだ。
 面接に嫌な感じはしなかった。十ヶ月未満の短期だし、望んでいる正社員の道ではなかったが、期間が限られていても自分の身になると信じ、したいと思えた仕事だった。
〝面接〟というより、〝雑談〟といった風情で、リラックスできたが、あまり興

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1月4日

 放置していた携帯に着信があった。同じところから二回。一回目に伝言メモがあり、何ヶ月も前に電子登録した、市の臨時職員に関する部署からだとわかった。現在の就業状況確認の最後に「宜しくお願い致します」と締め括られている。かけ直すともかけ直せとも言われていない。一体どうしたものかと思ったが、その日は既に、役所の開庁時間を過ぎていたため、翌日まで待つことにした。
 翌日、電話を持ち歩いたが、着信音が鳴る気

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12月10日

 パソコンがインターネットに接続できなくなった。無線なので、スマホでは接続できていると確認できるが、パソコンではエラーになる。メールの送受信は出来るし、インスタグラムは見られる。プロバイダーのメールサイトにも繋がるのだが、他がすべてエラー。面接対策も滞り、ハローワークなどの就活サイトにアクセスすることも出来なくなった。
 インスタ&メールサイトのみOK…というパターンは過去にもあり、電源を落とした

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12月5日

 前回書いた、市の広報に載っていた求人が、今月の広報でも募集されていた。
 あの後、週の終わりに返信が来たのだが…
『他にもご質問等ございましたら、下の連絡先にお問い合わせください』と、丁寧な回答の最後には、電話番号が記されていた。
 問い合わせ先にメールアドレスが書かれていても、電話の方が早いということなのだろうが、ならば何故、問い合わせ先のメールアドレスが記載されているのか疑問に思う。送られて

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11月12日

 市の広報に載っている求人情報の詳細を、HP上で探るが、なかなか行き当たらない。毎月載っているので、なかなか人が決まらないのかと思っていたが、調べてみれば至極見つけにくい載せ方をしており、見つけられる人がいないせいで決まらないのではないかとさえ思った。
 気になる教育関係職も、資格や免許の有無が記されていない職種がある。かといって、〝不問〟という記述も無く、どういう人間なら応募できるのか、若しくは

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6月9日

 電話を待っていた。
 昨日、かかって来た保育の求職サイトから、問い合わせた内容に関する回答が10時に掛かって来るはずだった。トイレにまで子機を持ち込んだが、結局電話は鳴らず…。恐らく、私の経歴が色々と引っかかったのだろう。良い返事が出来なかったか何かだと予想している。
 予定に反して、午前中で仕事を終えて帰って来た母が、電話に着信があったと言った。履歴を確認してみると、12時過ぎに例のサイトから

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6月8日 ②

 ほぼ二ヶ月乗っていなかったせいで、バイクのエンジンがかからない。キックで試すとすぐにかかり、年度末にメンテナンスのタイミングが合ったのと、今が真冬でなくて良かったと感謝した。
 面接先は誰もが間違えるらしい。事前に目標物を知らされてはいたが、インターネットで調べてみても把握できず、スマホの地図で調べてもわからなかった。
 十分前に目標物には辿り着いていたが、応募先の会社が見当たらない。何度も行っ

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6月8日 ①

 母の仕事が〝待機〟になっていたため、乗じて早起きせずにおいた。犬の食事介助も時間がずれるため、帰って来てくれなければ動けない。当日を迎えても気乗りしなかったが、面接は午後2時半から。早いうちから用事を済ませれば、平日の気分になり、午後からのローテーションが狂うことがストレスになる。極力何もしないことに反って緊張するが、体力だけでも温存しておかなければ気持ちが萎えそうだった。
 たらたらしていると

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6月5日 ②

 失業給付認定時間の猶予は30分で、大通りを2度右折し損ねたものの、何とか10分を残して到着。反ってそれが良かったようで、一人待っただけで認定は終了した。
 検索をかけ、少しでも気になった求人を印刷。見比べて消去法で絞って行く。気になった求人…落ち着いて考えてみると、到底毎日通えそうにない遠方のものが8割。残り2割の応募状況を確認し、帰って再検討しようと順番を待った。
 空いているように思えたが、

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4月7日

 珍しく、電話がよく鳴る一日だった。
 深夜1時に鳴った妹からの電話。過呼吸で救急搬送されたという本人からの連絡だ。昨年に引き続き、恐らく2度目。そんな時間に連絡して来ること自体、意味がわからない。東京と大阪で、しかもこんな社会情勢の中、何をどうせいと言うのか。心配かけたいだけなのはわかるが、振り回されていては身が持たない。冷たいが、既に限界である。私はスルーしたが、電話を取った母は不眠に陥って睡

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