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自分だったらどうするか

最近聞いたというか、実際にあった話について。

お子さんも大人になって独り立ちして、それを機に長年連れ添った旦那とは熟年離婚した女性。

まあ、ここまでは最近よくある話です。

それで、女性の方は故郷に戻って親の面倒をみる体制を整えつつ、近所で介護スタッフとして働いてみようかとウチの地域に転籍をしてくださいました。

ところが、いざ働こうとする直前に、構って欲しい想いが体調に表れたのか、元旦那が病気で倒れます。

お子さんの方が親父さんの居場所に近いため、このままだとお子さんが面倒をみていくはめに。

ところがお子さんは近日中の結婚が決まっており、任せてしまうと結婚早々に新婚夫婦に負担をかけてしまうことに。

お子さんに負担をかけたくないという一心から、故郷に戻ることを断念して、元旦那の面倒をみながら、たまに田舎の親御さんのところに行き来することを決心。

子供たちに苦労をかけさせるくらいなら、自分が苦労してしまおうという親心。

自分の幸せよりは、お子さんの幸せをとるというのは同じ親なら理解できますが、それがお子さんの都合ではなく別れた相手の都合によるというのが、なんとも理不尽に感じてしまいます。

それでも、別れた元伴侶に対しては既にプラスの感情は抱いていないだろうものの、世話をしていこうという情があるのは、ありがたいことですが、果たしてこれでいいのでしょうか。

そもそも、ご本人が病気になってしまったというのは、本人の都合で泣きついたのか、それとも医療機関が緊急連絡先として登録されていたお子さんや元奥様に連絡を入れたのか分かりませんが、私だったらそういう連絡がどこにもいかないように配慮したかなとか考えてしまいました。

子供にも負担はかけたくないですし、ましてや、ようやく解放された元妻に更なる追い討ちをかけるような負担はさせたくないというのが、最後の償いというか気遣いというもの。

そりゃ、振り向いては欲しいものの、そういう感情が相手から消えてしまったから別れたのでしょうし、それならせめて相手の今後の幸せは密かに願いたいものです。

自分ひとりで野垂れ死んでいくことを覚悟したら、誰にも連絡しないで潔い引き際を考えるかな、とか自分に置き換えてシミュレーションをしてしまいました。

とは言え、欲を言えば、歳がいっても妻や子供たちとより良い関係性が築けているのが一番ですよね。

なんだか身につまされる話を聞いて、色々と想像を掻き立てられてしまった次第です。

そして、こういう時にこそ我々のような介護事業者の出番というか、サービスの有効活用が求められる場面なのだと思っていますし、この業界で働いている方だからこそ、もっと声を上げて頼って欲しかったです。

今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。

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