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大事なことは何度も伝え続ける

以前のコラムで、日本がコロナ禍を抑えつつあるのは、世界でも稀にみる「ハイコンテキスト文化」という背景があるからではという話をしました。

同調圧力ではありませんが、「言わなくても分かるでしょう」という前提条件をしっかりと守る人が多いからこそ、手洗いやマスク着用が一定以上根付いた結果、今の状況にあるのではないかという仮説です。

ところが、この「言わなくても分かるでしょう」という日本文化の良さがある反面、一方では「言われないと分からない」という層も確実に存在します。

組織内においては、こういった層を放置しておくと、いつまで経っても規律が守られなくなってしまいますから、やはり「言い続ける」「伝え続ける」ということも大切です。

特に、拠点長がどれだけ自身の行動基準となる会社の方針を守っているかで、その拠点に所属する従業員の組織への見方や関わり方に影響が出ます。

自分の中に規範を落とし込んでいくのに一番手っ取り早いのは、常にその規範について自らの言葉で部下たちに伝え続ける習慣を持つこと。

拠点長自身が方針の内容を自分の言葉で伝えることが、一番自分の中にその規範を浸透させることにも繋がります。

ただ、日々の業務の忙しさの中で、本来一番大切なそのことが疎かになってしまっているという現状は否めません。

そこで、少し意地悪かもしれませんが、私の方からは入社したてのスタッフさんたちに対してもチェック機能を持っていただくようお願いをしています。

採用時の研修においていくつかお伝えしている内容となります。

まずは、方針書の中身で分からない箇所があったら、所長に訊いて欲しいということ。

これについては、所長の方には、「部下から訊かれることがあると思うので、漢字が読めない、意味が分からないままでは済まないよ」と事前に伝えています。

また、以下の場合は、その拠点の所長は方針を守っていない証拠ですと伝えています。

・  朝礼を実施していない。朝礼時に方針書を朗読していない。

・  その営業所の目標(皆で守るもの)のページが白紙のままで、所長の掲げた目標を貼っていない。

・  お客様にいつもと違うことを言われたり、いつもと違うことが発生したため所長に報告しても、メモも取らずに書面に起こす気配がない。

そういった状況にあれば、是非この研修の後に提出していただく感想ノートにその旨記載をお願いします、と頼んでいます。

上司からも部下からも突っつかれてチェックをされて、それでも守るべきルールを蔑ろにするような上長であれば、やはり責任ある仕事を任せることは難しいのだと思います。

今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。

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