![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/94747075/rectangle_large_type_2_2715f4c5770c1a8d6a85ed2177aea6ea.jpeg?width=1200)
【読書】 『告白』 湊かなえ(著)
『告白』 湊かなえ(著)
あらすじ
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人の家族」「犯人」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラー。
書籍情報
書名︙告白
著者︙湊かなえ
発売日︙2010.04.08
定価︙681円 (本体619円)
判型︙A6
ISBN︙9784575513448
怖かった。
何度読み返してもじわじわとした恐怖感。
そして、後味の悪い読後感がまさに"イヤミス"。
登場人物が誰ひとりとして幸せになれないどころか追い詰められていく。
そこには、何の罪もない最愛の子をくだらない理由で死に追いやった犯人への復讐か、それとも報復か。
本文には、
・・・警察に真相を話さなかったのは、(中略)処罰を法に委ねたくなかった(中略)施設に入るどころか、保護観察処分、事実上ほ無罪放免・・・
とあるように、未成年には罪を償う機会すらない。いや、未成年は罪を犯しても、罪を償うフリをすれば成人する頃には新しい氏名を与えられ人生を歩むことができるが、被害者と被害者家族はやり場のない気持ちを抱えたまま人生を歩む現実社会を揶揄したような、そんなやり場のない思いがそこはかとなく伝わってくる。
そして何よりも、現実にも起こりえるような事件であることもさらに一層の恐怖心を煽られるのかもしれない。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?