【ニュース感想文】「ライザップしかない」SOMPOが300億の出資を決めた理由。社長「十分回収できる」
こんばんは!
結果にコミットする!小栗義樹です!
本日はニュース感想文を書かせて頂きます!
題材は
「ライザップしかない」SOMPOが300億の出資を決めた理由。社長「十分回収できる」です。
記事の内容は、ライザップにSOMPOホールディングスが300億円出資したというものです。SOMPOホールディングス側は「投資分は十分に回収することが出来る」と言っており、この記事では回収できるというポイント・根拠をいくつかまとめています。
ライザップと言えば、結果にコミットするというキャッチコピーで一世を風靡したダイエットジムです。ジムの成功後、様々な会社を買収して経営改善に乗り出す投資会社的な行動を取るのですが、これはまぁ失敗したと言ってもいいと思います。
もう終わりかなと個人的に思っていたのですが、最近は手軽に通える小さなジム「チョコザップ」が逆転の兆しを見せていて、このまま店舗展開が続けば黒字化も夢じゃないというポジションまで来ています。
長期的で継続的な事業を運営するというよりは、相乗効果を意識しつつ、時代の変化に合わせたサービスを生み出すことが得意な会社という印象です。
そんなライザップに大手保険業で有名なSOMPOホールディングスが300億円を出資したというのが今回の題材となります。
SOMPOホールディングスは大きな会社ですが、300億円という金額はかなりの負担だと思います。十分に回収できるとSOMPOの社長は言っているみたいですが、個人的には、賭け事っぽい感じがします。
記事を読んだ僕の印象は「回収は難しいと思う」です。
ライザップとはどのような会社か?という話になってくるのですが、この会社の肝は事業やサービスではなく「広告」です。僕はライザップを広告会社だと思っています。
結果にコミットするというキャッチコピーが当たったからライザップは有名になりました。現在展開されているチョコザップも、様々なメディア・チャンネル・媒体に広告を出稿しています。会員数の爆増は「広告」によるものであり、事業においての利便性や効能、効果については、はっきり言って、まだまだサービス基盤の集計が取れていない状態といえるでしょう。
もちろんチョコザップは、ライザップと比べると機能的です。勝負の決め手は「ほとんどが利便性」だと思います。簡単に言えば「立地」とか「機能」です。そういう意味では、すでにサービス基盤の集計は必要ないという風にも言えます。
利便性で勝負する場合、競合との競争に巻き込まれる可能性は高いです。参入障壁が低いため、料金の安さや会員数による勝負になる事が予想されます。そうなれば、ずっと広告に依存しないといけない可能性が高いわけで、投資対象としてはリスクが大きい案件であるというになります。
早い話が、エニタイムフィットネスと何が違うのか?と問われた際、体を鍛えるための無人ジムという点は一緒だよねとなってしまうわけです。
色々とライザップの特徴を書きましたが、これらの事柄を簡単にまとめるとこんな風に言えます。
「ライザップは短期的にしか保てない事業を広告で認知させている会社で、お金の流出が非常に激しい体制である」
です。
実は、上記以外の特徴はほとんどないと言えると思います。
もっと厳しい・端的な言い方をすれば「広告展開以外は平凡な会社」というわけです。
ライザップは、ライザップ成功後に投資会社のような動きを取り、失敗しています。ライザップのブームが終わりつつあったので、ライザップの店舗展開を止めて、別の事をしようとしたわけです。その結果、買収した会社の経営体制を短期間で改善し、売りに出したり子会社にしたりという事をやろうとしました。最初は注目されていましたが、段々と買収した会社を維持できなくなり、最終的には大きな損失を残したわけです。
ダイエットジムを運営する会社が企業の体質改善を行うこと自体、まぁまぁ無理があると思います。この会社はいつもそうです。多くの人に良いイメージを植え付けるのがとても上手いですが、実態、つまり経営はあんまりうまいとは言えません。ライザップも企業の体質改善も、ブームが去れば廃れてしまうような事業だったわけです。サービスを磨くとか成長させるみたいなところに、ほとんど視点がいっていない事が分かります。
事業の持続性・将来性、投資に関する考え方など、運営において必要な能力に関しては、あんまり備わっていないのです。そもそも、事業に一貫性がない会社はほとんどの確率で失敗します。1つの事業を丁寧に磨くことが出来る会社しか生き残ることは出来ません。ライザップは、意外とそういう感覚に乏しい会社で、僕からすれば、広告さえうまくいけば成功するという考えが強いように見えてしまうわけです。
投資とは、事業の性質や設備の性質を判断基準にするものです。だから、広告依存体質で事業を無理やり拡大している会社への投資はリスクが高く、信ぴょう性に欠けると思います。
ライザップで言えば、事業が強固じゃないので時代が変わればぐらつきます。そこに対する保険もリスク分散もほとんどしていません。ちょっとでも崩れればすべてが崩壊する体質で、そうなると、これまで掛けてきた広告代も無駄になる可能性があります。
本当に色々と書きましたが、以上の事からSOMPOホールディングスが300億円を回収し、利益まで求めることは難しいと思います。この案件は、実に日本っぽい投資だなぁという風に感じました。
ちなみにSOMPOが欲しいのは実店舗と顧客データだと思います。顧客データを使い商品を開発。その商品の販促物をチョコザップの店舗において会員の購入意欲を増進させる。おおよそこんな所でしょう。
健康に気を遣っている人がチョコザップを利用しているわけですから、保険関係は相性が良いわけです。
ただそれでも、実店舗への広告展開+商品開発+チョコザップの展開という3つの狙いを足し合わせた所で、回収は見込めないのではないでしょうか?
僕は個人的に、チョコザップの会員数は120万人から緩やかに横ばいになっていくと思っていて、なんだかんだで200万人~250万人程で止まると思っています。チョコザップって、これ以上成長する余地がないですよね。新たなプランを打ち出したり、新たな機能を入れたりしたところで、それが売上に直結するとはとても思えません。
幽霊会員たちが退会し、新規が増え、また退会し、という揺り戻しの波がどんどん大きくなっていき、最終的には200万人~250万人程度で会員数が落ち着くというのが僕の見立てです。
そうなると、
出資額300億円を回収するのに一体どれくらいの月日がかかるでしょうか?回収が終わるころ、まだチョコザップのようなサービスが時代の主流なのでしょうか?
多分違いますよね。時代の変化は速いです。これから、チョコザップを追随してくるサービスが増えてもおかしくありません。主流がチョコザップであると言い続けられるとは限らないのです。
シビアな話になってしまいましたが、あくまでこれは現状による僕の感想です。今後、すごい戦略・サービスがリリースされる事に成るかもしれませんし、あるいは何かの宣伝がハマり、さらに会員数を伸ばすことになるかもしれません。
どちらに転ぼうとも、僕はチョコザップの今後の展開を楽しみにしています。ライザップには不死鳥というイメージを持っていて、今度はどんな風にして成功を見せてくれるのか?といつも期待しています。
こういう会社の周辺では、いつもドラマが起こります。追いかけてみるだけで、すごく面白いドラマです。
ぜひ皆様も、チョコザップの今後の動向に注目してみてください。
きっとワクワクする展開が待っていると思います。
という事で、本日はこの辺で失礼いたします。
また明日の記事でお会いしましょう!
さようなら~
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