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古井フラ
2023年9月1日 21:53
詩集を、8月に発行しました。この詩集がどんなものか説明しようとすると、なんともいいようのない気持ちになります。「喪失・死についての詩集です」といえば、多くの人は目を伏せるか、沈黙するかといった反応になります。日常会話の延長線上では、それは自然な反応でしょう。こちらもそれ以上なにをいっていいのか分からなくなり、申し訳ない気持ちになります。実のところ、ぜひ読んでくださいとも言い難い。もしかした
2023年3月31日 21:23
新たにプロフィール画を鉛筆で描きました 。自分の住んでいる土地を代表する生き物の邂逅図。鹿 (奈良県) × 金魚 (大和郡山市)
2023年3月26日 20:57
紙の本のよさは、人生をともにできるということ。つくづくとそう思える、素晴らしい一冊をご紹介したいと思います。*遠く降る雨の匂いと思うほど静かにそろう前髪がある木をはなれ地につくまでの数秒の祈りの坂をぼくは下りぬ窪田政男 歌集『汀の時』 月光文庫(2017)どの頁をひらいてもよい。驚くほど美しい引力を持つ歌を目にすることになる。短歌について難しいことは分からなくともよい。瞬
2023年2月10日 20:53
ライフワークとして素描画を描き始めて、今年でちようど10年になりました。素描画を描くことの魅力とはなんでしょうか。ひと言でいえば、「失敗が許されている」ということではないかと思っています。もちろん、どこでも手軽に描ける楽しさや、画力・観察力が向上するなど、その魅力というのは多々ありますが、自分がこの10年をふり返ってみていちばん大きな点は、その「失敗が許されている」ことだと思うのです。
2020年9月27日 21:23
曖昧な状態を保ち続ける能力。 なにかを解決したり成し遂げたりするのではなく、これまで「能力」とすら認められることのなかったネガティブな能力……このことを「ネガティブ・ケイパビリティ」というらしい。・どうにも答えの出ない、対処しようのない事態に耐える能力・性急に証明や理由を求めずに、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいることができる能力━ 作家で精神科医でもある帚木蓬生氏が、このこ
2020年12月13日 21:37
パートナーのnaoは、10年ほど前に免疫系の難病を発症しました。 難病というのは、現在の医学では原因が分からず、根本的な治療方法がないということで、できることは対症療法となります。薬を飲んだから手術をしたから、すべて解決というわけにはいきません。手探りで日々進んでいくしかありません。 発症した当初は悪化し入退院を繰り返しましたが、今では日常生活を送れるようになっています。とはいっても調子
2020年8月16日 12:56
2013年からライフワークとして素描画(クロッキー)を描いてきました。いつしか描く対象として、街の通りゆく匿名の人々、誰でもない誰かに惹かれていきます。大半が人物、特に路上で行き交う人々でした。それがコロナによって状況は大きく変わり、不特定な人々のいる雑踏や観光地へ行くことのハードルは上がりました。それでも、と緊急事態宣言前に、街へ繰り出したことがあります。通りの人々はマスクで顔を隠し
2021年4月17日 12:52
普段は紙器を扱う小さな印刷会社で、パッケージデザインの仕事をしています。紙箱の場合、オーダーメイドがほとんどで、中に入る製品は千差万別です。外面のグラフィックも考えてはいきますが、なによりも土台となる無地の白い箱を作るところから始まります。様々な紙や形状の選定、中身の保護や流通・販売上の確認、紙面展開での経済性、内職作業のコスト…、多角的に練って最終段階へと絞り込む。そうして試行錯誤している
2020年8月14日 20:48
ある日突然「フルフラ」という言葉を思いつきました。なんの意味もないけれど、その音節が妙に気になって頭から離れません。とりあえずその勢いでWEBサイト用の「furufura.com」ドメインを取得しました。わたしはなにかを始めたかった。そしてその音の響きから「古井フラ」と名のることにしました。誰に見せるでもなく10年ほど前から絵や詩を創作していましたが、それらは弱々しい断片であり、日常に