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脳内を記述する技術(ハート・トゥ・ワード)

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タイトルはHUNTER×HUNTERの念能力名っぽくしました(笑)。 文章技術から悩み相談、僕の経験の紹介など「モヤモヤとした思考を言語化すること」をキーワードにいろいろと書いて…
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#社会

SDGsは「ひとりひとりの心がけ」なんかじゃない!

なんか、いろんなところで「SDGs特集」みたいなのがやるようになったけど、その中身が結局「一人一人の心がけでゴミを減らしましょう」「ものを大事にしましょう」みたいなレベルで、少し前の「エコ」を言い換えただけの、何の発展性もないもので虚しくなる。

SDGsは「持続可能な開発目標」だぞ。「地球にやさしく」じゃないんだぞ。「開発」の要素無視しすぎだ!
という気持ちが年々高まってる。
大きな組織や国や自

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「男であることのつらさ」を考える。

「男であることのつらさ」を考える。

こんな本を買ってみた。

まだ読んでいないけど、僕の最近の問題意識について考えるきっかけになるといいな、と思っている。

僕は男だけど、「やっぱり男であることって結構つらいな……」と思うことがよくあって、その感覚に向き合ってみたいな、と思う。

幼少期から「男はこうあらねばならない」という空気にさらされ、そこに馴染めないものは価値が低いものとして扱われ続け、大人になればその価値観で成功した者たちが

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コロナの時代の生きづらさ 〜人には「異文化交流」が必要だ

コロナの時代の生きづらさ 〜人には「異文化交流」が必要だ

2020年は、新型コロナ一色の一年だった。
そしておそらくはその影響で、2020年の日本の自殺者の数が11年ぶりに増加したという報道があった。

日本は、世界的に見ても自殺が多すぎる。

それはずっと言われてきていることだけど、こうやって具体的な数字が出てくると、その数の大きさにくらくらしてしまう。
記事によると増えているのは女性と若年者で、特に若者については、

「小中高生の自殺者は68人増の4

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Don't be evil.

Don't be evil. 僕の倫理の中心。僕が常に心にとどめておきたい言葉。

Don't be evil.は、Googleのかつてのスローガンらしい。
少し前にGoogleがそれを掲げたとき、結構な話題になったことを覚えている。
残念ながら今はそのスローガンをやめてしまったらしいけれど。(そして今のスローガンは、Do the Right Thingだそうで、比べものにならないほど程度の低いも

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男子学生も男尊女卑の被害者~「東大祝辞」に関連して~

女性学の上野千鶴子教授の東大入学式での祝辞が話題だ。

この祝辞、各方面から絶賛されているみたいなんだけど、全文を読んでみて、僕はどうにも居心地の悪さを感じてしまったので、思ったことをつぶやいてみた。以下、Twitterの引用。

東大の新入生祝辞の話、内容はとてもいいと思うけどあれが「新入生祝辞」であるという点で、やはり聞いていた男子学生にとってはパワハラに他ならないし、評価できないなぁと思う。

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「男らしさ」は卒業したよ。

30代も半ばになってやっと、だけど。

自分が男らしくあることを少しずつ脱ぎ捨てていって、ふと気づいたら周囲の誰ひとり僕に男らしさを求めなくなった。
むしろ最近では、なんだか中性的な扱いをしてもらえるようになった気がして、とても居心地がいい。

僕は生まれつき極端に痩せていて、体重は女性の平均にも遠く及ばない。
「一般的に男性は女性より腕力があるから、女性にとって男性は恐怖の対象」だとよく言われる

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「年下は年上に敬語を使うべき」って文化はなくした方がよくない?

僕は日本語の「敬語」の文化はとてもいいものだと思っているんだけど、日本の、「年下は年上には敬語を使うべき」という文化はとてもよくないものだと思っている。

「年齢に関係なく親密な関係になるまではお互いに敬語、親密な関係になったらお互いに敬語をとってフランクに」というマナーの方が絶対いいと思うんだけどな。

敬語は尊敬の念をあらわしているんだから、基本的に初対面同士は「お互いに敬意を持ち合う=どちら

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SNSと承認欲求

SNSと承認欲求

「承認欲求を満たすためにSNS依存になるのは不健全」というのがたびたび話題になる。そのとおりだと思うけど、「ネットやSNSのせいで承認欲求中毒になる人がでてきた」というのは違うと思う。もともと日本では多くの人が承認欲求を「社会的地位」で満たしてきたんじゃないかな。

逆に言うと、社会的地位を得にくい女性や子どもには、承認欲求を満たす手段がほとんどなかった。田舎の集落でずっと専業主婦をしてきたおばあ

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僕の憂鬱な症状

最近、憂鬱なことが多い。いわゆる「抑鬱症状」。

仕事のストレスとか理由はいろいろあると思うけど、「これが原因!これさえなければ元気いっぱい!」なんてわかりやすい理由はない。

一日の変化も激しくて、だいたい僕の場合は、朝が特にダメ。朝死にそうだったのに、無理して仕事に行って、夕方には元気に仕事していることも多い。

朝だけなぜか異常に具合が悪い、という「日内変動」は自分にとってもいまいち合理的に

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「フラットな空間」だったネットを、とりもどそうよ。

「フラットな空間」だったネットを、とりもどそうよ。

かつて、ネットはフラットな空間だと、僕は感じていた。

僕がネットをはじめたのはだいたい、大学生のころ。
aikoの音楽が好きで、そのファンサイトに通ったのがはじまりだったと思う。掲示板に曲の感想を書いたりすると、40代の管理人のTaoさんを含む、たくさんの人が返事を書き込んでくれた。

そのころ僕は、すごく世間知らずの大学生で、アルバイトすらまともにしたことがなくて、まさに「親と先生以外の大人と

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「責任感」がきらい。

「責任感」という言葉がきらいだ。
「もっと責任感をもて」「お前は責任感がない」どれも人を追い詰める言葉だと思う。

そもそも「責任」の有無という極めて重要な問題に対して、「感」ってなんだよ。フィーリングかよ。
「感」という言葉には、責任があるかないかははっきりさせず、自分ではどうしようもないことについてもなんとなく罪悪感を覚えておきなさい、と呪いをかけるようなニュアンスがある。

僕はかつて「優等

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根を下ろさない生き方

根を下ろさない生き方

1983年生まれ、現在34歳の僕のこれまでの人生は、「安定」とは程遠い。
比喩でも大げさでもなく、いつも「3年後の自分が何をしているか、想像もできない生き方」をここ10年近く続けている。

大学を卒業してから12年間の僕の職業遍歴を、一通りさかのぼってみよう。

大学のとき、新入社員としてそこそこ大きなメーカーに就職したときは、「これで安定した生活が約束されたのだろう」と思ったし、同時にそのことに

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恋愛・性別・関係性の多様性について

恋愛・性別・関係性の多様性について

TRP(東京レインボープライド)が行われているので、タイムリーな話題を。

まず「LGBT」という言葉について。
この言葉がマスコミに取り上げられたおかげで、
「恋や性別の形に多様性がある」という認識が広まり、
これまでひそひそと語られていたそれらが「話題にしていいもの」になったという功績は大きい。

それは理解したうえでも、やっぱりこの言葉で「恋愛や関係性や性別の多様性」を説明するのはあまりよく

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