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SNSと承認欲求

「承認欲求を満たすためにSNS依存になるのは不健全」というのがたびたび話題になる。そのとおりだと思うけど、「ネットやSNSのせいで承認欲求中毒になる人がでてきた」というのは違うと思う。もともと日本では多くの人が承認欲求を「社会的地位」で満たしてきたんじゃないかな。

逆に言うと、社会的地位を得にくい女性や子どもには、承認欲求を満たす手段がほとんどなかった。田舎の集落でずっと専業主婦をしてきたおばあちゃんに会うと、びっくりするほど自己肯定感が低いことが多い。承認欲求を満たすことを早々に諦めたからなんじゃないかな。

SNSは、これまで承認欲求を諦めてきた「社会的地位を得られない人」に、承認欲求の可能性を解放した。でもあまりに急激だったから、病みつきになる人が続出してしまった。その「極端さ」は問題だけど、かといってすでに承認欲求を満たしている社会的地位を得た人が頭から否定するのは逆効果に思える。

承認欲求自体が悪いわけではない、と僕は思う。ネットのおかげで適度に承認欲求を満たされて幸せになった人、って実はすごく多いと思う。それを無視して「SNSで承認欲求を満たすのは悪」と決めつけてしまうのは違うと思うなぁ。

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