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【書評】「元ヤクルトスワローズチーフスカウト鳥原公二 プロ野球スカウトの裏話 トリ物帖」
「メガネを掛けた捕手は要らん」論争に終止符!?
夕刊フジ連載の「元ヤクルトチーフスカウト鳥原公二 トリ物帖」の書籍版です。プロ野球のスカウトを題材にした本といえば、後藤正治氏の「スカウト」、澤宮優氏の「スッポンの河さん 伝説のスカウト河西俊雄」のようなノンフィクションが真っ先に浮かびますが、この本の中身は良くも悪くも夕刊紙レベルです。でも、ヤクルトスワローズの元チーフスカウトがフリーの立場で当時
【書評】「東京スタジアムがあった ー永田雅一、オリオンズの夢」
両津勘吉にも愛された「光の球場」「永田ラッパ」と呼ばれ、大映映画社長で大毎オリオンズのオーナー・永田雅一が、今はなき東京スタジアムとオリオンズに見た夢の物語。
昭和38年に完成した「東京スタジアム」のモデルはサンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地キャンドルスティックパーク。内外野共に天然芝で、エントランスには現在のバリアフリーの概念にも通ずるスロープを採用。低い内野フェンス、広いロッカールーム、
【書評】「まかちょーけ 興南 甲子園春夏連覇のその後」
あの選手達の10年後、そしてメンバー外たちの思い沖縄県勢として初の甲子園春夏連覇を達成した興南高校。
あの夏から10年ーー
甲子園で煌びやかに輝いた、あの選手達はその後どんな人生を歩んだのか?
沖縄に移住し、彼らを高校時代から取材している作家の松永多佳倫氏が当時の主力選手達を追った一冊が『まかちょーけ』(集英社文庫)です。ちなみに沖縄の方言で「まかせておけ」という意味なんだそうです。
本書に登
【感想】「歴史に学ぶ プロ野球 16球団拡大構想」
タイトルと内容がミスマッチ!だが圧倒的に面白い!これからのプロ野球、16球団になったらどんな風に変わるんだろう?
どこに新しい球団ができるかな? 新潟? 静岡? 沖縄? 四国?
新球団できたらCSが面白くなるよね!
拡張ドラフトやったらどんな選手が指名されるかな?
そんな期待をいだいてこの本を開くと、おそらくAmazonレビューで低評価をセコセコ書き込むことになってしまうと思います。
なぜなら、
【感想】「勝ちたければ歴史に学べ」
野村克也が語る、昭和のプロ野球トリビアたくさんの書籍を遺して天国に旅立ったノムさん。最早どれが遺作なのか分からないほど死後もハイペースで書籍が発売され続けています。
そんな中発売されたこの本『勝ちたければ歴史に学べ』(内容から察するに2017年くらいに書かれたものだと思いますが)の半分は、
「なんで俺の背番号が永久欠番にならずに黒田の背番号が永久欠番なんだ」
「トリプルスリーがこんなに簡単に達成
【感想】「証言 ノムさんの人間学」
早くも第二弾が待ち遠しい! 宮本慎也、頑張れ!昨年発売された『証言 イチロー』(宝島社)がとても面白く、密かに野村克也版、仰木彬版、星野仙一版、野茂英雄版なども発売されないかなと期待していので、発売当日に迷わず購入しました。
古田敦也、宮本慎也、山崎武司、高津臣吾、稲葉篤紀、伊藤智仁、遠山奨志、赤星憲広、江本孟紀など、証言しているラインナップを眺めると、あまり目新しさを感じないのですが、
「『
【蘇る名作】『10・8 巨人vs.中日 史上最高の決戦』(2015/9/2発売)
「野球書店」開設以前に発売されたため、不幸にも当サイトで紹介できなかった野球本を【蘇る名作】シリーズとして紹介させていただきます。今回は2015年に発売された鷲田康氏の『10・8 巨人vs.中日 史上最高の決戦』(文藝春秋)です。
負けるべくして負けた中日、勝つべくして勝った巨人中日ファン歴30ウン年の店主にとっては振り返るには辛すぎる試合ですが、四半世紀以上の時間が流れようやく振り返ることがで